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文学的マウンティングと情報量を軽くすること(社会人の武装の仕方⑲)

処理能力を高める、つまりマンネリ化する、その状況は知っている分かっていると思い込む、高飛車になる、マウントを取る、文学的を、マウントをとるために使う。
文学的だと幸せだ、と思い込む。
あるいは私は、文学的である自分を、他人と差別化するための道具としても扱ってきた。
文学的であれる私は、テストの点がいいあの人よりも、就職のいいあの人よりも、優れている、というための。
それはそれで、自己肯定感を高めるのには役立ったかも知れない。
けれども、そういうさもしい目的で文学的であろうとしても、結局はほんとうに文学的である、という状態からは遠ざかってしまった。

○時間、○分でわかる、みたいな感じで、他人のマウントをとるために知ったかぶりをするための読書みたいなものをしても、化けの皮は剥がれるし、読書が面白くなくなる。

「教養としての文学速習」も、あるいは取っ掛かりとしてはいいのかもしれないが、それはまだ入り口に立てた、くらいのものである。

そんな功利主義で文学的であろうとした私は、文章を軽くして、文学的虚飾を排して、情報量を軽くする、つまり他人の感情をロードしない読み込まない無視する、というやり方に走っていった。
あまりものを考えずに、軽々と走る。
重たい荷物を持たずに、かなぐり捨てて、「身軽に」走る。
そうやって走っていたら、楽である。

それで進んできたものごとと。
それでは立ち行かなくなってきた心の歯車のきしみとで。

思いやりを持ち続けられる半身社会を。


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