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欲しいの正体、見つけられる?
~アンテナを立てて、自分の幸せを見つける物語~
1. いつも心がトキメかないチャッピー
ハムスターのチャッピーは、最近どんなものを手に入れても満たされない気持ちを抱えていました。
新しい回し車、ピカピカの水飲みボトル、特売の巣材…何を買っても、すぐに飽きてしまいます。
「なんで僕は、こんなに不満ばかりなんだろう?」
そんなチャッピーに、ハムスターハッピーが声をかけました。
「チャッピー、本当にそれが欲しかったの?」
チャッピーは困った顔で答えます。
「うーん…わからない。でも、宣伝を見たら欲しくなっちゃうし、友達が持ってると僕も持ってなきゃって思うんだ。」
ハッピーは少し考えてから言いました。
「チャッピー、それって君の本当の欲しいものじゃなくて、他人の価値観にアンテナを立ててるだけかもしれないよ。」
「他人の価値観にアンテナを立てる?」
ハッピーは説明しました。
「君が欲しいと思っていたものは、もしかすると友達や宣伝が『これがいい』と言っていたから、それに反応していただけかもしれないね。でも、それが本当に君自身の心が欲しいと思っているものかどうか、考えたことはある?」
チャッピーは思い返しました。
「そういえば…友達が新しいボトルを買ったとき、僕もすぐに欲しいと思った。でも実際に使ってみたら、あんまり気に入らなかったんだよね。」
ハッピーはうなずきました。
「それは、君の心が欲しいと思っていたわけじゃなく、ただ周りの影響を受けていたからだね。」
「じゃあ、チャッピー。これまでに君が本当に嬉しかったり、幸せだと感じたときのことを思い出してみて。」
チャッピーは少し考え込んでから、次のように答えました。
「あの寒い日にハッピーがふわふわの毛布をくれたとき、すごく幸せだったな。体が暖かくなって、安心した気持ちになったよ。」
「それから、お祝いの日に食べた特別なヒマワリの種!ただの種なのに、あの味は忘れられないよ。」
「みんなで一緒にトンネルを掘ったときも楽しかった。みんなで力を合わせて、一つのことをやり遂げた達成感があったからかな。」
ハッピーは微笑みながら言いました。
「そうだね。それぞれの瞬間、君が幸せを感じたのは『物』そのものじゃなくて、『心が満たされる何か』があったときなんだよ。」
ハッピーは続けて提案しました。
「これからは、自分の心が本当に喜ぶものを見つけるためにアンテナを立ててみよう。君が幸せを感じたときのことを思い出しながら、本当に欲しいものを探すんだ。」
チャッピーは深くうなずきました。
「うん、これからは他人の価値観じゃなくて、自分の気持ちを大切にしてみるよ!」
新たな発見と幸せ
数日後、チャッピーはふわふわで暖かい巣材を見つけ、手に入れました。それは、ただの特売品や流行アイテムではなく、自分が求めていた「安心感」を与えてくれるものでした。
「ハッピー、この巣材を使うたびに心がぽかぽかして幸せだよ!」
ハッピーは満足そうに言いました。
「それがアンテナを正しく立てる力だよ。本当に欲しいものを知ると、その幸せがずっと続いていくんだ。」
チャッピーは自分の心に正直になり、本当に欲しいものを見つける方法を学びました。
「これからも、自分のアンテナをちゃんと立てて、自分にとって大切なものを見つけていくよ!」
こうしてチャッピーは、自分の心に耳を傾けることの大切さと、幸せを見つける力を手に入れたのでした。