「自分を知る」ことが重要視されていることについて
2017/02/28 小野寺友子
少しずつ暖かくなってきました。卒業と入学、進級、おわりとはじまりはいつもセットで、日常にしっかりと区切りをつけてくれるようになってます。
最近、プロジェクトミーティングで、社内のミーティングで、コーチングのアライメントミーティングで、よく語られていると感じるのは「自分を知ってるか?」ということ。特にマネジャーに必要な要件を議論するシーンでこの話に展開していきます。
自身を振り返れば、弊社の採用面接でも、私はこれを応募いただいた方にしつこく聞いてます。「あなたは、あなたをどんな人だと思ってる?」
ある外資系企業のマネジャーにリーダーシップ開発の文脈で、半年間のパーソナルコーチングを実施しています。360度で自身のリーダーシップの発揮度合いを可視化したThe leadership circle®️を活用し、結果と向き合うことからスタートしています。
これがまた面白いけどややこしいツールで、分析結果はグローバルで相対化されます。パッと見ただけでは分からないため、紐解きや謎解きにはコーチの支援が必要ですが、実に多様多層なメッセージを対象者に投げかけます。ここをスタートにしたコーチングは比較的早い段階で内省にリーチできると感じています。
さてこのマネジャーに対する、上司・人事とのアライメントミーティング(コーチングを始める前の相互合意の場)において、繰り返し発せられた単語はauthenticity。その人そのもの、本質を問うていると考えながら聞きました。う~ん、やっぱりここでも…
authenticityを冠する、Authentic leaderには、高い自己認識self-awareness、高い内部化された道徳観≒一貫した価値観、高い関係の透明性≒公平な人間関係の構築・維持と言行一致、が必要だと言われています。ある翻訳では「誰かを真似るのではなく自分らしさを貫くリーダー」(HBSビルジョージ)と記載されていましたが、authenticityとは、自分で決めた「自分らしさ」というニュアンス(があると私に感じられる)の自分ではなく、客観性を伴ったフラットで本質的な自分を指していると思います。
強いところも弱いところも好きなことも嫌いなことも。
部下を動機づけることも、外部環境を踏まえることも、行動計画を立てることも大事だけれど。
その前に、自分を知る、ことが大事になってきました。