《連載ファンタジーノベル》ブロークン・コンソート:魂の歌声
前回
8.脅威ー(3)
「ようこそジミー。遠路はるばる西海岸からおいでいただいて。ここニューヨークでも大評判ですよ。本日はプロモートのみということで、われわれのためにノーギャラでのご出演です」
ジミーはDJが発した<ノーギャラ>の言葉に反応し、思わず後ろに控えるスザンナを見た。スザンナは涼しい顔をして見返している。
「リスナーのみなさんはわかっていらっしゃると思うけど、彼はここニューヨークでの芸能就労を許可されていません。ですので、報酬を得ることができません。本当に出演