
立川ダイスvs岐阜スゥープス観戦
2025/02/23
立川ダイスvs岐阜スゥープス
会場 : アリーナ立川立飛
初めての100点試合になった。
今まで、見られそうで見ることができなかった100点試合。
初めて100点オーバーを見ることになった。
しかし、それを増してびっくりだったのが、立川ダイスが前回よりも良くなく、何も修正できていなかったことだ。
まず、シュートが決められない。
そして、ディフェンスの以前の問題で、相手選手に対して基本的なマークすらできていない。
一番気になったのは、選手が苛立っていたことだ。
もちろん、自分のプレイに対してイメージ通りに行かずに苛立ってしまうことは仕方がないが、それを行動で表現してしまうのは、良くない。
うまく行かないチーム全体に対して鼓舞する表現はプラスに繋がる。
「頭下げるな!」
「もっとパス回せ!」
「声出せ!」
など、怒りとして表現したとしても、それは試合の勝利に対して力強い行動になる。
しかし、一人でキレて、ボールを叩きつけたり、乱闘まがいのことをしたり、審判に足して反抗的な態度を繰り返しては、肯定できなし、チームに対しても好転的な影響力は持たない。
そもそも、こうした行為が増えたり、ベンチがお葬式のように鎮まり込んだりするのは、コーチ側の問題が多い。
連敗が続くチームは毎試合後にヘッドコーチから出るコメントは、「人ごとなセリフ」が多く、立川ダイスでも同じことが言える。
立川ダイスの観客はというよりも、昨今、スポーツ観戦していて観客はとても優しく、失敗しても、連敗が続いても寛大で「ドンマイ、ドンマイ」という感じで、試合が終われば何もなかったかのように、シラッと帰っていく。
立川ダイスもこの優しい環境に甘えてしまっているのではないだろうか。
自分がプロであることも忘れてしまっているのではないかとも思える。
プロスポーツですので、興行収入が伴われているかということも重要であり、負け続けていてもビジネスとして成り立っていれば問題はないのかもしれないが、負け続けてしまっても、負け方に問題がある。
闘志を感じさせ、実力が上のチームにも気負けせずに立ち向かっていく姿を見せた上での惨敗なら仕方がないが、ここ最近の立川ダイスの試合内容はダメだ。
おそらく、選手としてチームに加入したばかりの頃はもっと、シュートの正確性や志はあったと思う。
今の環境でプロ意識が持ち続けることが難しくても、もう一度初心を取り戻す勇気も日強い腕はないだろうか。
プロを数年やるとアマとは違うなどと、いらないプライドができてしまう。
しかし、プロであろうとアマであろうと、どこに意識を持っていくのかは重要なことだ。
そしてもう一つ考えても欲しいことがある。

プロ意識とプロとして生きていくことは全く別物です。
プロ意識はプロとしてどう意識づけし、どうあるべきかを自問自答を繰り返す精神力を持つということだ。
それとは別にプロとして生きていくということは、その職業を極め、それを成合にしていくということだ。
一人で怒ったり、うまく行かないことに落ち込むことは自分のことを過剰評価しすぎであり、失敗を補う力すらも奪ってしまう。
あなたよりも優れた選手や指導者は多くいます。
そこで怒ったり、落ち込んでいるのではなく、常に当たり前のことを当たり前と思わずに大切に積み重ね、強固な技術力と精神力を持つべきだ。
そして自分はすぐに失敗してしまうのだから、これを補うために何をするべきなのか、自分に対して勝手に高い評価を与えずに、どんどん課題を設ける。
その繰り返しで人は強くなっていくし、プロ意識も勝手に身につくのではないだろうか。
Bリーグの選手である。
Bリーグの指導者である
その事実は揺るぎない現実である。
どんな優秀な選手、人気選手とも何ら変わりはない。
もっと強い意志を持って練習してほしい。練習以上の成果は滅多に起きない。
試合で練習以上の結果を出すことは稀にある。
しかし、それは反復してきた練習の成果がたまたま試合のその時にめぐり合わさっただけのことだ。

練習は常に試合を想定した試合のための練習をしているはずなのだから、相手チームの存在が化学反応を起こしたということは絶対にない。
どんなプロ選手でも、身体的老化によって同じパフォーマンスをすることはできなくなってくるが、自分の置かれた全ての状況でどうやって優れたパフォーマンスができるかは、毎日の練習と意識に他ならない。
次こそは、勝利を掴み取ってほしいが、その前に闘志ある試合を見せてほしい。
昔、私が、起業したばかりの時に、
「闘志ある行動は、投資したくなる」
と言われたことがある。
ダジャレですかと思うが、これは大正解な言葉だった。
闘志ある行動には応援したくなる。それも継続的。
お金のある人は、お金を出してでも応援したくなる。
アマからプロになったとしても闘志を燃やし続けなければならない。
そうしなければ観客は減る。そしてスポンサーも減る。
自分もその競技で生きていくことはできなくなる。
他のチームからも必要とされなくなる。
プロスポーツはその競技の象徴であり、憧れでもある。
まずは闘志を見せて欲しい。
選手だけでなくコーチたちの闘志も見たい。
さて、岐阜スゥープスについてだが、このチームはとても面白いチームだ。
チームとブースターの距離も近いが、それよりも全員で戦っていることが試合を通して見ることができた。
まず、ヘッドコーチの動きも活発であるが、データもしっかり取らせ、見る。
そして選手の気持ちが沈みかけた時に気づいた人が遠慮なく声を出す。
ここまで声を出すチームはB3では初めて見た。
これは最高だ。
競技はコミニュケーションが生命だ。
個人競技でも選手とコーチ、チーム競技でも選手間やコーチでのコミニュケーションがレベルを高い頂まで運んでくれる。
岐阜スゥープスはこのコミニュケーション能力が優れたチームだと感じた。
そして、一番ここは良いと感じたのは大柄の選手のディフェンスだ。
これはBリーグ全体を見ても体の大きい選手はディフェンス時に大きな体を壁のようにして守ることはあっても機敏に動く守備はなかなか見ることはできない。
しかし、岐阜スゥープスは体格に関係なく、よく動く。
むしろ隙を狙った攻撃的な守備だった。
見ていてワクワクさせてくれた。

だが、気になったのはこれは他チームでも言えることだが、同じ失敗を繰り返してしまうところだ。
シュートがことごとく外してしまう時に、それにこだわり過ぎてしまう傾向があった。
練習ではないので、今日はスリーポイントシュートが決まらないなと思ったら次の策をどんどん入れ替えていくべきだ。
こだわり過ぎるのではなく確実に得点を積み重ねていく方が勝利へと繋がる。
相手が強ければ強いほど、このことが敗因になってしまう。
指導者にも言えることだが、試合では特に切り替える。
そしてどのタイミングで切り替えさせるかが選手の自信、チームの自信になるのではないだろいうか。

今回の試合では岐阜スゥープスだけを見れば、初めての100点試合を見ることができて楽しかったが、全体を通せば「結婚式と葬式を抱き合わせて、それを優しく見守る民衆」を見てしまったように思える。
立川ダイスは、もっとできるチームなはずだ。
もっと上を見ることができるチームのはずだ。
頑張れダイス!

