ジェイラボワークショップ第28回『初回オリエンテーション』【物理学部】[20220516-0522] #JLWS
今回は新物理学部の最初のワークショップとして初回オリエンテーションを行いました.以下,ログになります.なお,発言者の頭に「■」をつけ,その返信(スレッド)は発言者の頭に「・」をつけています.また,Questionを出した日の翌日以降でも回答を募集していたので,時系列が前後しているところもあります(Questionごとに回答をまとめました).また,複数のQuestionに対して同時に回答していただいたものは一番番号が大きいもののところ(つまりQuestion a_i(i=1,…,N)に回答していただいたものはQuestion max{a_i}のところ)に回答を載せています.
■Naokimen
皆さんこんばんは。物理学部部長のNaokimenです。今日から1週間物理学部のワークショップを行います。よろしくどーぞ。進行はぼくとYujinさんで行います。今回のワークショップではオリエンテーションとして物理で学ぶ各分野の内容紹介をしつつ今後のWSの参考のためのアンケートをいくつかとります。ぜひ積極的にご参加ください。全体の流れは以下の通りです(QはQuestionの略):
Day1(Naokimen進行):Q1(記述式)
Day2(Naokimen進行):分野紹介1
Day3(Yujin進行):分野紹介2、Q2(選択式)
Day4(Naokimen進行):分野紹介3
Day5(Yujin進行):分野紹介4、Q3(選択式)、Q4(記述式)
Day6(Naokimen進行):Q5(選択式)、Q6(選択式)
Day7(Naokimen進行):まとめ
なお、選択式のアンケートについても何か理由等を書いていただけると助かります。また、全体を通してアンケートの回答はアンケートを出したその日だけでなく最終日まで受け付けますのでたくさんの回答をお待ちしております。
Day1 Q1(物理に対するイメージ)
■Naokimen
Day1
Q1:みなさんは物理に対してどのようなイメージを持っているでしょうか?物理とはどのような学問かというようなことでもいいですし、今まで物理を高校、大学等で学んだ(現在学んでいる)方は学んでいるときにどのような印象を受けた(受けている)かなどでもどのようなものでも構いません。ぜひとも回答よろしくお願いします。
■チクシュルーブ隕石
僕は新入生なので、主に高校物理までで受けた印象についてお話しします。
まず物理に対して最初に受けた印象は"身の回りの現象を式で表せて、数式によって説明できるの!?"でした。また、そのように式で状態が表されていることによって次に何が起こるかを予測できると言うのが驚きでした。
現在高校物理までを学んでみての物理に対する僕のイメージは『あらゆる現象を数式で記述できるようにしようとする営み』だと思っています。ここでの営みは説明できるかどうかというよりも説明できるようにしたいというモチベーションなんじゃないかと勝手に思っています笑。
以上が(余り上手に纏まっていない気がしますが)、僕の物理に対するイメージです。
・Naokimen
時間発展を記述する方程式(高校ではニュートンの運動方程式)を解くことによって未来を予測することができるというのは物理の特徴であり面白いところですね.『あらゆる現象を数式で記述できるようにしようとする営み』というのはたしかに物理の1つの面としてあると思いますが,数式は物理現象の理解のためにあくまで道具として用いているだけでそういった定量的な理解だけでなく定性的な理解も重要だと思っています.
■YY 12
高校の1年間ほどしか物理に触れていない者の意見で恐縮ですが、物理は「数学なんかと比べるともう少し現実に寄り添って設計されている具体的な学問」という感覚があります。某物理の予備校講師が「数式は言葉です。計算じゃない。」ということを言っておられましたが、物理は確かにそういう側面を感じたのに対して、数学は抽象的で(少なくとも僕にとっては)ただの計算という感覚が強かったです。
あと、これは余談ですが、物理の時間にイヤホンなどのノイズキャンセリングが「ノイズとなる外音の音波と真逆の音波を発生させることで、お互いを打ち消し合ってノイズを消去する」ということを教わったときは結構感動しました。視覚などで捉えられない音や力を、波や矢印で表現したりするのは面白かったですね。
・Naokimen
たしかに物理はそもそもこの世界の物理現象を扱う学問なので具体的な学問ですね.数学では物理のようにあまり具体的なものを扱わず抽象的な概念・計算が出てきますが,そういった抽象的で厳密な数学のおかげで物理において数学を道具として使うことができているので数学には感謝です.後半の話について,目に見えない現象を波などで記述して理解するというのは物理の面白いところですね.(音波や量子力学で出てくるような)波というのは目に見えないからこそ量子力学コーチ的なものが出てくるのかもしれません笑
■蜆一朗
あんまり建設的な意見を出せそうにないです(T ^ T) 本格的に物理を勉強したことはありません。物理基礎という中学校の理科に毛が生えたくらいのことしかやっていないです。
高校の頃までは物理に限らず理科が大嫌いでした。単純に興味がなかったのもそうですが、全然ちゃんと納得いくまで説明してくれないという印象しかなかったです。僕が理系に行くのを渋った最大の理由がこれです。数学に先走っていろいろ出てくる(ベクトルや対数など)のもおかしいよなぁと思っていました。
・Naokimen
高校までの物理はそれを記述するための数学の道具がそろっていないのでどうしても突然天下り的に出てきたりしてごまかされたりすることがありますね.特に電磁気学はその記述にはベクトル解析が必要ですがそれは大学で学ぶような内容なので高校ではどうしてもただ単に暗記しなければいけない式がたくさんでてきます.数学で学ぶより物理で先に出てくるというのは高校までだけではなくて大学でも頻繁に出てきて(たとえば偏微分,ベクトル解析など),物理を学ぶ中でそのような数学を学ぶことになりますが,数学の授業ほどは厳密にはやらずにさらっとやるので,必要な数学をきちんとやってから物理を学びたい人にとっては気持ち悪いかもしれません.
