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カウンセリングの派生がコーチング(コーチング勉強#3)

【コーチングはカウンセリングから派生したコミュニケーション法である】
(結論)
 コーチングはカウンセリングから派生したものであると同時に、広義のカウンセリングのことを指す。ただし、解決・治療的なカウンセリングは医療的行為であり、専門的な学術的な知識を必要とする。積極的な介入はすることなく専門機関へつなげることが望ましい。

(諸富(2022)のカウンセリングの定義)
「個人及び集団を対象とした『自己成長、自己探求の支援学』『悩み、苦しみを通しての自己探求学』またはそれを支える『援助的人間関係学』」

(上記の定義を分解)
・カウンセリングの対象は、個人または集団
・カウンセリングには3つの役割がある。
 ⑴自己成長、自己探求の支援
 ⑵悩み、苦しみを通しての自己探求(予防的)
 ⑶支援的人間関係学(解決・治療的)
(考察)
 役割⑴の『自己成長支援、自己探求支援のカウンセリング』は、自分とは何者なのか、どんな時に幸せになるのかといった自己理解を促進する場面だったり、自分はどうなりたいのか、どんなキャリアを歩んでいきたいのかといった自己探求を行う場面に発揮されるだろう。
この場面における目的は、クライアントの可能性の発揮である。ただし、この支援にゴールはない。人は生きている限り外界から刺激を得ているからだ。外界の刺激によって考え方が変わっていく。
 役割(2)の『予防的カウンセリング』は機能でいうと、何か起こる前に事前に準備をしておくである。言い換えるとアサーションに近い。簡単にいうとアサーションとは、相手を傷つけない適切な自己主張するコミュニケーションのことである。
 最後の役割⑶の『解決・治療的カウンセリング』は私たちがイメージするカウンセリングであろう。うつ病や統合失調症の治療を行い緩和させることを目的に行う。機能としては、問題が起こってから対処するである。

(感想)
 世の中にコーチングと謳って活動している方は実に多い。しかし、その多くが学術的背景やエビデンスを学ぶことなく活動をしている。国として資格を設けていない以上、定義が存在せず我流になってしまうのは理解できるが、その結果「コーチングは怪しいもの」と誤解されてしまうのは悲しい。本来のコーチングはカウンセリングの手法がもとになった対人支援のコミュニケーションであることが分かった。歴史、背景を学び正しく理解していきたい。

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