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ヌリタス~偽りの花嫁 Webtoon分析

今回はコミックシーモアさんで連載されている「ヌリタス~偽りの花嫁」について解説をしていきます!こんなにキャラクターismで面白い作品があるんだと思えた作品です。とんでもなく面白いです!

今回は各話毎の面白さを言語化していきます🚩


ヌリタス


📚ログライン

 身を守るためにずっと性別を隠して育てられた伯爵の私生児「ヌリタス」が、母親の命を守るために公爵家の令嬢として利用される…はずだったが、一方的に“搾取”される状態から、"反撃”し自分の運命を切り開いていく話

🚩結論、何が面白いのか?

これは明確です!それは、
🍀キャラクター創作と活かし方で、物語を作っていることです!!
 
理由としては、キャラクターがしっかりしていると1ページ目から読者はキャラクターに乗って、物語を楽しむことができます!また、ドラマ作りや、期待感作りも全てキャラクターが作り出せるので、キャラクターをベースにした物語が出来るからです!
 また特におもしれ―と思うのは、主人公ヌリタスの感性ですね。感性とは、物の考え方や、受け取り方です。本当に搾取され続けて"生きること”に良い捉え方をしていなかったり、虐められた時も「これくらいですんでよかった」等とこれまでどんだけ酷い経験してきたんだよ😢😢と想像させてくれるところでキャラクターの作り込みの時点でかなりしっかりやっている作品だと思いました。

そこにも焦点を当てながら解説をしていきます!💪

📍1話目

🍀上手な点
➤キャラクターの役割分担を1話目で描いている
➤主人公に同情させる(好感度も)
➤主人公に出自の謎を入れることで読者の関心を奪っていること

・主人公(ヌリタス) 
  ➤可哀想 健気に働く&酷い体験をしている母親のぬればみる)
  ➤好感度もある (豚に好かれる&罵倒されるも
  ➤神秘性 女である驚き×出自の秘密があること

・赤髪王子(ロマニョーロ家の男 ヌリタスに危害を加える期待を作る&読者に嫌悪感を持たせるキャラクター
   ➤父親に愛されず、主人公に八つ当たり&理不尽な暴力
   ➤豚の臭いがする等の 軽蔑言葉
   

📍2話目

 構成としては、読者に主人公親子への同情の気持ちを持って貰うことです。
なので、ドラマパートでは、
① 主人公をとんでもなく可哀想に見せる
② 母親からの愛を受けていることを知らせる
で作っています。

①主人公をとんでもなく可哀想に見せる では、  

➤暴力を受け、頭を守っていた自分の手をみて、何だよこの手 頭何か
  庇ったって こんなになっても生きたいとか 笑える (可哀想 絶望of 絶望)

ヌリタス2話目

②母親からの愛を受けていることを知らせる のドラマ作りでは
まず
主人公 命の危機(出来事)➤ドラマ(行動の理由がわかるまで)➤母親が公爵に助けを求める(行動)
のドラマパートを時系列を変えて描いています。そのドラマパートは

➤母親の切ない人生 卑しい身分に生まれたせいで性的に搾取され貧困
  生活を過ごさないといけない (可哀想なバックストーリーえぐい)
  バックストーリー➤レイプ・身分差別・極度の貧困
➤生まれた子供(ヌリタス)を躊躇なく捨てられるように「子供に関心がない親になろうとした」
➤けど、それが辛い。何故ならばヌリタスを愛しているから(心境の変化)
➤結果的に「娘のために自分に危険が及ぶかもしれないが伯爵の元へ勇気を出し、助けを求める」行動(命がけ)

ヌリタス2話

お母さんのこれまでのバックストーリーを描くことで同情と共感を生み、心境の変化を見せることでそこに読者は、お母さんがヌリタスを愛していることがわかる。そして、自分の命の危機があるかもしれない伯爵の元へ娘を守るために会いに行く姿に心を動かされるのである。

📍3話目

構成:
①他キャラクターを立てている キャラクターの特徴を伝えること
で-の印象+これからの期待感を作っている
②当主の血を引いている発見

③主人公の人生観が悲しい
 ➤豚の出生を観て、「子供を産むことに豚も人間も違いがない 哀れだ」

➤他キャラクターの立て方 (2話目の母親はドラマで感情を見せた)
・ロマニョーロ家の現当主 女に狂い家庭崩壊
・ロマニョーロ家の夫人  当主からの心の傷を慰めるために唯一の
             息子へ愛情を注ぎまくっている&女性に制裁を
             加えることに喜びを見出している
・ロマニョーロ家の四女  世間知らず 
・ロマニョーロ家の男   貴族以外には暴力を振るう

    
➤ドラマ 構造は怒りの発生プロセス(主人公が)読者は可哀想と主人公思う
父親に見捨てられる+家族の繋がりを拒絶させられる ➤怒り
 実の父親に
 ・見捨てられる
 ・利用しようと考えられていた ←家族が持つべき関係を拒絶される

 ➤怒りの気持ち+不幸なことが起きる気がするようになる

💡学び
・感情想起のプロセスは対キャラクターが感じる感情 そこを
 丁寧に描くと読者がキャラクターの感情を理解できる(共感)
・そのドラマに読者の感情を引っ張り出す技を使うと、読者は
 キャラクターの気持ちが理解できるからこそ、同情等といった感情を持つ
 ことができる

📍4話目

 

