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いぼぢ②
たちの悪いことにいぼぢは慢性化する。いったんひっこんでもまた頭を出してきては、しりを痛痒くさせる。何年かかけて、ドラッグストアに行っては情報を集めた。
薬剤師?の意見も様々。「病院に行ったほうがいいよ~。」「病院に行っても様子見て終わりですよ。」「いぼぢは切ってくれませんよ~。」「漢方がいいです。時間かかりますけど。」などなど。
「ん~、いったいどうしたものか。どれが正解かわからん。」と思いつつも、何年かたったころに、あるパッケージが目にとまった。「おっ、これはCMで見たことがあるやつだ。」
そこで出会ったのが「ヘモリンド」である。青のパッケージのやつである。なめて治す薬である。しかも舌の裏で溶かすのだ。最初にCMを見た時はそんなんで治るわけがない。なんで舌の裏?と馬鹿にしてしまっていたが、今では感謝しかない。ありがたく愛用している。舌の裏から吸収された何かが、どうにかして体内を巡り、ピンポイントでいぼを説得してくれているのであろう。しばらくはその説得に応じてくれている。
漢方もいろいろ試したが、長く続かない。比較的はやく「いぼ」がひっこんで改善されていくのは「ヘモリンド」だった。
オロナインもいつしか卒業していた。今はボラギノールの軟膏にお世話になっている。黄色の方だ。ステロイドが入っており、常習するのはよくないと言われたが、緑のやつは効き目が薄い。
黄色のボラギノールは毎日の風呂上がりのケアに欠かせない。あれほどの万能薬「オロナイン」の立場をまるっきり奪い取った優れモノだ。
しりに多少の違和感を察知した日はさらにボラギノールの坐剤も併用する。
座薬は最初のうちこそ抵抗があったが、今では背に腹は代えられない。「目的外に使用しないこと」が注意書きに書かれているのもわかる気はするが、当方にそんな趣味はなく、必要に駆られて使わざるを得ない。
坐剤は炎症を抑えてくれるのも確かなのだろうが、なんせ便が出やすくなるのがうれしい。そんなに力まないでいいからありがたい。おしりに優しい。☺️残念なことは、やたらと放屁してしまう点である。なんだか何かと緩んでしまうのだろう。階段を降りるような動作でプッ🌬と出る笑笑
ちなみに坐剤は保存の向きが決まっている。ピストルの弾のような形をしているからだ。スルッと入るように傾斜のある方から挿入する。最初は意味も分からなかったが、しばらく使わないで保存していてわかってきた。
自然に溶け始めることがあるのだ。その時に本来滑らかな側が溶けだしていたらギザっとして、大切な「菊の門」を傷つけることになるだろう。いぼを治すどころではない。菊の花びらがバラバラと散ることになるだろう。なるほど薬の注意書きはよく読んでおくものだ。
それでもやはりいぼは繰り返し、ひょっこりと顔を出す。またしても「ヘモリンド」の出番がやってくるのである。この闘いは長丁場だ。ひょっとすると一生の付き合いかもしれない。