■Takuma Kogawa
真正面から取り組む物理は嫌いです。大学教養まで古典力学、熱力学、電磁気をやりましたが、計算主体でイメージがわきませんでした。実験経験が豊富だったら、もう少し好きだったのかもしれません。大学の専門科目では物理的性質をふまえて考えることが多く、そういう面での物理学は嫌いではありません。
・Naokimen
専門書や授業では計算がメインで書かれている(教えられる)こともあり,計算がずっと続くと結局何だったんだ?となることがありますね.特に初めて触れるものについて,ハードな計算が続くと計算を追うので精いっぱいで物理的意味を考えている余裕がなくなってしまうというようなこともよくあります.計算ももちろん大事ですが,計算よりもその計算結果から見える物理を理解するというのが物理を学ぶ際に大切だと思います.
■chiffon cake
門外漢ですが、観察される自然現象を説明できる理論体系を作ろうとする学問だと思っています。その際に理想的な条件を仮定したり、こうであってほしい的な要請もしたりする。そういうところが特徴的だと感じます。あと勉強がすすめば自分でモデルを作って(組み合わせて)色々考察できるのは大変おもしろかった記憶があります。
・Naokimen
「観察される自然現象を説明できる理論体系を作ろうとする学問」,「条件を仮定したり…要請もしたりする」というのはその通りだと思います.後者についてもう少し正確に言うと,条件・要請は実験事実や物理的な直感・意味に整合するようなものでしょうか.その条件・要請をできるだけ少ない理論をつくりたいというのも物理の特徴かもしれません.物理では1つの現象だけを説明するだけでなくその本質を抽出してより普遍的な法則を記述する学問なので,他の様々な現象も同じ枠組み内で考察できるのは面白いですね.
■Hiroto
各現象を、
・なるべく少ない統一的な解釈で
・五感以外の超越的な仮定を含まずに
捉えようとする学問だと思っています。自然科学一般がそうだと言われればそれはそうだと思いますが、その中でも上の二つの条件(精神)が色濃いと感じます。生物学などは博物学的側面も多いように思うためです。
手段としての数学は二つの条件のためにたまたま都合が良かっただけで、必須ではないと考えています。
・Naokimen
「なるべく少ない統一的な解釈で」についてはその通りだと思います.「五感以外の超越的な仮定を含まずに」は概ねその通りだと思いますが,「五感以外」かと言われると必ずしもそうでない気もします(cf.量子力学など)."なるべく少ない""統一的"というのは物理の特徴を表す重要なキーワードであり,4つの力(電磁気学,強い力,弱い力,重力)の統一を目指しているというのはまさにそういうことですね.物理を記述するのに数学が必須でないかどうかは難しそうな問題でわかりませんが,たしかに言われてみればそのような気もします.できるだけコンパクトに記述するのに数学と相性がいいというだけかもしれません.
■匿名希望
遅れる形で申し訳ございません。
私の場合は、
高校物理だと、どこまでのレベルまで勉強すれば良いかがはっきりしているのに、大学物理になると、
私の体験ですが、編入学のための大学物理でも、
高校物理のように、理屈がわかって、計算までできればよく、本当に高校物理に近い形までの(高校物理の延長線上的な)レベルでオッケーな場合もあれば、大学の教科書に掲載されているような、文字の羅列の導出チックなレベルまで、どこまでのレベルまでマスターすればいいのかがわからない、前者の場合でも、後者の内容まで理解した方が良いのか、それが本質的な理解に繋がり、大学物理でも手に取るように問題がわかるようになるのか、そのレベルまでだとどうやって勉強すればいいのか、といった感じで、
大学物理は本当に僕の悩みの種というか、頭を悩ます要素でした。
また、教科書を読んで理解するよりも、問題解きまくれと編入物理では指導されていた時が一時期あり、そうやっても、中身を説明しろと言われたら、出来ない、初見の問題じゃなかなかわからない解けないといった感じで、大変だったというのが、受けた印象です。
また、大学物理のバリバリ導出チックな文字羅列の知識か、高校物理チック、どちらか頭を使い分けて解かないといけない問題に二極化されていたような印象でした。
・Naokimen
基本的には根本の部分をきちんと理解していないと問題をむやみに解いても意味がないと思いますが,高校物理に比べて大学物理の範囲がかなり広く全部を導出を理解しているレベルまで持っていくのは不可能に近く,導出まできちんと理解しないといけないものと導出までは覚えていなくても使えればいいものを判断しなければなりませんね.高校物理ではほとんどが導出を理解していなくても公式を使えれば解ける問題だったのに対して大学では導出まできちんと理解していないと解けない問題が多い印象です.深いところまで理解していないと解けない問題をつくるのがベストなのだと思いますが,時間制限内で解ける試験をつくるという制約からどうしてもある程度パターンの決まった"高校物理チック"のような問題がある程度あるのだと思います.
■Tsubo
物理という学問に対する印象は「自然法則という神が作った構造を調べていく学問」ですね.まあ自然科学全体がそういう印象ありますが,物理は特に強いです.おそらく自然を対象とする学問の中で最も抽象度が高いからだと思います.
