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ローマの生活費は一か月〇〇万円!| イタリア留学初年度の家計簿

留学を計画する上で気になるのは、やはりお金のこと。
特に昨今の円安やインフレは天井知らずで、不安を抱えている方も多いかと思います。
この記事では、ローマで留学1年目を終えた筆者が、留学・移住を検討されている方向けに「ローマ生活に必要なお金」について解説します。

各月で多少のバラツキはありますが、1年間の出費を12で割ったものを、一ヶ月の目安としてご紹介します。
為替レートは、2024年の平均値 1ユーロ 164円で計算します。
(2024年は一時175円まで円安が進み、本当に焦りました・・・)

ちなみに、家計簿にはTrabeePocketという旅行用予算管理アプリを愛用しています。複数の通貨で記録できるので大変便利です(例:現地のスーパーで現金払いしたものはユーロ、日本のカードから落ちるものは円など)。

それでは、ローマ生活でかかるお金を見ていきましょう!


1. 家賃:530ユーロ(約95,120円)

筆者の通うサピエンツァ大学は寮が少ないため、自力で部屋を探す必要がありました。イタリア語全然分からないのに!笑

ローマ中央駅からメトロで15分、大学からもメトロで10分。
アクセスと治安が良い地域のシェアアパートに住んでいます。
同居人は私の他に3人で、イタリア人・韓国人・スペイン人の大学生。キッチンとバスルーム(2つ)が共用、ベッドルームは個室です。

入居初日の写真。家具付きの物件が多いです。

正直、この家賃でこの条件の部屋を見つけられたのはかなり幸運でした。
なぜかというと、ローマでは観光客の増加によってアパートを民泊として貸し出すオーナーが増えており、住居不足が社会問題になっているからです。
時期やエリアにもよりますが、快適な部屋の相場は550~700ユーロといった印象です。
郊外や二人部屋であれば400ユーロ代の物件も見つかるかもしれませんが、極端に安い物件は詐欺の可能性も高いので、十分に気を付けてください。

筆者はImmobiliareという不動産サイトで部屋を見つけました。こちらのサイトは個人と不動産屋の両方が物件を掲載しています。後から気が付いたのですが、筆者の部屋はSturentという不動産屋が掲載したものでした。
Sturentはサピエンツァ大学も提携している学生向け不動産屋です。スタッフの方はイタリア語のみでしたが、とても親切です。取扱い物件が少なく仲介手数料が少し高いことがネックですが(1年分の家賃の10-20%)、サピエンツァ大学周辺で物件を探している方はぜひチェックしてみてください。


2. 光熱費:50ユーロ(約8,200円)

筆者の物件では、光熱費は50ユーロの固定で、家賃と一緒に支払っています。これには電気・ガス・水道・Wifi・アパート管理費が含まれています。
ちなみにエネルギー代の高騰によって遣り繰りはギリギリのようで、大家さんから「使い過ぎたら固定制やめちゃうぞ!」と脅されています。


3. 通信費:9.90ユーロ(約1,624円)

現地の通信会社 Wind TreのCall Your Country Super 5G というプランを利用しています。
データ通信100GB (?!) + イタリア国内通話無制限 + 国際通話300分 + 国際データ通信12.6GB が含まれており、十分すぎるくらい。
大手の通信会社であれば、ヨーロッパ圏内ではSIMを差し替えずに利用可能なので、旅行の際にも大変便利です。
国際電話のオプションを外せばさらに安く抑えられます。


4. 食費:170ユーロ(約27,880円)

外食を除いた自炊にかかる費用です。
これは正直、他人より多いほうだと思います・・・ついつい作りすぎちゃうんですよね・・・ちなみにルームメイトのイタリア人は月100ユーロと言っていました。すごい。
食費を抑えるコツは何と言っても野菜と果物でボリュームを出すこと。軽減税率が適用されるため、お酒や清涼飲料等は22%、加工食品等は10%、野菜は4%と大きく異なります。旬の野菜を使えば健康に安く自炊ができます。