①主人公の感性を伝える 殴られたりする時に、「でも首と頭をちょっと
可哀想と思わせ続ける 差し出すだけで殴られないなら 安いもんだ」
                
②長男の歪んだ感性を見せる ドラマ作り
  出来事(主人公をいつものように虐めようとする)➤背景(内面の流れ)➤興奮して暴力を振るわずに去る

  何だこいつ 気持ち悪いけど、何なんだ 興味関心を奪う
 
 L 卑しい存在の主人公に恋に落ちてしまっている 
  けど、 父親から卑しい身分を好きになることを知られたら評価
      落ちる。評価落としたくない気持ちが強い
      ➤思考が自己中:自分がこの城の王になるからきっと主人公
       も俺に愛されたら幸せだろうな と解釈

③新キャラクターを立てる めちゃ強い英雄だけど、黒い噂がある

④物語を前に進める 英雄の令嬢に主人公が選ばれる

💡学び
①物語作りは兎に角各キャラクターのある場面での感性を
何度も何度も描くこと。その感性を描くことで、興味や同情や親近感
等の印象を読者に与え続ける目的でもある+同じパターンが続くことで
熟知性の法則で好感度に繋がるから

②出来事➤行動 の理由に焦点を当てドラマを作る

📍5話目

 

①キャラクターの関係性を見せる

夫人は怒りを覚える 理由は隠し子ができないように女性を排除してきたのに
             私生児がいたことを知ったから

それでも、 当主が「俺に意見があるのか?」と一蹴する 
      すると怒りで震えているのに跪いて「仰せのままに」という
      力関係が見えるのが面白い  服従の感情が出る

服従のプロセス:敬愛+恐れ 
        ➤夫人は当主を愛しているし、尊敬している 
        ➤一方で怖い気持ちがある
        ➤だから従う

対比的に

受け入れる(容認):敬愛+信頼
         ➤もし夫人が当主に信頼されていると言われていたら
         ➤主人公を令嬢として差し出すことを喜んで容認
          していただろう

ちなみに3話目の父親からの拒絶のシーンは

・拒絶      ➤驚きと悲しみ
         ➤私生児がいたことの驚き
         ➤男の子ではなく女の子であった期待外れの悲しみ

②話を前に進める 公爵の家へ嫁として送る

③失敗することの代償を伝える ➤母親の命 ➤怒りを感じる
 

④主人公の感性と母親への想いを見せる
 ➤名前いらない おい、てめぇ、ちび、そこの、お前、お荷物
   17年間無くて不便と感じたことはなかった このままでいい
   どこにも行かない 何も望まない 母さんさえいてくれたら 

💡学び
①面白い作品はキャラクターとの関係性に「○○な感情」が
発生させている と思う。それがドラマとして進展していくので
面白いと思う

📍6話目

①王子(ルーシャス)のキャラクターを立てる
 結婚相手が病気で結婚を半年遅らせる と伝えると
 「いっそそのまま死んでくれたら楽なのに」➤酷い 結婚に関心がない人
一方で付き人からは
亡くなった仲間を神に祈る いい奴 でもある➤ゲイン効果

ドラマ
出来事(ロマニョーロ伯爵の意図を考える)➤過去のバックストーリーで母親から「父も兄もいないので国を
 守るのは自分しかいない」と言われた 同情➤信念を見せる「常に備えよ」
 新たな戦いは既に始まっている

📍7話目

ヌリタスに憧れの要素を作る
スカッと感のきっかけ

長男に性的な目に観られていることに気づく
➤母親も同じように性的差別されていたことに気づく
➤罪を犯すのは貴族のやつらなのにその罪を背負うのは身分の低い
 自分達なんだ と思う
➤怒りがこみ上げる
➤スカッとさせてくれるやり返し系 強い女性?「おやめください
 アビオ様 私が傷物になれば伯爵様の計画に支障が出ます おやめください」

最後に、恋人候補が出てくる➤ラブロマンス的な面白さ?

📍8話目

①キャラクターを立てる ヌリタスの感性をルーシャス目線で語る
②ヌリタスに恥ずかしいという感情 と 恋の予感
 

📍9話目

 

①キャラクターを立てる ヌリタスのスカッとした感じ 反撃
 バボリュー夫人に、鞭を撃ち続けていいのかと脅す

②やり返す 長男の愛の告白に「私も愛しています」と解答し
      長男嬉しくさせてから「あなた以外の家族も全員愛している」
      と返すので、長男おちょくられたと思いさらに恥ずかしい
      思いから、キレル

💡学び
①1話目~7話目くらいまでは 可哀想とかそういう感情体験を主人公に
 していた
②8話目以降は スカッとしてやり返す反撃の感情体験をしている 
 主人公 変化している

📍11話目

ドラマ
出来事 主人公の母親を戦う夫人
その背景がドラマ

出来事:私生児が見つかった➤ドラマ➤ヌリタスの母親を鞭で打つ

ドラマ 失望からの怒り
昔 公爵に君ほどきれいな人いないと言われた 嬉しい
  ➤ようやく長男を生む時に苦労をしてきた 時に
   伯爵が別の女性と性行為をしていたことを知る➤怒り

+ 母親の死とともに、名前の意味を知る
  主人公 可哀想

📍12話

①再度失敗の代償を伝える 母親を殺したくなけば役割を果たすことを
 伝えれる ➤失敗の代償を知らせることで失敗するかどうかの
       ハラハラドキドキ等を作れる
②ドラマ 嫌悪
 長男に頬骨を舐められる➤風呂で強くこする(嫌悪を見せる)

💡学び
①キャラクターの特徴と関係性をしっかり作ればドラマ作りができるので
 それだけで面白い そこに加え、主人公の感性や物語の進展を見せればよい

〇15話目以降はまた見てまとめる

ただロングヒットする作品はキャラクターだ全て
キャラクターでドラマ作れるし、これからの展開の期待も作れるし

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