・Naokimen
「力の統一」を目指していることなどはまさにそういった物理学の特徴が現れたものですね。“神”がつくった統一的な物理法則があると信じてそれを追い求めるというのは理論物理学、特に素粒子論の大きな特徴だと思います。ちょうど最近物理と神に関する本を探していましてそのうち何か読もうと思っています。
たしかに他の化学や生物などの学問では「神が作った構造を調べる」というような印象はほとんどないですね。おっしゃる通り抽象度が他に比べて高いのに加えて扱う対象のスケールが他と比べて非常に広い(というか素粒子から宇宙まで全部)からだと思います。
・Tsubo
学部1回生くらいの頃「世界の究極理論は存在するか」という本を読んだことがあるのですが,まさにこの本は「神」が作った統一理論を追い求める姿勢が感じられるよなあと思ってます.細かい内容は忘れてしまいましたが,Naokimenさんの興味にもそうかもしれません
・Naokimen
ありがとうございます。院試が終わったら図書館で探してみようと思います。
Day2 分野紹介1(力学・解析力学)
■Naokimen
Day2 分野紹介1(力学・解析力学)
Day1の質問に答えていただいた方,ありがとうございました.本日は特にQuestionはないので引き続きQ1の回答をお待ちしております.
本日から4回に分けて物理で具体的にどのようなことを学ぶかを紹介していきます.資料の中に式がいくつか出てきますが,式がわからなければただの絵だと思っておいてください.式を説明するというよりもどのような学問か・どのようなことをする学問かを中心に説明しています.
1回目の分野紹介は力学・解析力学になります.添付したpdfの説明をご覧ください.説明でわからないところの質問や感想等があれば何か書いていただけると助かります.
■Hiroto
解析力学の、xとxドットを独立に見ているっぽい記法で、多くの人が躓くようですね。僕も最初に(yuumaさんのWSで)見たとき、意味がわかりませんでした。
意味がわかるようになったのは以下のようなツイートや親切なネット記事を見かけたからです。
記法の略記を何も断らずしてしまうことが、優秀で意欲のある学生にとってかなり害悪であると感じました。
(naokiさんやyuumaさんのpdfはガチの入門を目指しているわけではないので全く問題ないと思います)
・Naokimen
解析力学のその記法の問題はTwitterで度々見かけます笑 この問題に限らず専門家にとってはあたりまえのことでも初学者にとっては全然あたりまえではなくそこで躓くことが結構ありますね.特殊相対論シリーズを作る際に解析力学も出てくるのでその件に関しては初学者が混乱しないように気を付けたいと思います.
Day3 分野紹介2(電磁気学・熱力学),Q2(物理に関する知識レベル)
■Yujin
Day3 分野紹介2(電磁気学・熱力学), Q2(物理に関する知識レベル)
おはようございます, Yujinです. 物理学部WSの3日目を担当いたします.
本日は分野紹介2と, Question2となります. 分野紹介2では電磁気学と熱力学を紹介しております. Q2では, みなさんが持っている物理の知識のレベルをアンケートでお答えいただきます. 選択式ではありますが, 具体的に何をどこまで知っているか書いていただいてもかまいません!
それでは, よろしくお願いします!!
■アンケート(Q2)
物理に関する知識レベル
:1: 全く知らない 4
@蜆一朗, @YY 12, @コバ, @シト
:2: 高校物理程度なら知っている 10
@チクシュルーブ隕石, @イスツクエ, @あんまん, @ゆーろっぷ, @Takuma Kogawa, @chiffon cake, @Yuta, @Daiki, @ingen, @ていりふびに
:3: 大学の学部で習う物理の初めの方(力学, 電磁気学など)の内容を知っている 5
@Hiroto, @Shun, @Tsubo, @イヤープラグさざなみ, @匿名希望
:4: 大学の学部で習う物理の最後の方(統計力学, 量子力学など)の内容を知っている 2
@Naokimen, @Yujin
■蜆一朗
高校時代に物理基礎をやりましたが、ほとんど中学校の理科に毛が生えた程度のものなので、高校レベルの物理を知っているとは言えないと思い1に投票しています。
ただ、大学に入って力学や流体力学をチョロっとかじってもいるので、どこに入れたらいいか難しかったですw 僕がイレギュラーなだけで選択肢に配慮が足りないとは思いません
・Yujin
僕は「物理を学びつつ必要な数学の知識を齧る」ような勉強をしてきましたが、「数学を学びつつ必要な物理の知識を齧る(という表現でよろしいでしょうか)」ような勉強をされた方が、どんな知識や物理観を持っているか気になります。
選択肢の幅もこれからもう少し幅のあるものにすることも検討してみます。すみません
■シト
高1の時に物理基礎をやったっきり物理には触れていません。例の留学した友達が物理経済専攻で、いろいろ聞かされますが、何も理解できないですし、なんなら触れるのが怖いまであります。これは数学でも言えそうです。(以後見るよう気を付けます)
・Yujin
物理経済という分野もあるんですね、と思って調べてみましたが、まだまだ真新しい領域のようです。「物理学の考え方を経済学にも応用する」らしいですが、この考え方には批判も多くありそうですね。
■Tsubo
履修や学習した内容としては高校物理 + 簡単な大学の力学や電磁気(それこそマセマレベル)です.ただ,昔から科学に関する書籍はよく読んでいるので専門的な物理で出てくる概念くらいは知っています.ちなみに,今の研究の背景知識として力学系とかが必要になってきそうなのでまともに勉強しないと思っています.個人的な野望ですが,本棚に飾ってあるニコリス・ブリゴジーヌの「散逸構造」やルネトムの「自己安定性と形態形成」とかはいつか読んでみたい….
