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福山 発屋 part.6

ガサ入れ 


良いことは長くは続かない、という格言をどこかで見た。風俗にも、そのまま当てはまる。客にとって良いことは、必ずしも他の人にとっては得にはならない。例えば、裏風俗をやれば、表の許可を取っている風俗店からしたら、面白くはないだろう。また、裏風俗で使用されているマンションに居住している人間または所有している人間、裏風俗の周囲に居住している人間からすれば気持ち悪いだろう。神奈川の伊勢佐木町では、清掃と称して主婦等も集まり、立ちんぼを排除していた。

その日もコンビニに車を停めて、ポプラ付近を彷徨っていた。中学生からヤンキーやってましたと顔に書いてそうな兄ちゃんに声をかけられる。とりあえず30歳くらいの娘を希望し、車で連れて行かれる。一般のマンションだった。部屋に入ると、ごく普通の35歳くらいの女性が待っていた。

プレイはほとんど思い出せないほど普通だった。事後は、口をウェットティッシュで拭いていた。ネットの噂ではガサ入れが入ったと聞いたけど本当か?と聞くとそうだと答えた。警察に相当目をつけられている。ヤクザが運営しているのか聞こうとしたがそれは聞いてもしょうがないので聞くのを止めた。

女性は山口出身のシングルマザーらしい。私が山口の某観光名所が気に入っていると言うと、携帯を出してそこに行った時の写真を見せていた。子供と女性と男性が写っている。赤の他人で、もう会わないのにこういうのを見せていいのだろうかと少し戸惑う。電話がかかってきて、◯◯くん、と表示されていた。あのヤンキー兄ちゃんが終了の時間を知らせているらしい。

結局、これ以降、飽きたのもあり、また、引っ越しをすることにもなり、行くことはなくなってしまった。もう壊滅したと聞いたが、まだあれば行くかもしれない。とはいえあったとしても質は落ちているに違いない。

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