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【Don`t look back in anger 】は、どうして心を癒してくれるのか oasis 和訳つき

イギリスのロックバンド oasis の Don`t look back in anger について、自分の中の解釈が固まったので書いてみます。
かなり意訳です。
たくさんある解釈のうちの一つと思っていただければと思います。

Oasis - Don't Look Back In Anger (Official Video)
https://www.youtube.com/watch?v=r8OipmKFDeM
~~~~~~~~~~~
Slip inside the eye of your mind
Don't you know you might find
A better place to play

心の目を内側に向ければ、
わかるだろう?
もっと素敵な場所があることに気づくんだ


You said that you'd never been
But all the things that you've seen
Are gonna fade away

君は、そんなこと、これまでなかったっていうんだ
でも、すべてのことは過ぎ去っていくもんからさ
見過ごしていただけなのかもしれないよ


So I start a revolution from my bed
Cos you said the brains I have went to my head
Step outside the summertime's in bloom
Stand up besides the fireplace
Take that look from off your face
Cos you aint ever gonna burn my heart out

だから、俺はベッドから革命を起こすんだ (ジョンとヨーコのようにね)
君は言ったね それは君の思い込みなんじゃないの?(そんなことできるの?)って
輝きに満ちた夏に向かって飛び出すんだ
暖炉のそばに立って
自分がどんな顔をしているか見るんだ
君は俺の心を燃やすつもりはないんだろう


So Sally can wait, she knows it’s too late
As were walking on by
Her soul slides away, but don't look back in anger
I heard you say

サリーは奴のために、そこに居続けることだってできた
でも、自分たち(家族全員)が一緒にそれ以上居続けることはできないってことも
彼女には分かっていたんだ
そして彼女の魂は未来に向けて動いていった
「(つらかったわね)でも過ぎたことなのよ。もう怒っていることないのよ」
あなたに慰められたのを覚えてる

Take me to the place where you go
Where nobody knows
If its night or day

君の行く場所へ連れて行ってくれよ
誰も知らない場所へ
そこが夜だろうが昼だろうが、どうだっていい


Please don't put your life in the hands
Of a Rock n Roll band
Who'll throw it all away

(こんなこと言ってるけどさ)
どうか君の人生を
ロックンロールバンドのやつらの手に
ゆだねるようなことはしないでくれ
君の人生を放り出しちまうような奴らだからね


So I start the revolution from my bed
Cos you said the brains I have went to my head
Step outside the summertime`s in bloom
Stand up beside the fireplace
Take that look from off your face
You ain`t ever gonna burn my heart out

だから、俺はベッドから革命を起こすんだ (ジョンとヨーコのようにね)
君は言ったね それは君の思い込みなんじゃないの?(そんなことできるの?)って
輝きに満ちた夏に向かって飛び出すんだ
暖炉のそばに立って
自分がどんな顔をしているか見るんだ
君は俺の心を燃やすつもりはないんだろう


So Sally can wait, she knows it's too late
as we`re walking on by
her soul slides away,
but don`t look back in anger
I heard you say

サリーは奴のために、そこに居続けることだってできた
でも、自分たち(家族全員)がそれ以上一緒に居続けることはできないってことも 
彼女には分かっていたんだ
そして彼女の魂は未来に向けて動いていった
「(つらかったわね)でも過ぎたことなのよ。もう怒っていることないのよ」
あなたが言ったのを覚えてる


Don`t look back in anger
Don`t look back in anger
Don`t look back in anger

過ぎたことなんだ もう怒っていることなんてない

(なのに、どうして過去のことが、こんなに心を動かすんだろう )

そう  わかっている

過ぎたことなんだ もう怒りにとらわれることはない
過ぎたことなんだ もう怒りにとらわれることはない

At least not today

少なくとも、あのつらかった日々は、今起こっているんじゃない

すべて過去のことなんだよ

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難解な歌詞と言われ、いろいろな解釈のある歌詞ですが、テーマが過去の決別ということは、共通していますね。

語呂合わせしただけで、歌詞にそれほど意味がないという話もありますね。


この歌詞は、
「自分の音楽を聴いてくれる人たちへの呼びかけ、鼓舞」
「ロックスターへの夢」
「過去の出来事」
が、入れ替わり立ち代わり出てきます。


「サリー」は、「だれでもない」とされ、いろいろな解釈がありますね。多分、いろいろなシーンの女性のイメージがあわさった存在なのでしょうか。

ここでは、ギャラガー兄弟のお母さんのこととして解釈してみました。

恋愛というよりは、何か原初的な、根源的なものを感じるからです。

母親が暴力をふるう夫から、彼女自身と子ども自身を守るために決別した、
Don`t look back in anger」は、彼女の言葉でもあったのかもしれません。

(ちなみに、「Stand up beside the fireplace Take that look from off your face」)は、家族でクリスマスの写真を撮るときの母親の言葉から。)


ノエルは、未来を見る人。そして理性の人。

インタビューで、ノエルは、父親との和解は必要がないと言っています。
しかし、「過去のことだ。もう怒りはない」と。
彼は、父親から兄弟の中でいちばんひどい暴力を受け、失読症と吃音の症状が出たと言います。

父親は、人間にとって大きな存在。
本来守ってくれるはずの父親から暴力を受けて、どんなに傷ついていたことでしょう。

しかし彼は、言います。
「そのころは、俺だけじゃなくて周りもそんな感じだったし、それが普通だった」

彼は歌詞を書く時やり方について、「本心をさらけ出すのは好きではない」と語っています。
簡単に忘れ去るには、どこか心の柔らかい部分、傷のある部分にふたをする必要もあったのかもしれません。

彼は、ずっと自分自身に
「過ぎたことなんだ もう怒りにとらわれるな」
と言い聞かせながら自分自身を鼓舞し、怒りさえ原動力にして、未来への夢を紡いでいたのではないかと思います。

多くのセラピーで、過去との決別のためのワークがありますが、過去を振り返らずにいるのが難しいこともあります。
特にそれが、長く自分の中にあり、同一化してしまって切り離すことが難しい時には。

この歌は、逆説的ではありますが、忘れられないことを抱えながら、それにとらわれず生きていく歌だと思います。

そして、つらいことがあった人に語りかけているように感じるのです。

「過去にどんなことがあったって、
 とらわれ続けていることはない

 未来を夢描くことができるんだ

 そう、君も」

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