・Yujin
情報工学の分野にどれほど物理学が関わっているのか詳しくは分かりませんが、力学系と言われるものが背景知識となっているならそれはもう膨大な量ですね…
Tsuboさんの興味の幅が広くてすごい笑
・Tsubo
いや,力学系が必要とは言いましたが,正直具体的にどの分野が必要になるかはよくわかってないのが現状です笑.とりあえずプラズマ物理シミュレーションが専門のサークルの先輩にお薦めされた原島の「力学」と益川敏英の「解析力学」を読んでみます.
今扱っている「リザバーコンピューティング」という機械学習モデルにカオスの概念がたまに顔を出すので,勉強したいなと思っています.
https://www.journal.ieice.org/bin/pdf_link.php?fname=k102_2_108&lang=J&year=2019
■コバ
Day3 返信物理学に関する知識レベルはほぼありませんので、物理学そのものについて語れることは無いのですが、「ニュートンがどのように世界を認識していたか」等、物理学者がどのように世界を認識して、その理論を構築していったかということには興味があります。
・Yujin
すみません、返信が遅れてしまいました。
「色々考えた結果、これだけ前提とすれば理論が立てられるな」という「原理」はいろいろな教科書に簡潔にまとめられていますが、その数個の原理にまとめられるまで至った様々な科学者の経緯(歴史)はあまり書かれていない気がします。
それを学ぶためにも、教科書だけでなく科学史などの読み物も積極的に読んでいきたいです。コラボ輪読しましょう、部長!
・コバ
コラボ輪読!よろしくどーぞ!
Day4 分野紹介3(統計力学・量子力学)
■Naokimen
Day4 分野紹介3(統計力学・量子力学)
おはようございます(こんばんは).本日は分野紹介3として統計力学およびみんな大好き量子力学を紹介します.何でも構わないので質問・コメントがあれば書いていただけると嬉しいです.また,今までに出たQuestionの回答も募集継続中なのでまだ回答していない人はぜひどーぞ.
■Hiroto
DAY3
「熱力学の流派まとめ」みたいなのあったら面白そうだな〜と思いました。ニッチですがw
DAY4
ここまでくると、"存在"や"実在"に関する古典的かつ物質的な捉え方は難しくなってきますね。確率という捉え方でこうも上手く説明できている(私はその捉え方のみが真に正しいとは思ってはいませんのでこの言い方になりました)のが、不思議でなりません。
・Naokimen
Day3
熱力学の流派は、ぼくの知る限り大きくは、昔からあり伝統的なもの、田崎熱力学のような操作的な視点からのもの、清水熱力学のような公理論的なものの3つがあると思っています。その流派の違いやどのように繋がっているかをまとめられると面白そうですね。もっともまとめようと思えば全て理解しなければならずかなり大変そうですが笑
Day4
あくまで自分たちが認識しているものは近似に過ぎず、生まれた時からそのような認識をしていて先入観があるために、自分たちのスケールに比べてかなり小さいスケールを記述する量子力学の理論が非直感的だと感じるのだと思います。確率解釈などは初めに学ぶ際は気持ち悪いと思いますが、実際、自然はそのようになっているのですね。
Day5 分野紹介4(流体力学・特殊相対性理論),Q3(興味のある分野),Q4(興味のある物理現象や身の回りの物理現象)
■Yujin
Day5 分野紹介4(流体力学・特殊相対性理論), Q3, Q4
こんばんはYujinです. 物理学部WSの5日目を担当いたします.
本日は最後の分野紹介と, 2つのQuestionにお答えいただきます. 一つはアンケート, もう一つは記述式となりますが, どちらにも意見・感想等を頂けると嬉しいです. なお, Q3に関しては, ぜひこれまでの資料を参考にしてください。
(追記)
分野紹介は以上になりますが, 学部(あるいはそれ以降)で扱う分野は他にも一般相対性理論, 固体物理学, 場の量子論などもあります. また, 大学院以降で扱う研究テーマは主に「物性」「素粒子」「原子核」「宇宙」に分かれ, 例えば「宇宙」では赤外線, 電波, X線, …などと細分化されていきます. いずれの研究領域でも学部で習ったことが多く活かされるので, 僕も謙虚に勉強しなければいけませんね.
それではよろしくお願いします.
■アンケート(Q3)
Q3. 興味のある分野(理由は記述でお願いします)
:1: 力学 9
@蜆一朗, @Hiroto, @ていりふびに, @chiffon cake, @ゆーろっぷ, @チクシュルーブ隕石, @イスツクエ, @Tsubo, @イヤープラグさざなみ
:2: 解析力学 9
@蜆一朗, @Hiroto, @Yuta, @chiffon cake, @ゆーろっぷ, @チクシュルーブ隕石, @Tsubo, @西住, @イヤープラグさざなみ
:3: 電磁気学 5
@Yuta, @ゆーろっぷ, @チクシュルーブ隕石, @Tsubo, @イヤープラグさざなみ
:4: 熱力学 9
@蜆一朗, @Hiroto, @Yuta, @chiffon cake, @ゆーろっぷ, @チクシュルーブ隕石, @Tsubo, @Shun, @イヤープラグさざなみ
:5: 統計力学 5
@蜆一朗, @chiffon cake, @Tsubo, @西住, @Shun
:6: 量子力学 12
@蜆一朗, @Hiroto, @Yuta, @chiffon cake, @ゆーろっぷ, @チクシュルーブ隕石, @Tsubo, @コバ, @西住, @Shun, @イヤープラグさざなみ, @あんまん
:7: 流体力学 6
@蜆一朗, @Yuta, @チクシュルーブ隕石, @Tsubo, @イヤープラグさざなみ, @シト
:8: 特殊相対性理論 5
@蜆一朗, @チクシュルーブ隕石, @イスツクエ, @Tsubo, @イヤープラグさざなみ
:9: 一般相対性理論 8
@蜆一朗, @Hiroto, @chiffon cake, @チクシュルーブ隕石, @YY 12, @イスツクエ, @Tsubo, @イヤープラグさざなみ
:10: その他(場の量子論など) 1
@Yuta
■Yujin
Q4. 興味のある物理現象や身の回りの物理現象で気になること, などを教えてください.
