22
友達が死んでしまった時、22歳。6月の誕生日で23歳になる1か月前に訃報が届いた。元々数字にはあまり強くないが、あれから、私は年月を数えるのが特に下手くそになった。あれから何年経ったのかも、上手く数えられない。何年前に何をしていたとかも、数えられない。元々PTSD由来の解離障害があったので、記憶もややあやふやだったりする。子どもの頃のことはよく覚えてるけど、13歳以降の記憶は、嘘と本当と、消えた所(隠れてるところ)が混じっている。
22歳の私はたいへん苦しんだ。自殺だったと知ったのは、4年ほど経った頃で、それまでは突然死したと信じていた。4年も経つとさすがに、どちらでもいい、どちらにしても戻ってこないのだからと諦めがあった。
去年、お腹の子どもは8週目の検診で心拍を確認できず、堕胎した。混乱状態の私と夫は、混乱状態で生活し、夫はうつ病になり、私は咳止め中毒に戻った。途中から首が回らないほど追い詰められ、結局抗うつ剤の世話になっている。(私は抗うつ剤を飲んでいるだけでうつ病ではないと未だに信じてはいる)
怖々暮らす中で鳥を飼い始めたのと抗うつ剤のお陰で、やっぱり子どもが欲しいと夫婦の意見が一致し、一致から2ヶ月で授かり、妊娠7ヶ月に入った。
夏の間中、えげつねえつわりと、不正出血による短期入院を経て、退院する頃には安定期に入り、少し体の自由が利くようになったと思いきや、今度はお腹が重くて思い通りの生活にはならない。それでも道を歩けば友人と出会い、お腹をヨシヨシされる日々。産まれる前から愛されキャラすぎる……みんなが楽しみにしてやがる……おい……。
私の周りは比較的人が死ぬなぁと思わなくもないが、人って死ぬようにできてる。私は都度めちゃめちゃ悲しい。でも、産まれてくる命も常にある。そのサイクルの中で生きてる。自分が生まれて、今生きてることも含めて、愛しいと思う。