もう一度だけ、行きたい店 #1 LISBLANC
上京してからの4年半、400軒以上の飲食店を訪れてきた。都会が大の苦手な私にとっておいしいものは生きる源で、安心できる空間は生きる支えだった。東京を離れる前に、大好きだったお店の記録を残しておこうと思う。自分のための記録じゃなくて、みんなに伝えるための記録。
#1 LISBLANC @駒場東大前
渋谷から2駅とは思えない、静かで小さな街で私の東京生活は始まった。
車がぎりぎりすれ違えるくらいのこぢんまりした商店街に位置するLISBLANCは、人の多いキャンパスに疲弊したときによく駆け込んでいた喫茶店。男子学生が喜びそうな食事どころが多い学生街では貴重なカフェスペースだった。
ショーケースには素朴なケーキが並び、小さな店内にテーブルが所狭しと置かれている。訪れた人は穏やかなBGMの元で本を読んだり、ついさっき行われた試験の答え合わせをしたりと、思い思いに過ごす。
ランチはカレーにドリア、ハンバーグといろいろあるけれど、結局選ぶのはいつも「今月のオススメのパスタ」。
今回はカルボナーラ。”おしゃれな店”のパスタとは違ってボリュームたっぷり、しっかり味で満足度が高い。
スープとおかわり自由のドリンクが付いて700円、ケーキを付けても千円くらいで外食にしてはお得。お得だなと思っちゃって、いつも食後のケーキを頼んで長居してしまう。ふと気付いたときには4限が始まる時間になっていたりする。
店内にはのんびりとした雰囲気が流れているから、心に余裕を持ってのんびりできるときに行くのがお勧め。
しかし、こういう喫茶店に行ける余裕を持てる生活を送りたいですなあ。