■Hiroto
A4. 「回転」 理由: ジョジョ第7部以降の割と大きなテーマであるため。
・Yujin
ほう…黄金の回転、スピンですか…(調べてもよくわからなかった顔)
■Yuta
解析力学については、「座標系に依らない方程式で記述可能」「入力値や出力値に力という謎の量を必要とせず、必要なのは直接観測可能な位置と速度のみである」などの話を聞いているのでモチベがあります。古典力学はちょっと飽きてきました。電磁気学や熱力学に関しては、先人たちが築き上げたその理論体系の美しさを実感したいなぁ、という気持ちがあります。量子力学は、僕が物理を志すきっかけの一つになった分野(確か)なので、早く勉強したいですね。場の理論は同い年の知り合いが何人か勉強しているので、僕も早くやりたいなと思っています(かなり先になりそうですが)。統計力学はよく知らないし(多体問題を確率論で扱えるようにする?)、相対論も表面的な話は「耳たこ」ほど幼少期から聞いてきましたが、内容のイメージがわかなくて、面白さが分かりませんから、外しました。
・Yujin
例えば潮の満ち引きを発生させる潮汐力も古典力学のみで導出でき、相対論的な万有引力の本質に触れることができるので、教科書外の話題も触れてみるとモチベが上がると思います。Yutaさんが量子力学コーチになる日を楽しみにしています!
■chiffon cake
A4. 「海の模様」← 海沿いに住んでいて、散歩で繰り出せば、いつも海面上で明暗の模様がまばらにあるのを見てとれる。
・Yujin
海に馴染みがないので調べてみました。
太陽光が海面で散乱する時に海水で反射する部分とそれ以外(プランクトンなど)で反射する部分で色が異なって見えるからだ、という意見がありました。
空が青い理由がRayleigh散乱であることは理論電磁気学のゼミで部長が説明してくださっていましたが、関連ありそうというかRayleigh散乱そのものかもしれませんね。
■ゆーろっぷ
A1, 2, 3.
物理学のイメージとしては、現実を捨象して再現可能性のみを取り出す自然科学の極限(各分野の中でも抽象度最高レベル)みたいなものを自分の中で描いていますが、高校だと「いかに公式を正確に運用するか」という印象が個人的に強かったので、頭の中にあるイメージと自分の経験している物理学とはかなり乖離があるかもしれません。といっても、物理自体の知識レベルとしてはせいぜい先の高校範囲(古典的な結果だけを扱う?)くらいですし、その範囲ですら訳も分からぬまま受験が終わってしまったので、単に知識が中途半端で整理されていないだけだとは思います…。物理に関してはこういった状態で結構モヤモヤが残っているので、せめて高校物理(古典的で重要なもの)くらいはしっかりと学び直したいという思いが強いですね。Q3はそれも踏まえて力学・熱力学・電磁気学に、追加で(単純に興味があるものとして)解析力学と量子力学に投票しました。
A4.
興味のある分野として流体力学はあげませんでしたが、飛行機が飛ぶ原理とか深く学んでみたら面白そうだなとは思います。
・Yujin
物理基礎は特に「公式暗記→運用ゲー」ですよね…物理学科に入った僕ですが、物理基礎で習った落体の運動の公式暗記テストで欠点を取って居残りさせられた記憶があります笑
僕は高校で習った未完成の知識が大学で補填されていった感覚は確かにあるので、力学・熱力学・電磁気学教養として軽く触れても良いかもしれません。
飛行機が飛ぶ原理などは「空気力学」と言われるものですね。連続体力学の一分野で、僕も興味があります。輪読でもやってみたいです部長。
■蜆一朗
A4. 電磁気学以外すべてに投票しました. 力学をちょっとだけかじったことがあるのでその流れで解析力学までいつか勉強してみたいです. 熱力学・統計力学・流体力学については知っていると研究に役立ちそうという動機もあります. 量子力学・相対性理論はなんかカッコよさげです. 電磁気学だけなぜか今のところ動機がありません. 素人ならではのド偏見かもしれませんが, どうしても工学のイメージがつきまとい萎えてしまいます(機械音痴). ``コンデンサーなど物理'' という迷言が懐かしいです.
