別れの言葉
〈ぶれるめん〉のメンバーが『好きな言葉』を語っていくシリーズ。
隔週でお送りします。
今回はわたくしカエル伯爵夫人の好きな言葉です。
別れについて
ということで自分、〈別れ〉にとても惹きつけられます。
例えば海外ドラマの長寿シリーズの最終回とか、
見たいけど見たくない。
という感覚。
「フレンズ」なんて最終シーズンのDVD買ってから、
半年くらい最後の巻を見られませんでした。
終わってしまうのが嫌で
半年間、悶々としてたわけですw
けれど、どんなに別れを惜しんだところで、
必ず終わりはきます。
物語の中には、別れを描いた作品は数多くあり、
登場人物たちの人柄やシチュエーションによって
たくさんの名台詞が生まれてきました。
そんな〈別れ〉についての名台詞。
好きな言葉はいくつかありますが、
その中から2つほどピックアップしましたので紹介していきます。
1.「またなって言えよ」
はい、こちら映画
「スタンド・バイ・ミー」
に登場するクリスのセリフです。
演じるのはご存知リヴァー・フェニックス!
もうめっちゃ大ファンです!!
毎年、リヴァー・フェニックスが亡くなった日には
「スタンド・バイ・ミー」を観ながら酒を飲み、
ラストのシーンで決まって号泣します。
ご存じない方にリヴァー・フェニックスの魅力を伝えるために
〈Midjourney〉を使って、
リヴァー・フェニックスが描けないかとチャレンジしてみました!
※以下映画のネタバレありなのでお気をつけて!
気を取り直して、解説に戻ります。
作中の終盤のシーン
町へ帰ってきた4人が、一人ずつ家に帰っていきます。
最後、主人公のゴーディと二人きりになるクリス。
ゴーディは名残惜しそうに言います。
「さよなら(See you)」
この「さよなら」というのは、
挨拶としての今日の別れの言葉という意味だけでなく、
これから中学に上がって、
親友同士の二人は関わる機会もどんどん減っていくんだろう
という意味合いも兼ねてます。
そんなゴーディの気持ちを察したクリスは、
ゴーディに対して笑って言い返します。
「またなって言えよ」
本来は「Not if I see you first」と言っているので、
「またなって言えよ」は意訳ですが
なんともクリスらしいセリフです。
そして大人ゴーディのナレーションとともに
消えていくクリス。
「スタンド・バイ・ミー」自体
ゴーディが小説家として、己の目線で回顧した物語なので
もしかするとこのクリスのセリフは実際に言われたセリフではなく、
ゴーディが
こう言って欲しかった
という願望なのかもしれません。
あるいは小説としてその方が面白いと思ったのかも。
どちらにせよ
二人の関係値、人物像、シチュエーションを考えると
これ以上のセリフはないように思えます。
2.「笑いたまえ。日が昇るぞ。」
二つ目は映画
「ナイトミュージアム3」
からルーズベルト大統領役のロビンウィリアムズのセリフです。
この映画は、これまた大好きな俳優
ロビン・ウィリアムズの遺作となった作品です。
子供のころ初めて「いまを生きる」を観たときにとても勇気づけられ、
それ以来ずっとファンです。
出演作はほとんど見ているのではないでしょうか。
「グッドモーニングベトナム」
「レナードの朝」
「フィッシャーキング」
「ミセスダウト」
「グッドウィルハンティング」etc…
どれも大好きな映画です。
これまたご存じない方に、
〈Midjourney〉の力を使って紹介します。
笑顔が本当に素敵な方です。
AIが描く絵は、そのほとんどが笑顔でした。
話を戻します。
ロビン・ウィリアムズの遺作となった作品「ナイトミュージアム3」
作中でルーズベルト大統領の蝋人形であるロビン・ウィリアムズは
不思議な石板の力で夜な夜な動いていたわけですが、
石板をニューヨークに移すことになったため、
夜が明けると蝋人形に戻ってしまうことに。
そのため、ベン・スティラー演じる主人公と最期の別れとなるシーンです。
別れを惜しむベン・スティラーは浮かない顔です。
そんな彼に向かってロビン・ウィリアムズは言います。
「さらばだ友よ、笑いたまえ。日が昇るぞ」
かつて劇場公開時、
私はこの映画を観に行きました。
映画の公開前に、ロビン・ウィリアムズは亡くなっていて
このセリフは、ロビンウィリアムズが映画の中で言った
最期のセリフなんです。
映画館の中では、
私同様、声を押し殺して泣いている人がちらほらいました。
かつて彼の作品を見て勇気づけられた人は、
私以外にもたくさんいるのだと思います。
別れを惜しむ私たちに対して
あの優しさと慈しみと、ちょっぴり寂しそうな素敵な笑顔で
「さらばだ友よ。笑いたまえ。日が昇るぞ。」
そう銀幕から語りかけてくるのです。
このセリフが作中のキャラクターとしては勿論、
いかにもロビン・ウィリアムズが言いそうな言葉のように思えて
涙がとまりませんでした。
ということで、2つの別れの言葉を紹介しました。
共通するのは別れの言葉でありながら、
希望があるということです。
別れは哀しいし寂しいですが、
それでも希望をもてる〈別れの言葉〉が
私はとても好きなのです。