幸せなひとりぼっち
【幸せなひとりぼっち】
邦題が相変わらずダサいですが(炎のロックンロールなみ)
スェーデンの映画です。
母親も父親も事故死して奥さんも妊娠中に事故に遭い子供はさずからずそして先立たれ会社を定年前に解雇になり
「もう死んでやる」と言う全てに心を閉ざした頑固な58歳のおじさん。
ネタバレですが
3回くらい死のうとするのにその度隣に越して来たイラン人一家になんだかんだ邪魔され(車が入れられないだのどうでもいい事)
人がやって来て梯子を貸せとかネコが死にそうだからあずかれとか、(そして預かる)
ついにはなぜか街で知り合ったゲイのお兄さんが親に追い出されたから置いてくれと同居までしてしまう。
孤独で死にたいはずがめっちゃ周りに人が増えてきて用事を頼まれまくりそれを真面目にこなしてしまう(笑)
全然死ねないおじさんは常にキレて怒ってるけど半年前に亡くした奥さんのお墓に毎日行っていて、「とにかくお前のそばに行きたい。でも変な奴らがやってきていけない」と愚痴ります(笑)
結局若き日に父も母も愛に溢れてた事や奥さんが素晴らしい人で、今彼を取り巻くのは奥さんに世話になった人が大半だとわかりクソジジイなのにすごい泣けてきます。
こう言う奥さんに先立たれて途方に暮れて孤独でプライド高い人多いけど「助けましょうか」っていうと「いらん!」て必ず言うから周りの人がガンガン巻き込むのが大事なんですね〜。車のエンジンとかヒーターが壊れたとかそんな事なら出来るんだから。
最後自分が作ったゆりかごに(子供を乗せる事が出来なかった)イラン人の奥さんが産んだ赤ちゃんを愛おしそうに乗せるシーンが一番好きでした。
確かにイランの人ってどこにでもいるしグイグイ来るけど明るくてかなり図々しくて、心を閉ざした人にはぴったりかも。孤独死しそうだったらイランの人たちに家貸してルームシェアしたら人生変わるかも知れません。気が狂うかも知れないけど死ぬよりマシ。
しかしヨーロッパ映画ってホント「最後は誰かがなんとかしてくれる」的な話が多くてとても好きです。私も他力本願。
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