・Yujin
量子力学、相対論にはやはり誰もがワクワクするだけの魅力がありますよね。コーチが人気なのもわかります(わからない)。
高校物理の電磁気学は半分ほど電流の話だったので僕も工学寄りの分野かと思っていましたが、実際に触れてみると殆どが「電磁場」の話で印象がガラッと変わりました。電気工事士などのそっち系とは別物ですね。容易なので勉強しましょう笑
■西住
流体力学以外は触れたことがあるので、興味というよりは面白かったものに入れました。統計力学は等重率の原理という聞き慣れない設定がいきなり登場し、相空間が云々というオープニングで引き込まれた記憶があります。解析力学から量子力学への数学的な流れは物理をやる上での醍醐味と言えそうです。大学時代はなんとも思いませんでしたが、後から改めて読み直したときに、そのつながりに感動しました。票は入れてませんが相対論についても。相対論は最初は興味津々でしたが、思ったほどワクワクしなかったですね。理由はよく覚えてませんが、科学本で前情報を仕入れすぎたことと、数学がしんどすぎる説がありそうです。ポアンカレとアインシュタインの特殊相対論の先取権争いは面白いです。
・Yujin
読み物として幾つかの現象や考え方に触れるのは楽しいですが、ゴリゴリに理論を学ぶのはかなりしんどいというのが、物理が魅力的ですが踏み込みにくさを感じる原因かもしれません。
勝手な印象ですが、西住さんは科学の読み物に御詳しいと思っております。以前紹介されていた『数学は最善世界の夢を見るか?』を今楽しく読ませてもらっています。また何かオススメの本があれば教えて頂けると幸いです。
■Tsubo
単純に面白そうだと思った分野に入れました.人生が三周くらいできれば全部習得できるのに.まあ面白いと思ってるくらいが花かもしれません.気になる物理現象としては,昔から天体現象は好きで学研漫画とかよく読んでました.今でも空とか夜空とか眺めるのは好きですね.
・Yujin
天体には何かこう、キラキラ光ってて綺麗!だけではない魅力が感じられる気がします。毎日太陽が出て沈んで月が出て沈んでという繰り返しに自然の神秘を感じている…といったようなものでしょうか。幼い子どもが夜空に向かって手を伸ばしてしまうのは何か理由があるかもしれません。
■チクシュルーブ隕石
A4 音の共鳴まわりについて興味があります。たまにコンサートホールに音響板をつけている時があると思うのですが、あれによってどの程度音響が良くなってるのか気になります。
・Yujin
いわゆる音響工学というやつ、僕も興味あります。九州大学に音響工学専門の学科があってオープンキャンパスに行ったことがあるのですが、楽器や音響設備や心理学まで、音に関する幅広い研究がされていました。
Day6 Q5(特殊相対論シリーズの前提知識),Q6(WSの形式)
■Naokimen
Day6 Q5,Q6
みなさんこんにちは.今までのアンケートに対するたくさんの回答ありがとうございます.本日は特殊相対論シリーズおよび具体的なWSの形式に関するアンケートになります.「特殊相対論シリーズ」というのは,物理を専門としない人を対象にして特殊相対論を初歩から解説しようというものです.ある程度完成まで時間がかかると思いますが(2年くらい?),完成すれば未来部の活動として外部化できればいいと思っています.それでは以下の2つのアンケートに回答よろしくお願いします.Q5については①~④のうち選ぶなら1つ(選ばなくてもよい),⑤~⑥のうち選ぶなら1つ(選ばなくてもよい)選択でお願いします.また,その回答を選んだ理由や特殊相対論シリーズに対する意見や要望,WSに対する要望なども書いていただけると助かります.なお,本日でアンケートは最後です.
■アンケート(Q5)
[Q5]特殊相対論シリーズの前提知識(複数選択可)
:1: 中学数学は前提としてよい 2
@コバ, @シト
:2: 高校数学のうち数学Ⅱ・B(文系が習う範囲)は前提としてよい 2
@蜆一朗, @ゆーろっぷ
:3: 高校数学全部(理系が習う範囲)は前提としてよい 11
@Hiroto, @あんまん, @YY 12, @Tsubo, @イスツクエ, @ていりふびに, @Yuta, @チクシュルーブ隕石, @イヤープラグさざなみ, @Yujin, @Shun
:4: 大学初年度で勉強する線形代数・微分積分はある程度前提としてよい 2
@Takuma Kogawa, @chiffon cake
:5: 高校物理はある程度前提としてよい 9
@Hiroto, @あんまん, @Takuma Kogawa, @Tsubo, @イスツクエ, @Yuta, @チクシュルーブ隕石, @イヤープラグさざなみ, @シト
:6: 大学初年度で勉強する力学・電磁気学はある程度前提としてよい 1
@Hiroto
:7: その他(具体的に記述) 1
@Hiroto
■アンケート(Q6)
[Q6]WSの形式(1つ選択) A:「量子力学入門」のような一般向けの内容(通常のWSと同じ),B:特殊相対論シリーズとして,
:1: 各回Aを1週間,Bを1週間行う 5
@あんまん, @チクシュルーブ隕石, @Yuta, @Yujin, @chiffon cake
:2: BはWSでは全くやらずAのみWSで扱う(つまり毎回Aを2週間)
:3: 「Aを2週間→次の回にBを2週間→次の回にAを2週間」のようにAとBを交互に繰り返す 1
@YY 12
:4: 特殊相対論シリーズが完結するまではしばらくずっとBを行う 9
@Hiroto, @Takuma Kogawa, @イスツクエ, @コバ, @蜆一朗, @ていりふびに, @ゆーろっぷ, @Shun, @シト
:5: その他(具体的に記述)
■Hiroto
その他にも投票した具体的な理由は、
・前提知識がなくついてこれない人への配慮を忘れなければ
という但し書きのためです。
そのレイヤーでのフワッとした解説(物語の創出)もしつつ、専門的なことも紹介できるのなら、WSとして機能できるかと思います。
