マーケティング
1.新規よりも継続を!
新規顧客、新規会員、新規寄付者をいかに獲得するのか、というところに焦点があたっていませんか?
しかし、実際収入を伸ばしていくためには、継続率をどう高めるのかという方が重要なのです。
というのもやはり新規の方を獲得するのは、それなりに広告などの費用も掛かります。
しかし、一度あなたのサービスを体験した人や、あなたの活動に共感して寄付してくれた人は、既にあなたの活動の素晴らしさを知っているわけですから、新規の方よりもはるかに購入のハードルが下がっています。
なので、実は新規の顧客や支援者を取り続けるよりも、既存の方の継続率を上げる方が、費用対効果がいいのです。
では、いかに継続率を上げるのか?
まず、あなたのサービスの質を上げる必要があります。
ここは、愚直に努力するしかありません。
しかしサービスの質を上げるのはもちろん一番重要なことですが、それだけでは十分とは言えません。
やはり、サービスだけではないところでも、満足度を上げる必要があります。
例えば、
電話対応であったり、
問い合わせをしたときのレスポンスの早さであったり、
質問した時にきちんと答えてくれる
ちゃんとあいさつがある
誠実な対応
職場の清潔さ
きちんとした言葉使い
そういう日頃の対応もお客さんはしっかり見ています。
サービスや商品とは直接関係のない日常の行動は、継続率に大きく影響します。
また、紹介にも大きく影響します。
例えば、その人はあなたのサービスを気に入っていて、電話対応は悪いけど、まあそこは目をつぶるかと思い、継続しているかもしれませんが、そういうところを人に勧めるのは抵抗ありますよね。
あなたとお客さんとの接点の場面を振り返り、きちんとした対応をしているのか確認してください。
そこがきちんとできていると、口コミの紹介にもつながります。
あと既存客にもきちんと情報発信を続けてください。
私は印刷会社の営業時代によくやっていた行動とは、まず自分が作った印刷物の反応を必ず確認しに行っていました。
どういうことかというと、例えばDM(ダイレクトメール)の制作によく関わっていたのですが、その反応率や成功要因を聞きに行くんです。
そうするとDMの成功理由や成功事例が出来ます。
それをほかのお客様にお話しできる範囲で情報発信すると、ほかのお客様もそれをやってみたいというように、仕事が広がっていきます。
発信方法はいろいろありますが、昔の私のように定期的な直接訪問というものもありますし、効果的なのが会報誌やニュースレターと言われるものです。
ブログやfacebookやメルマガというのもあります。
継続客、既存客のフォローこそ力を入れるべき分野かもしれません。
そして、実際に活動しているところを報告したり、寄付がどのように使われているのかなど、団体から活動報告することはいろいろあると思います。
また、協力に対するお礼もきっちり、こまめにするべきです。
そういう日頃のコミュニケーションを大切にすることこそが、地味ではありますが、団体の更なる発展につながるものと思います。
2.あなたの団体のウリがわかる名刺
あなたはどのような名刺をお使いでしょうか?
私は、会社員時代は定型化されていましたので、自分の名刺について悩んだことがありませんでした。
会社ですので、定型化されず、ひとりひとり違う形だと問題ですもんね。
行政書士として独立してから、人の名刺を作るのは今まで印刷会社としていっぱいやってきましたが、自分の名刺を作るのは初めてでしたので、試行錯誤しました。
今まで大体1000枚くらい作ったのですが、毎回内容を変えています。
今でも細かいところでは試行錯誤は続いているのですが、現時点でこれだけはという基本的なポイントを、私の失敗例を含めてまずはお伝えしたいと思います。
最初に作ったのは、ごくごく普通のシンプルな名刺でした。
行政書士として、最初は登録式と言う公式行事があり、そこでいろんな方と挨拶すると思い、シンプルに作りました。
これは、同業の行政書士の先生にお渡しするには役割的にはぴったりで、満足していました。
次に、やっぱり、私の個性が出る名刺を作ろうとして、裏面に事業理念を書いたものを作りました。
理念・想いが大切だということを全面に出しました。
これは、賛否両論でした。
初めての人にいきなりそういうものを見せるのは、引く人もいるよと言う声もありました。
独立直後で、昔からお付き合いのある方には好評でした。
私は、その1回だけで理念を載せるのをやめました。
理由は、基本的には初めて会った人に渡すものですので、名刺を見ながら、会話が膨らむものがいいかと思いました。
事業理念は、すばらしいですね。以上みたいな感じが多かったです。
そんな感じで作るたびにいろんな人に聞きながら、今の私が考える基本ポイントは以下のとおりです。
①写真を載せる
結構いろんな人と連発で会っていれば、後々、その人の顔が思い出せなくなるときがあり、自分の写真入りを使っています。
写真も大きく使うとインパクトが出ます。
②キャッチコピーを入れる
あなたが何をしている人で、あなたと付き合えばどういうメリットがあるのかを一発で伝えることができれば、印象にも残ります。
③裏面にどういう業務をしているかや自己紹介を入れる
仕事面とプライベート面を両方入れて会話が膨らむようにする。
共通の趣味や出身地などが最初の話題として入りやすい。
細かいことにはこだわらず、最初にこれだけでも意識すると、だいぶイメージは変わると思います。
特に②が重要です。
そこの言葉をどう作るのか、一言に凝縮してインパクトを与えるにはどの言葉を使えばいいのか?
