アラ還乳がん3回目EC療法後指に犬を飼う
採血結果も問題なく、3回目、EC療法実施。本日、12日目。
ドセの積み重ねか、ECの追い打ちか、爪の変化が強く出てきて、左手中指の爪半分ほどが、浮いてきてしまっている。隙間を覗いてみると半分近く、奥まで浮いていて、痛くはないが、引っかけるとトンでもないことになりそう。
この浮いた爪と指先の皮膚の間に雑菌が入るようで、丁寧に洗わないとにおいがする。
何のって、記憶をたどってみると、あぁ、あれあれ。あのにおい。
飼っていた犬の耳の後ろをカキカキしたあとの指のにおい。いいにおいじゃないけど、くさいっていうわけでもなくて、一度嗅いで また嗅いでみたくなるという、飼い主の愛情が増すにおいっていうか・・・。
私は結婚してすぐ、念願のイングリッシュコッカースパニエルを迎えた。しばらくして不妊治療を始めたが、段階が進んでも妊娠しなかった。落ち込む私を見かねてか、オットが快諾して2匹目のコッカーを迎えることとなり、ブリーダーさんに『婦人科に行ってからそちらにルーシーのお迎えに参ります』と伝えた日に、妊娠がわかった。
最後の手段の不妊治療の結果を聞きに行く日だった。
それからは、両手にリード、息子を背負って、散歩。
40歳を過ぎての子育てと犬2匹は、いつも息切れしていたけれど楽しかった。
キャンプも皆で行った。
川も海も2匹連れで行った。
肝臓がんでジンが逝き、数年後に逝った半陰陽のルーシーは、最期は白血病だった。
2匹の犬には退屈な思いをさせただろうか。
十分愛情が注げただろうか。
昼間は仕事だったから、寂しかっただろうな。
辛い思いをしただろうか。
におう中指を鼻の孔に突っ込みながら、深呼吸したら、泣けてきた。
小さなブラシで丁寧に指と爪の間を洗うと 犬はどこかに行ってしまった。
もう犬は飼うことはないだろうけれど、無性に両手で犬の耳をもみたくなった。