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022 令和6年人事院勧告


1 令和6年人事院勧告

 先日今年の人事院勧告が国会・内閣へ提出されました。
人事院は内閣から独立された行政機関です。その人事院が市場調査をして国家公務員の給与や手当等の適正な額を算出し、年1回8月頃に国会と内閣へ提出されるのが人事院勧告です。変更内容について考察していきます。


2 俸給

 初任給・若年層の水準を大幅引き上げ内容は以下のとおりです。

(1)初任給

    官民較差:11,183円(2.76%)を引上げ

出典 人事院勧告 令和6年

(2)賞与(ボーナス)

    年間4.50月分  → 4.60月

(3)地域手当

    都道府県単位とし、級地を5段階に削減の上最新民間賃金を反映

出典 人事院勧告 令和6年

(4)通勤手当等

   支給限度額を月15万円に引上げ。新幹線通勤等の緩和

(5)扶養手当

   配偶者に係る手当を廃止、子に係る手当を増額

出典 人事院勧告 令和6年8月

3 国家公務員給与のモデル

 各給与や手当を反映したモデルは以下のとおりです。

出典 人事院勧告 令和6年

4 まとめ

 今回の人事院勧告では大幅に国家公務員にとって改善されているものでした。人事院総裁も国家公務員の志望者拡大が急務であると会見されています。
 また、配偶者手当の廃止は夫婦共働きを促しています。さらに地域手当の増減、そして通勤手当の拡充と含める都市部から地方へ移住というメッセージを発信しているとも言えます。
 今後、国会で給与法が改正されるまで確定ではありませんが今後も国家公務員の環境が改善していくことを願っています。



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