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ネガティブver. / 火事に寄せて⑦

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3週間が経過して、実際的な片付けの作業が日常にあるところまでやって来た。息子の体調不良を必死に世話して、自分の体調不良を必死に調整して、調整するところに一生懸命になっているときは夢中だった。古い家のご近所周り、新しいご近所周り、役所仕事、幼稚園のこと、物資のやり取り。各所への連絡。ある種、人のために動いているときは疲れる間も無く、なんでもできる。調整自体が仕事だった。直後はたくさんのサポートやメッセージに励まされていた。だけれど、実際に落ち着いてきて、瓦礫の撤去の作業を始めてみると、そうはいかない。アーユルヴェーダのドクターから飲むように言われている処方のお茶があるのだけれど、水道やトイレのないところで1日作業をしているとそんなことはすっかりほっておかれ、気づくと水も飲まずに一日中瓦礫を運んでいる。自分のことが一番おざなりになっていく。そんなことを繰り返していたら、あっというまに咳が戻ってきてしまった。おかげでクラスも復帰できず。孤独を感じる瞬間が増えてきている。心の修行不足。

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私はわがままだ。作業をしながら、「なんでこんなことをやっているんだろう」って考えてしまう。「夫のせいなのに」とか、「私はいつだって、あんなにちゃんとやっていたのに」「いつになったらやりたいことができるんだろう」「踊りたい」「誰かと笑い合いたい」とか、瓦礫の掃除をやらない理由を探してしまう。毎日休みたいとか、いきたくないとか、考えてしまう。こんなふうに息子も幼稚園を休んでいたのだろうか?笑

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ある程度まで作業を進めたら業者に頼もうとおもっている。とにかく普通に頼むととても払えないような額がかかるので、少しでも自力でやろうとおもっている。そこまでの辛抱。そこまでちょっと無理して頑張れば、解放される。とは言いつつ、まぁそのための解体費用を捻出するため、だいぶ頑張って仕事をしなければならないだろうし、アイディアも練らなければならない。夫はそのために釜でピザ屋をするとか言っていた。やることが山のようにあるこの時期に、解体費用を捻出するのに飲食的なことをやるのは時間がかかりすぎるから無理だと思う。意地でもやると言ったら、私はそのフォローのために、またハードに仕事をしなければならないだろう。とにかく資金繰りを頑張るのは私の仕事だろう。

この仕事量に追われて、当分、踊ることもないだろう。そしてそのまま踊ることを忘れていくだろう。そんなふうに消えていく自分のことを思ったりする。パートナーのために頑張りすぎて、自分のやりたいことを犠牲にするというのは私のパターンでもあるな、と気づいたりもする。オールマイティーな性質だからこそ、パートナーの苦手に合わせてどんなふうにもできるから。こんなふうに、極限まで追い詰められた状況になって初めて、自分が本当にやりたいことを犠牲にしていたことの重さに気がついたりするのかもしれない。

どう考えても今回の火事は私がダンスを解放していく、そのための後押しとして起こったとしか思えない。だけれど、力不足で踊りの「場」を作り出すところまで、頭と心が回らない。私は「今」で手いっぱい。スーッと自分が踊る足から離れて、足がないままに立っているように感じる。私の踊るための足はどこへいっちゃったんだろう?


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現場を見ていないマイペースな母が、昔の写真や雑誌を整理したいらしくて、私のいらないものを寄越してきた。「引っ越したばかりだし、また一年後には引っ越すし、今、大仕事にかかっている最中だから余計な荷物を増やしたくない」なんてお構いなし。仕方なく黙って引き取る。よりによってダンスの写真ばかり。(家にある私の写真は大抵ダンス関連だから仕方がない。)私が一人で世界中を飛び回って踊りまくっていた頃の写真。これはオーストラリアの写真家さんがプレゼントしてくれた。

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極め付けは16年前の初めてのインドでスワミジにもらったこの手紙。

「アートとヨガの融合があなたの生命を高次のゴール、自己実現へと導く」

・・・・・・・。

できてなーーーーーい!!!!!!!!!

思い出す。優しいハンシさんに支えてもらいながら、青い目の不思議なスワミのもとで怒られながらお勉強して、すっかり人生観が変わった、あの初めてのインドでの1ヶ月。そしてそこから始まったダンスの根元を探す長い旅。

「あなたの魂は本来とても自由。ダンスで自分の世界を表現しに来ている。」

「あなたは生き方全部でヨガを表現していきなさい」

と言われて、ちんぷんかんぷんだった24歳の10月の寒い日のこと。

今、何にもできていないことに気がつく。こんなふうに瓦礫処理に追われながら、私の心はふわふわと16年前にチューニングを戻したがっていて、「理性」「論理的思考」ってやつで無理やり瓦礫処理に向かっている。あんまり心がふわふわしすぎるときはこうやって文章に起こして物質化させる。そうして吐き出して整理する。そんな中、ギリギリ心を保ってられそうなくらいの感じで、とりあえず瓦礫処理に出かける。

これが私のバランスの取り方だ。

大きな波ほど「おっとっとー」というその揺れの中で自分がどんなふうに感じて、どんなふうにバランスを取る傾向があるか見えてくる。押さえつけようとするのか、相手のせいにしようとするのか、やけ食いでごまかそうとするのか、涙を流すのか、何かに集中して昇華するのか、ブラグラする感情の中で観ることができる。今回はとっても長い大きな波だから、それはそれは、いろんな自分の傾向や揺れを観ることになっている。火事の日がちょうど生理二日目だったので、今次の生理の波を感じながら、ググーっと落ちているところ。

ということで、ちょっとネガティブな感じの弱気な今日からすると、クラウドファウンディングなんて今の私にできる気がしないし、そこまで私のエネルギーが保つのか・・・と途方に暮れる。何にもできない自分にガックリ来る。だけど、多分元気になったら何かしらできるとは思うから、とりあえずそこを目標にラインの公式アカウントのメンバーを募集しています。サポートしてくれると嬉しいです。

(今のところ15人。笑)

立て直しまで時間はかかるとは思うけれど、きっと新しい世界を立ち上げるための大切な一歩になる、ワクワクする形で進んでいくと思う。

私たちは家とスタジオ、ショップ、在庫商品が全て燃えてしまうという体験をしたけれど、私たち以外にもコロナ禍の中で大変な思いをしている方がいると思う。火事だけが災難では無い。そんな人たちのサポートをできるところまで持ち直していきたいし、本当に優しい世界を作りたいと思っている。今は自分のことで手一杯だけれどもね。こんなヘナチョコな私ですが、応援いただけたら嬉しいです。

Breathing art.のコピー


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