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挫折で見えた世界は思っていたより晴れていた。


みなさんは挫折したことはありますか?



私はある。いい挫折だった。
いい挫折話を聞いてほしい。




高校3年目の春、進学組と就職組でクラスが分けられ一気に受験モードに突入

自分が進学するのか就職するのかまったく検討もついてないことに焦りを感じたのを覚えている。

性格的に適当にも決める事ができず、悶々としていた

漠然と車関係の仕事がしたいと思ってはいたけれど、ある人の話を聞いて迷っていたのである。

当時通っていた塾の先生である。

すごくお世話になって全く勉強できない私が英検2級を取る事ができたのもこの人のおかげ

小学校から通っていて自分の親のような存在であった。


その先生は車業界=ヤンキーという価値観を持っていて
流されやすいすーさんには車業界に行ってほしくなかったらしい。


進むべき方向が決まってるようで決まってなかった私はその先生に

車以外で何の仕事が向いてますかね?

と質問すると

旅行代理店!ツアーガイド!と即答だった。
確かに外国は好きだし、旅行も好きだ。
人と話すのも苦にならない!


そんなこんなで、ものすごく他人任せだがすーさんの進路が決定した。
乗り物はプライベートで乗ればいい、仕事は仕事、趣味は趣味だ。


とりあえず英語力を高めなければならない。
先生曰く外国人と生活し英語の環境で暮らす事が一番身につくとのこと

なので進路先は外国語大学に決まった。


高校のクラスも文系のクラスになり
進学塾も親に頼んで受講した。

普段英語のカードを持ち歩き、暇な時に単語を読んで暗記し
家では英語の映画を見て耳を育てる。
聴く音楽はもちろん洋楽である。


準備、作戦は完璧だった。
最初のうちはそれなりにできていた。


が、途中でつまずく


できない。
想像以上に勉強ができない。
覚えれない、頭に浮かばないではなく

勉強に関係する行為ができない。やめてしまう方向にしかいかない。

集中できないのである。


自分に甘かったのはもちろんあるだろう
でもそれだけじゃない何かが邪魔をしていた。


もちろん成績は上がるわけもなく、原因もわからず、あれよあれよという間に最終進路決定の時期が来てしまった。

本当にこのままでいいのか?
たぶん大学には受からない。

今更就職?
もう内定枠はない。

いまさら志望校変更?
遅すぎるだろ、手遅れだ。


この時は本当に悩んだ。
親から出してもらった塾代が無駄になるし、進学クラスも見当違いになる。相談して決めたことなのに塾の先生に申し訳ない。
なにより進路の先生の目が怖い。
そしてみんなの進路が確定していく中で自分だけ挫折は恥ずかしすぎる。


自分の将来が全く見通せない。
こんなちっぽけなことで挫折する人間がこの先うまくいくはずがない。
曇り空どころか大雨、暗闇で前も見えない。


一通り考え込んで追い詰めた結果、逆に冷静になった。
『一旦外野はゼロにしよう』
『別に恥ずかしくてもいいや』


その時人生で初めて自分としっかり向き合えた気がする。


忖度なしで本当にしたいことは何か?
将来何になりたいのか?
金も時間も情熱も捧げることができるものが思い当たるか?


友達の中では内定をもらって余裕の人、指定校推薦枠を獲得し安心な人、親の会社に入るから心配無用の人

そんな周りのことは一旦消して
1ヶ月ほど悩んで結論が出た。


『やっぱり乗り物が好き』


自分に嘘はつけなかった。

整備士の専門学校に行き、一級の整備士の資格を取る。


それしかない!確信に変わった。
視界がクリアになり自分のするべき事がわかった。快晴だ!


親には気持ちを伝えて塾は解約し、進路の先生には謝って方向転換、塾の先生にも諦めたことを伝えた。

不思議とみんな応援してくれたことを覚えている。

文系クラス所属なのに入学テストで必要なのは数学に関する知識。
畑違いだがどうでもいい。
幸い難易度は低く、やる気も満ち溢れていたので、そのタイミングからの勉強で十分追いついた。


そして受験、もちろん合格。
晴れて専門学校の内定をもらう事ができた。


本当に嬉しかった。
自分でしっかり考えて自分で判断して動いたことはこれが初めてだったように思う。


当時18才で感じた挫折。
でもそれを経験することで大きく成長する事ができたように思う。
いまでも時々迷う事があるが、自分で決めた道だからと言い聞かせると大体のことはうまくいく。


これからも死ぬまで乗り物と関わっていくだろう。


あの時挫折したことを気にせず応援してくれた周りの人たちに感謝をしながら今後も生きていこうと思う。


もし同じようなことで悩んでる人がいたならば自分の本当に好きなことをしたらいいと思う。
その道を進めばきっと快晴だ!



ちなみにいまも車業界で働いているが、
ヤンキーにはならなかった。
よって
終わりよければ全て良しということで私の挫折話はまとまったのであった。



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