雪降る冬のパリで vol.2
金色と白銀の世界
宿泊場所はパリ北西部。路線図を握りしめ、恐る恐るメトロに乗ってパリ中心部へ出かけた。コンコルド広場にはエジプトのオベリスク、その向こうにはエッフェル塔の姿もあった。とにかくスケールが大きい。
フランス革命時、ギロチンが設置され、国王ルイ16世やマリー・アントワネットが処刑された場所だ。歴史が大きく動いたこの広場に立っていると訳のわからない感情が込み上げてきた。
滞在期間はわずか1ヶ月なので躊躇している暇などない。フランス語学校に通いつつ、とにかく歩いた。ノートルダム大聖堂、コンシェルジュリー、ヴァンドーム広場、オペラ・ガルニエ、マドレーヌ教会、凱旋門。カルチェ・ラタンやモンマルトル、それからルーブル美術館やオランジェリー美術館なども足を運んだ。
ベルサイユ宮殿には数人で出かけた。鏡の間に象徴されるようなきらびやかな金色の世界から一歩外に出ると、庭には雪が降り積り一面の銀世界が広がっていた。歩いていると靴がすっかり濡れてしまったのでレモンイエローのレインブーツを購入した。
vol.3に続く