[詩]12色の色鉛筆
12色の色鉛筆でなんでも描ける
そう思った時に、
僕の人生は広がっていくような気がしたんだ
新しいことを知るってことは
こんなにも楽しいことなんだってことを
心に描いていた
僕の友達は24色の色鉛筆を持っていて
金色や銀色の色鉛筆まで使う
僕はとても羨ましがっていたんだ
まだ、話しかけたことなかったその人に
無理やり話しかけて
その色鉛筆を貸してもらってたっけ
段々と12色の色鉛筆に嫌気がさしてきて
しまいには緑の色鉛筆をなくしたり
鉛筆をしまう順序をぐちゃぐちゃにした
最初に感じた興奮は萎んでいくもの
親に24色の色鉛筆がほしいなんて
店の前で泣いてたりしたっけ
でも、そんなある日
多くの色を使わなくても
力の加減で無限の色を引き出せると知った時
僕の心は12色の虹で包まれたんだ
色のある世界の美しさに気づいた僕は
今日も自分なりの色をまとって外に出る
眩しい太陽を、体全体で感じながら