ー捌話ー 霊感
ー2024年3月ー
────数日後────
それからしばらく時が流れる。
俺は麗奈さんや、先日参加した霊能コミュニティの人達と交流が増えていった。
俺は今年に入ってから
何故か霊能者との出会いが多い。
今までは全くそうゆう人達と関わりは無かったのに。
しかもこの一ヶ月でかなりの人数の霊能者の知り合いが増えた。
その中でも俺の問いに快く答えてくれて、最も関わりが多かったのが麗奈さんだ。
麗奈「なっちゃん的に神城さんは基本的には
心配ないって事で
なっちゃん、最近はお家でお留守番しているみたいだよ〜。」
と麗奈さんに言われた。
…俺の家をいつもなっちゃんが守ってくれているんだ。ありがとう。
──そんなある日、俺は仕事中に不思議な出来事に遭遇する。
俺は一人で仕事をしている時に
ふと背中に気配を感じた。
振り向いてみると
”白くてふわふわしている物”が俺の後を付けてきていた。
俺「ん…?なんだこれ」
この時は特に気にしていなかった。
2秒間くらいは見えていたが
2秒後にはスっと消えていた。
…..もしかしてなっちゃんか?
いや、気のせいだろう。
俺には ”霊感” なんてものは無い。
──そう思ってはいたが、
後日、一応麗奈さんに聞いてみることにした。
俺「麗奈さん、昨日仕事中に
”白くてふわふわしている物”が俺の後を付けてきてたんですけど、これって気のせいですか?
それともなっちゃんだったりします?」
俺「全然怖くは感じなかったんですよね。」
俺の問いに麗奈さんは返す。
麗奈「…..それは気のせいじゃない。」
麗奈「 その人はなっちゃんじゃないよ。」
麗奈「でも悪い霊じゃないから、気にする事はないかな。」
なんと、昨日見たものは気のせいでは無かったと言うのだ。
麗奈「神城さん、最近霊能者の人達と関わりすぎだよ。」
麗奈「霊能者の人達と話していると
どうしてもその人達のエネルギー貰っちゃうから霊が視えやすくなるの。」
俺「なるほど...」
──俺はこの時、幼少期に体験してきた不思議な体験がふと頭をよぎった。
先日にネットの友人に体験談を話そうとした時になっちゃんに止められたこと。
麗奈さんから言われた、俺が過去に
”危険なもの”を視てしまっていたという事実。
もしかして…..
俺「麗奈さん、俺ってもしかして元々霊感とかあったりしますか…?」
俺は麗奈さんに自分の霊感の有無を確認してみた。
すると
麗奈「うーん...」
麗奈「今は無いけど、小さい頃はあったみたいだね。」
霊感とは、本来無くなるものでは無いのだという。
幼い頃に霊感があったのであれば
大人になった今は体がその感覚を
”忘れているだけ”で
その感覚を体が思い出してしまえばまた視えるようになってしまう。
今回のケースで言うと
俺が知り合いの霊能者達からエネルギーを貰ってしまっていたのもあり、
たまたま一時的にその感覚を思い出して
霊が視えてしまった。
そうゆうことになる。
──俺は幼い頃、アパートに住んでいた時に
よく”金縛り”にあっていて
睡眠から目覚めた時に、死んだはずの曾祖母を見た事を思い出した。
そして曾祖母を見てから
”金縛り”が一切無くなった事。
だが俺は、今となっては曾祖母の事は気のせいだと思っていたので
あえて麗奈さんにその事は伝えなかった。
俺「あ〜。確かに自分、小さい頃金縛りによくあってましたわw」
すると...次の麗奈さんの言葉に衝撃が走った
麗奈「金縛りにあってた時、”知らないお婆ちゃん”見なかった?」
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