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エッセイ~経験という共通言語について~

夫婦をやっているとお互い価値観の違いを感じることが多々あります。
当たり前と言えば当たり前かもしれませんね。
性別、経験、出身、あらゆるものが違った環境で生きてきたもの同士なのですから。
違いをどうとらえるか、
長所は短所、短所は長所足り得る中で
私達はお互いをどう向き合えるでしょうか。

例えばお金について。
私はそこまでお金に執着心がありません。
どちらかといえば物や経験に重きを置いてますので、
それらを手に入れるための道具的な側面が強いです。
もちろんお金がないと生活に支障がでることは頭ではわかっています。
しかしだからといって小さい頃からお金で苦労した経験が乏しいのです。
借金をしたこともないですし、
家賃を滞納したこともありません。
それゆえそうした危機感が薄いと自分では認識しています。

逆に嫁ちゃんはどんなに小さな金額でも意識が向きますね。
服を買うにしてもびっくりするくらい安い金額で、
でも服自体見ても安いと分からないクオリティの物だったりするので
掘り出し物を見つける嗅覚がすごいです。
また日々の生活費、携帯料金など必要のないと思う部分は
嫁ちゃんの提案でずいぶんコストカットされましたね。
私が適応障害になり会社を辞めた際にも
傷病手当や失業保険に関して色々と調べてもらい助かりました。

逆に仕事については夫婦共通の経験があります。
それは仕事内での理不尽な人間関係を受けたと感じているところです。
お互い若い時にブラック企業で働いてきました。
ですので私が適応障害になった際、
相手も仕事の大変さを身に染みているので
状況理解が早かったように思います。

そして私達が時々行うのが「議論」です。
仕事や生活に始まり、
過去にあった出来事についてなど。
例えば先ほどお金についてお互いの特徴を述べましたが、
ではどうしてお互いそういう価値観になったのかについて
議論します。
遺伝なのか、小さい頃の経験なのか、
あの時こういうことがあって影響を受けたのかもしれない、
などお互いが過去にさかのぼって話し合うのです。
面白いのが、それで相手の物語としての背景が見えると
今の性格に合点がいくのです。
ですので相手の嫌だったところも納得できるようになります。

小さな喧嘩はよくします。
喧嘩して、議論して、相手を知っての繰り返し。
その中で出会ってからの経験だけではなく
それまで個々でしてきた経験を共有することで
お互いの理解が深まるような気がしています。

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