そして、作ったらいろんな人に聞いてみるといいかもしれません。自分とは違った視点でアドバイスもらえると思います。
あなたの名刺を見る事を楽しみにしています。
3.なぜお客様は商品やサービスを買うのでしょうか?
これを知ることが、事業を設計する上で非常に重要なポイントとなります。
もちろんいろんな理由が考えられますが、根本的なところは、それが必要だからというのが一般的かと思います。
(付き合いでとか無理やりとかもあるかもしれませんが)
ニーズがあるからという言い方をする場合もあります。
私は人が物を買う理由は大きく分けて2つあると思っています。
(1)今ある苦痛を楽にしてほしいから
(2)より快適なものを手に入れたいから
ということは、まず、あなたの商品・サービスが苦痛を楽にするものであるのか、快適なものであるのかに当てはまらなければなりません。
当然、世の中に役立つものでビジネスをお考えと思いますので、当てはまらないということはないと思いますが、
ここで重要なことは、そのことをきちんとお客様に伝えるということです。
商品やサービスの売れない理由の第1位は「その商品が理解できない」というところにあります。
今こういう状況で悩んでいませんか?それを私のサービスを購入いただけるとこんな素晴らしい結果が待っている。
そういうところを、小学生にもわかるような言葉で説明することで、ようやく「その商品が理解」することができます。
いろいろメリットを書くものの、たとえば、
「オートメール機能」「格安コーディング」「お得な買取システム」
などの専門用語がイメージできないということがありますので、そこは要注意です。
多分説明されれば、理解できるのかもしれませんが、なんかすごそうくらいの感覚では、お客様の心には響きません。
直感的にメリットを感じてもらわなければ、お客様に買っていただけません。
私は前職で印刷会社の営業をしていましたが、そこを一番意識していました。
新しい印刷物の提案を行うとき、どうすれば直感的にイメージを作っていただけるか。
やはり、そこでは費用を掛けてでもサンプル品を作りました。
もちろん自主提案ですので、他社の製品の方がいいと判断されれば、サンプル作成費用は回収できません。
しかし、そこは先行投資で、お客様にこの商品を買いたいと思ってもらわなければいけませんので、近道としてそういう方法をよく使っていました。
まずは自分が購入するものを理解してもらうことです。
そうすると、やっぱり勝率も格段に上がってきます。
先日あるホームページ制作会社の社長さんと話した時も、同じようなことを言っていました。
通常ホームページを作ろうかなと問い合わせをしたときに、大抵の会社は「何ページくらいですか?」というような基本的な質問をして、見積もりを出してという流れです。
ところが、この会社は、デザイン案も見積もりと一緒に出すんですね。
そのデザインが気に入ると、多少の価格差は埋まり、何よりも受注率が上がったと言っていました。
ホームページ会社に依頼するときに一番不安なことは、どんなデザインが上がってくるか、自分のイメージと違うものが出来たらどうしようというところです。
そういった不安をデザイン案を出すことで解消し、お客様に購入するものを理解してもらうことで、受注確率を高めています。
いかに、お客様に買うもののイメージを理解してもらうかということが重要かということが、ご理解いただけるかと思います。