ズッコケ

本には文章の内容で評論、小説、説明文等があり、形態で韻文と散文に分かれる。ここに古典(古文漢文)を加えてもいいかもしれない。
後、種類では問題集や参考書、図鑑に雑誌、文芸書、絵本など。ジャンルという表現は全てに使えそうなので、とりあえず使用しない。
児童書、というものもある。主に小学生が対象になるだろうか。これが今思うと不思議なジャンル(こういう時便利な表現です)である。例えばエジソンやニュートンをその生涯を伝記として綴るものもあれば、エピソードをしぼって子ども向けの装丁で児童書として読まれるものもある。小説も児童文学と称して児童書で多く出版されている。
確かに自分も一時期ハマった。小学校で担任の先生から「何を読むかに迷ったら、那須正幹か山中恒を読みなさい」と聞き、ズッコケ三人組シリーズは当時全巻読破したはずだ。まずキャラ設定が秀逸で、どの話でもそれぞれが読者の期待通りに活躍する。テレビの戦隊もの(初期)と同じ安定感だ。
大人が大人向けに小説を書くにしても、簡単なことではない。ただ少なくとも同世代であれば、かつて何が流行したか、どんな遊びに夢中になっていたかなどは共通するので、主人公もその年齢をベースに描くと受け入れやすくはなるだろう。
大人が子どもむけに児童書を書く場合、共通認識は一切無い。それでもターゲットに違和感をもたせることのない読書世界を構築しているのだから、恐れ入る。事実は小説より奇なり、でもあるが、児童文学作家は小説より奇なり、である。

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