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食べ急ぐ(社会人の武装の仕方㉓)

小さい頃、兄弟姉妹で食べ急いだ。
お菓子を、大皿を、食べ急がないと、食べるものがなくなった。

つい最近も、わが家では、袋菓子をあけたら、すぐになくなってしまう。
がめつい、欲どおしい、貧乏性、、、
あまりよいことではないが。

情報で食べ急がなければならないのは、期間限定配信、期間限定無料など。
電子書籍で、映像サービスで、ゲームなどで。
「期間限定」と言われると、飛びついてしまう。
これは、他人に食指を管理されることである。
期間限定無料ばかりにふりまわされていると、自分自身の思考ができなくなる。
昔から、わが家では、争うように食べ急いできた。
その性分は、なかなか治るものではない・・・。

自分を見失わずにいたい。

***

情報で食べ急がなければならない、の、テレビの話。
昔は、テレビは放映されているその瞬間を見逃したら、もう見れなかった。
私が小さい頃、ビデオテープが発売された。
それによって、番組を録画しておけるようになった。
そのおかげで、その時間、その瞬間に、テレビにかじりついている必要はなくなった。
そのぶん、自由に時間を使えるようになってきた。

この頃、ネット配信などが出てきて、例えばライブ配信などは、アーカイブされないタイプのものは、それを逃すともう見れなかったりする。
電子書籍では、期間限定価格なら、ダウンロードしておけば、いつでも自由に読むことができるが、期間限定で無料読書可能、というタイプのものもあって、期間が過ぎると、読めなくなってしまうものもある。
その場合は、有料で購入すればいいのだが、無料だったものにお金を払うとなると、もういいか、となってしまうものも多い。
(それならそれで、はじめから必要なかったものなのだから、時間の節約になったと思えばいいのだけれど。)

飽食の時代、食べ急ぐことも少なくなってきたのかもしれない。
昭和の食卓は、たぶんもっと戦争だった。
食べ急がなければならない情報に出会うことは、その強制力は、あるいは不感症で無感動な私が、動くきっかけになるかもしれない。
そこまで不感症で無感動になりたくないけれど、長時間労働で疲れてしまったときなど(昨日まで十数日連続勤務だった)、きっかけに、いいのかもしれない。
躍らされるのも、いいのかもしれない。
ダンス・ダンス・ダンス。


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