季節を感じられるスーパーの野菜コーナー。これは7月頃。


また、ローマにもアジア系の食料品店はありますが、残念ながら日本製品は割高です。筆者は最低限の調味料をそこで揃え、あとはなるべく現地の食材を使用するようにしています。
お米はアジア系食料品店で売っています。イタリア産ジャポニカ米を5kg 12ユーロ(約1968円)で購入しています。

お鍋が食べたかったけど、鍋スープが6.9ユーロだったので諦める


5. 外食費:90ユーロ(約14,760円)

月4回程度、友人と外食をした場合の費用です。
ローマ(というよりイタリア?)は外食が高く、ランチ・お酒無しでも15~30ユーロかかります。
例えば、こんな感じのピザ1枚+ドルチェ+エスプレッソで15ユーロ(約2,460円)でした。ボリュームたっぷりなので満足感はある!
でも、レベルが高く適量でお得な日本の外食がたまに恋しいです。

ピザは一人一枚
奥がティラミス、手前はシチリア名物カンノーロ


6. 日用品:65ユーロ(約10,791円)

掃除・洗濯用品、調理用品、シャンプーやスキンケア用品が含まれます。
マットレス(IKEAで50ユーロ) や炊飯器(中国製55ユーロ)など、初年度ならではの買い物もありました。来年以降はもう少し低くなりそうです。
うーんそれでも高いですね。重いものは難しいですが、クイックルワイパーのシートやメイク用のコットン・綿棒等の小さくて軽いものは、スーツケースの隙間に詰め込んでくることをお勧めします。


7. 交通費:21ユーロ(約3,444円)

ローマ内の移動には、250ユーロの年間パスを利用しています。
このパスでメトロ、バス、トラム、Regional Train(地上鉄)に乗ることができるため、大変便利です。
年間パスは、メトロの駅のATAC窓口で、申請書とパスポート原本&コピーを提出することで購入できます。申請書にはCodice Fiscale(税務番号)や携帯電話番号を記入する必要があるため、準備してから行きましょう。

1か月や半年間の留学の方には、月間パスもあります。こちらは35ユーロです。月間パスはオンラインで購入し、スマホに登録することも可能です。


8. 趣味:40ユーロ(約6,560円)

主にNetflix 6.99ユーロ(1,146円)と、ショッピング代が含まれます。
筆者はショッピングが大好きで日本では毎月のように何か買っていたのですが、留学中は我慢して、7月の夏セールとブラックフライデーセールで発散するようになりました。
ブラックフライデーセールはアメリカのイメージが強かったですが、イタリアでも11月中旬から末にかけて行われていました。お店によってはクリスマスセールより割引率が高く、冬物を買うには絶好のチャンスです。


その他. 学費:年間1,200ユーロ(約246,000円)

筆者の通うサピエンツァ大学は国立のため、医学部でも学費が安いです。
留学生は出身国によって学費が異なり、日本は学費が最も高いグループに属していますが、それでも破格です。
そして、ISEEUという書類を提出し、本人と家族の所得を申告するとさらに安くなる場合があります。
書類集めや翻訳がかなり大変そうなので今年は申告しませんでしたが、来年以降に申告して上手くいったら、記事にしたいと思います。


まとめ:ローマ留学初年度、一ヶ月の生活費の目安は16万円

というわけで、諸費用の一か月の合計は975.9ユーロ(約16万円)となりました。
注意していただきたいのは、初年度は特に出費の波があるということです。
最初の数か月は、揃えなければいけない物が多かったり、イタリア語が読めずにお目当てとは全然違うものを購入するといった失敗もあって、月に20万円以上必要でした。その後半年ほどで慣れていき、12万円で済む月もでてくるようになりました。
また、夏は暑すぎて食欲がガクンと落ち、ひどい時はフルーツしか食べられなかったので、食費は1万円でした。笑

今後の為替レートやイタリア国内のインフレ事情に左右される面もありますが、これから留学される方の参考になれば嬉しいです。

来年は900ユーロ切るように頑張ります!


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ミキサン
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