・Naokimen
ご意見ありがとうございます。もちろん、式変形をするだけでなく、何をやっているか、式変形した結果見える物理は何かの説明をきちんとするつもりで、式を全て追わなくても気持ちはわかるようにつくりたいと思っています。
■あんまん
特殊相対性理論について全く無知なので、仮に数式を用いずに解説されたものを理解したとして、それで特殊相対性理論を「わかった」と言えるのかがよくわかりませんが、参加者が何を持って「わかる」とするかの線引きによって必要な前提知識が変わってくると思います。
・Naokimen
ご意見ありがとうございます。個人的には、定性的な理解、定量的な理解の両方が揃って初めてわかったといえると考えていますので、数式を用いずに解説されたものを理解したとして、それは本当にわかったといえないと思います。したがって、初めから順に読んでいくと数式も含めて理解できるようにするつもりです。その際のスタート地点が少し悩ましいのでこのアンケートを通じて皆さんの意見を聞きたいというのが意図でした。また、数式を全部追えなくても何をやってるかはわかるようにするつもりです。
■Takuma Kogawa
いずれ外部に成果を公開するという前提で考えます。物理に興味をもつ成人の多くは理系ではないかと思います。理系といっても化学・生物を選択して大学に進んだ人も多いでしょうし、そのような人は高校物理は力学の一部(運動方程式など)くらいしか学習していないと思います。実際、私の出身学部では高校で物理を選択していない人はそれなりにいました。
数学に関しては、物理に興味をもつ人のほとんどが一変数の微分積分と線形代数くらいは学習していると思います(ほぼ忘れているためサポートは必要です)。大学以降の分野を解説した教科書は「わかる人向け」に作られていますが、物理学部の成果を「わかる人」にのみ発表するのが適切なのかは疑問です。誰向けに発表するつもりなのかを考えるのがよいと思います。少なくともジェイラボメンバーの数学・物理のレベルは一般からは逸脱しています。
・Naokimen
ご意見ありがとうございます。たしかに外部化をするならそのターゲットどこのするかを考えなければなりませんね。それについては未来部も含めて話し合いたいと思います。また、「わかる人」のみに発表しようとは思っておらず、文系の人を含めて物理を専門としないような人にもわかるような解説を目指そうと思っています。
■Naokimen
Q5よりQ6の方が若干投票者数が少ないような気がしますが、Q6の方にも投票いただけるとありがたいです。また、Q6についても理由を書いていただけると助かります。
■蜆一朗
Q5 まだ今の時点で「誰に向けて」「何のために」特殊相対論コンテンツを作るのかが決まっていないと思われるので、前提とする知識もはっきりさせられないです。確か僕の記憶では、ヨビノリさんのような方々が出されているコンテンツへの問題意識が Naoki くんの根底にあったと思います。すなわち、なんとなく YouTube を見る視聴者に喰いつきがよさそうな部分だけを扱うのではなく、踏むべき手順をちゃんと踏んだうえでちゃんとした特殊相対論の内容を伝えたいというのが一番の動機であると思われます。
特殊相対論というのは、なんとなくではありますが、数学科で言うところのガロア理論や超関数論に相当するような、学部レベルの集大成ともいえる分野ですよね。そうすると実際には学部3回生くらいまでの数学物理の知識が必要になるのではないでしょうか。「文系の方も含めた専門外の方も対象に」と書かれていましたが、多くの文系の方は物理を履修していないため、現実的に前提できる知識は中学数学と「運動方程式という言葉そのもの (速度とか加速度は知らない)」くらいになってしまうと思います。さすがにそのレベルからやっていると特殊相対論までたどり着けなくなるでしょうから、ある程度の線引きは必要かと思います。Naoki くんをはじめとする物理学部の皆さんがどれだけ労力を注げるか次第で決めてしまってもよいのではないかと感じますが、僕個人としては票を入れたくらいの前提が (理念からすれば) 妥当かと思います。
数学については、僕が高校数学や中学数学レベルの教材研究を進めることもあるので、もし力になれそうであればサポートしたいと思います。物理学部でなくとも未来部の範疇でお引き受けできるかと思います。物理については知らないことだらけなので、とりあえず僕に理解できるように説明できたとすれば、コンテンツとして十分理念を満たしているかどうかの確認ができるのではないかと思います。
・Naokimen
ご意見ありがとうございます.たしかにまだ対象と目的を議論できておらず,その点質問に答えにくくなり申し訳ないです.外部化に関しては8月くらいまでに未来部も含めて議論したいと思っています.「踏むべき手順をちゃんと踏んだうえでちゃんとした特殊相対論の内容を伝えたい」という思いがあるのはその通りです.その点も説明不足だったので反省しております.
特殊相対論が学部レベルの集大成というのは実はそうではなく,たしかに一般相対論はそのような位置づけですが,特殊相対論は学部1年で習う数学・物理の知識で理解できます.実際僕は2年生の時に特殊相対論を学びましたし,他の科目に比べて比較的簡単だと感じました.よって,物理に関する基礎知識は力学と電磁気学の初歩の部分なので必要な物理の基礎知識についてはあまり多くありません.大変なのは数学の基礎知識の説明であり,中学数学程度から始めると永遠に本題の特殊相対論に入れないのである程度線引きが必要でその基準がなかなか悩ましいです.その基準も今後議論をして詳細を詰めたいと思っています.
数学の基礎知識の説明に関してサポートいただけるというのは大変ありがたいです.高校数学の微分積分の説明,大学数学の初歩(線形代数,微積)などの説明に関して手伝っていただくかもしれません.その時はよろしくお願いします.
