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ズレる

忙しくて本を読む時間がなかなかないのだけれど、中距離移動の時にこちらをなんとか完読。どうしても毎月投稿を実現したくて急いで書いてます。

J-WAVEで著者が、千葉雅也さんの「センスの哲学」に通じますというような話をしていて、ヒップホップものだし読んでみるか、と手に取りました。

何か印象に残るというよりは音楽を聴くように対話が流れていった、という感じ。YoutubeでDos Monosの楽曲も聴いてみたけれど正直あまりピンときませんでした。きっと私が新しい音楽を受け入れられない状況なのでしょう。

ヒップホップは一番好きなジャンルと言っても良いのですが、私が好きになった90年代初頭にはヒップホップ自体が日本の中では「ズレて」いたのだということを気づかせてくれたのは大きな収穫でした。
自分が好きなものがズレているとは、夢中になっている時には気づかないものです。

何かの解説書で使われていた表現「古き良きアメリカの黒人芸能界」的なものに偶然触れ、中学から高校にかけての私に「これだ!」と思わせてくれた数々の楽曲。
バブルの日本と比べたら豪華でもなんでもない、でもなんかカッコいいアメリカ黒人コミュニティの日常(きっと私には絶対にわからない苦難があるのだろうとは頭では理解しているつもり)に、音楽とダンスがあふれるパーティ、カジュアルに着崩したファッション、そして簡素な機材や楽器、サンプリングで作る曲。。。30年以上前の自分にはやりたくてもできないものが溢れていました。その文化を知りたくて、必死で英語を勉強したことは今でも私の財産です。
まあ、日本で市民権を得た後でも、ファッションは自分に全く似合わないのでそこは諦めていますが。。。

こういう危険がなさそうで明るい、楽しそうな感じ(そしてみんな好きな子の目を意識しているw)が好き。ニュージャックスイングが私の好きな音楽の原点↓


釈放された2pacのCalifornia loveを初めて聞いたときの衝撃は今も忘れられないけれど、どうしても選ぶならWarrenG。2Pacの死がまた衝撃すぎて、もう少し穏やかなヒップホップ・ソウルやR&Bに傾倒したりとフラフラして、最後はハウスミュージックに落ち着いた気もするけれど、ずっとヒップホップを支持していた。
少なくとも、中高はバンド全盛期、大学時代はJ-POP黄金期だった私の周りの同世代では稀少だった、ズレていた、それが自分にとって気分の良いものだったのだ、と読後に思いました。

「カリフォルニアはパーティのやり方を知ってるんだ」って言われ続けたら、私も混ぜて!って叫びたくなります(ビデオはオリジナルよりこっちが好き)↓

どうしても1曲選ぶなら、これ↓
淡々とウエッサイのリアルを紡ぐのに清涼感あふれる音。これがズレなのか


ヒップホップが巨大ビジネスとなり、今ではスヌープやドレが次期オリンピック開催地の代表として登場する世の中になりました。本によればヒップホップが世界で一番売れている音楽と言われるようになって数年が経過した、ということです。そんな王道となった環境でも、ズレ者は新たな音をさがし続けている、そうせざるを得ない、最後の新しい音楽を反復するのだ、という論調に好感を覚えました。その姿勢、アティテュードがヒップホップ、いや、アーティストの原動力の一つなのだと感じます。

日本のアーティストならNORIKIYOが一番好き。

こう並べていくと、私も相当ズレている・・・かも

今年はきっとハウスパーティが増えているんじゃないかと思います、
ハッピーハロウィン🎼🎶♪🎵


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