「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」考察5 ジョーカーはなぜ弁護士にキスをしたのか
⤴︎先にこっちを読んでくれ
ハーレイクインがアーサーのジョーカーらしさの部分にのみ惚れて、共感や愛でコントロールしているとすれば、ジョーカーの弁護士はアーサーのアーサーっぽさを信じているキャラクターだ。
精神医学の知識を駆使してアーサーを理解し、序盤のインタビューのシーンでも、自分は変わったと主張しろ、タバコは威圧的に見えるからやめろとアーサーに指示する。
ジョーカーの部分は隠すように指示しているように見える。
愛情を注がれたことのなかったジョーカーが、ハーレイに愛されたように、弁護士にも心配という形で気にかけてもらえている。
だがアーサーは自分の中のアーサーの部分を切り捨て、精神医学という理屈を切り捨て、ハーレイと叶えたい夢、自分の中の妄想を実現したいという欲求を叶えるために弁護士をクビにする。
だが短い期間だが心配という愛情を注いでもらった仲であるため、ジョーカーはキスという形でそれに答える。
インタビュー直前とクビにした直後でだ。
ハーレイと弁護士が自分こそジョーカーについて理解していると言い荒そうシーンがあるが、それぞれアーサーの片面しか理解していない。