■蜆一朗
Q6 A と B を並行してやるべきではないということではなく、普通に考えれば両立はかなり難しいのではないかと感じたので4番に入れました。僕も過去問研究部なんてものをやろうとしましたが、東大京大の解説を1年分作っただけでかなり疲弊しました。嚙み砕いて説明するというのはかなり労力を使います。ましてや専門的にやっている人からすれば「こんなことも説明しないといけないのか」という葛藤もあるかと思われます。ある意味「何のために」やろうとしているかという理念の部分がモチベーションを大きく左右するような気もします。
・Naokimen
特殊相対論の解説を物理学部でつくると言っても,特殊相対論を学んだ人は今のところぼくとYujinさんだけで全体として統一感を保とうとするとするとほとんどを僕がつくることになると思っています(何か細かいことやチェックなどは多少分担しますが).なので,Aを僕以外の部員にある程度任せてBを僕が中心に進めることで全体の負担を軽減するという意味でもともとは①を想定していました.また,④の場合,WSが物理学部全体の活動とはなりにくいと考えていました.そういう意味で,④に多くの票が集まっているのは意外だったのですが,④の方が負担が減るという意味で投票されていたのですね.お気遣いありがとうございます.他の方も同じような理由で④に投票していただいた方もいらっしゃるような気がしますので,僕の意見を表明したうえで事後スレッドにて再度アンケートをとろうかと思っています.
Day7 まとめ
■Naokimen
Day7
本日は新たなアンケートの投下等はないので今までのアンケートにまだ回答されていない方は回答していただけるとありがたいです。よろしくどーぞ。
■Naokimen
まとめ
アンケートへのたくさんの回答ありがとうございました.各コメントに返信した内容と若干被るかもしれませんが全体を振り返り,まとめます.
Day1では物理に対するイメージをお聞きしました(Q1).様々な立場からのイメージを聞けて興味深かったです.「物理とはどのような学問か」を語っていただいた方は,全体として“統一的”,“あらゆる現象”,“自然現象を説明”,“数式”といったキーワードをあげていただきました.僕自身もおよそ同じようなことを考えており,「物理とはこの世界のあらゆる現象をより普遍的・統一的に記述しようとする学問」であると思います.「普遍的・統一的」というのが重要で,ある新しい現象が実験的に見つかる→その現象を説明する理論を理論屋がつくる→その理論は普遍的・統一的なものなので,別の新たな現象を予言できる→その予言された現象を実験屋が探り,実験的に観測されたらその理論の信憑性が上がる,というサイクルが見られるのが物理の大きな特徴です.
Day2~5では学部で学ぶような8つの物理の分野の内容を紹介し,皆さんの知識レベル(Q2),興味のある分野(Q3),興味のある物理現象・身の回りの物理現象(Q4)をお聞きしました.このアンケートの結果は今後のWSで扱う題材を決める際に参考にさせていただきます.量子力学が人気なのは予想通りでしたが,力学が割と人気で特殊相対性理論が不人気だったのは少し意外でした.
Day6では特殊相対論シリーズの前提知識(Q5),WSの形式(Q6)についてのアンケートをとりました.何名かの方にご指摘していただいた通り,外部化を前提とした特殊相対論シリーズの目的やその対象がまだはっきり決まっておらず,そもそもの動機を説明しないままアンケートをとってしまったので皆さんが答えにくいようなアンケートになってしまい申し訳ないです.外部化の目的・対象については今後,未来部も含めて議論したいと思っています.もともとの動機については蜆さんに言っていただいた通り,「多くの教育系You Tuberがあげていらっしゃるような一般受けするような内容のみを扱うのではなく初めから順に積み重ねていき,ちゃんとした特殊相対論の内容を伝えたい」ということでした.そのため一般向けのふんわりした説明だけでなく数式を用いて定量的にも(もちろん定性的にも)理解することを目標にします.ただ,物理を専門としない人向けではあるものの小学生・中学生レベルをスタートにするといつまでたっても本題に入れないので,ある程度線引きは必要でその線引きの基準の参考にするためにアンケートQ5をとりました.もともとの想定では,文系の人でもわかるようにしたいので少なくとも数学Ⅱ・Bまではある程度前提にしたいと考えており,物理については高校で物理を選択していない人もたくさんいますので物理に対する前提はなしにしようと考えていました.前提知識についてはこのアンケートの結果を参考にし,外部化の目的・対象をどうするかを含めて議論して決定したいと思っています.また,Q6のアンケートについてはもともと①の「各回A:一般向けの内容(通常のWSの内容)を1週間,B:特殊相対論シリーズを1週間行う」を想定していましたが,思いのほか④の「特殊相対論シリーズが完結するまでしばらくずっとBを行う」に多くの票が集まりました.もともと①を想定していたのは特殊相対論シリーズのほとんどは僕が作ることになるのでその負担を減らす(A:一般向けの内容はある程度他の部員に任せる予定)という理由と,WSの2週間を特殊相対論シリーズに使うとWSが物理学部全体のWSとはなりにくいという理由からです.また,しばらく特殊相対論シリーズを続けると先ほど述べた通りきちんと式を用いながら進めていくので中には退屈に感じる人がいるかもしれず,また2週間分となると全て追いきれない人が少なからず出てきてしまうと予想されますし,もっと言うと今シーズンの初めに議論したWSの方針に反するかもしれません(もちろん特殊相対論シリーズについても物語性は演出できるように努めますが).とういうことで①を想定していたのですが,④を投票していただいた方には蜆さんのように負担を軽減するという理由の方が何名かいらっしゃることが予想されるので,この意見を聞いていただいたうえで再度ws掲示板にてアンケートをとりたいと思っていますのでよろしくお願いします.
以上で物理学部のワークショップ『初回オリエンテーション』を終了します.1週間ありがとうございました.次回からは具体的な物理の内容を扱うのでご期待ください.なお,院試がある関係で次回は特殊相対論シリーズは扱いません.