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『雉はじめて鳴く』運営サークル(第4回・最終回)

 心地よい疲労感と達成感、安堵感に包まれています。
 運営サークル(以下「運サ」)・運営委員として関わった、福島演劇鑑賞会・第445回例会・劇団俳優座『雉はじめて鳴く』(9月6日~8日)が無事に終了しました。

準備が進む初日のロビー

 公演初日、公演は夕方です。私は10時前に会場に到着し、4パターン準備した「雉はじめて鳴く」の書をどのように飾るか相談するところからスタート。程なく、公演で配付するチラシの折り込みが始まります。B4版1枚を二つ折りにし、チラシやお知らせを挟み込むのです。そして、11時に舞台セットや機材を積んだ11トントラックが到着(前日は鶴岡公演)。劇団員の指示により「荷下ろし」が始まります。若い役者もテキパキと動きながら、照明、音響、美術等の担当が手際よく作業を進めていきます。私たちは制作担当の指示で、邪魔にならないように動き、セットや荷物を運びます。楽屋衣装なども含めて、約1時間の作業で私たちの役割は終わり。この頃には、チラシ折り込みの作業も終了となり、一段落。その後、運営委員は、ロビーの机の配置、楽屋前のお通し(桃、なし、キュウリ、福島の名産品等々)のセットなど、初日の開演に向けた準備を整えていきます。書は一枚、楽屋前に貼り、劇団の皆さんにメッセージを書いてもらうことにしました。また、劇団を迎える「ウェルカムボード」にも、会員からのメッセージがどんどん寄せられ、開演に向け、気持ちが盛り上がっていきます。

楽屋前で劇団の皆さんと

 初日の開演は夕方6時半。運サのスタッフは5時15分に集合し、打ち合わせが始まります(全体進行は私)。会員数の状況(前例会クリア!)報告、俳優座制作の挨拶、役割分担の確認、事務局からの連絡、と進んで、役割ごとに打ち合わせを持ち、開場の6時を迎えます。開演10分前・5分前とアナウンスが入り、6時半に開演、休憩なし2時間の舞台は暗転がなく、常に舞台が動き、客席にも緊張感があります。同じサークルの人が担当した花束贈呈が終わり、会員の皆さんが帰路につきます。心配した携帯音も鳴らず、穏やかに第1日が終わりました。事務局や運サはホッと胸をなでおろし、安堵感に浸ったのでした。

運営担当のマスクにも雉

 中日となる第二日は土曜日、13時半が開演です。この日は、終演後に出演者を囲んで「ロビー交流会」が行われます。私は進行を担当するので、上演中に劇団の制作担当と打ち合わせ。「出演者全員出席」とのこと。11名の出演者全員が出席する交流会は、ちょっと記憶にありません。ロビーに椅子を並べ、出演者と向かい合うように会員の席を準備します。終演後、事前のお知らせや終演後の呼びかけもあって、60名を超える会員の参加となり、福島演劇鑑賞会の熱気が伝わる交流会となりました。

左の書には劇団の皆さんからのメッセージが

 いよいよ最終日、開演は13時。今回の「雉はじめて鳴く」は、東北巡業が最後の上演となります。学校を舞台に、教職員・生徒の人間関係や部活動の悩み、ヤングケアラー、モンスターペアレントの問題など、現代の縮図ともいうべき内容です。いわゆる「今」の問題を描いているので「長くはやらない・再演は行わない」と劇団の意向。いわば東北で「大千秋楽」を迎えることになります。その中でも福島は3日間の公演を実施している唯一の団体(仙台でも今は2日間!)。その福島最終日にあたり、「横断幕を作って終演後のに感謝を伝えよう!」と、運営委員が盛り上がり、講演中にロビーで作業にあたります。そして、2時間の公演が終わり、拍手と同時にこっそり中に入り、「福島3日間ありがとうございました」と横断幕を広げます。舞台から十分見える大きさです。演者の皆さんは、一度舞台袖に消えてからもう一度出てきて、花束(お酒、2本)の贈呈。ここまではお約束です。そして、終わり、となるはずです。ところが!!誰も席を立ちません。拍手はどんどん大きくなっていきます。何と、トリプルアンコールとして演者11人がもう一度舞台前方にそろい、「ありがとうございました」と一言。ここから更に拍手が大きくなり、舞台上の演者の目にも鑑賞会の会員の目にも涙が。横断幕を持つ私も「こんなことは初めてだなぁ」と感慨に浸りました。

最終日 終演後の横断幕

 帰路につく会員の皆さんの満足そうな顔を見ながら、頭の中は次の段階へ。そう、「荷あげ」です。会員約20名が舞台撤去作業を手伝います。劇団の指示に従いながら、トラックに積み込むまでのお手伝い。ここでは先ほどまで、舞台で演じていた役者も解体作業に携わります。「荷あげ」に関わると、こういう一体感がたまりません。癖になっちゃいます(笑)。制作の粋な計らいにより、最後は演者4人も加わって記念写真を撮り、荷揚げ作業は終了です。この頃には、ロビーの片付け作業もほぼ終了。福島3日間の公演が終了しました。
 翌朝、ホテルを出発する劇団の皆さんと歓談しながら、横断幕でお見送り。運サ・運営委員として過ごした3ヶ月が終わりました。福島のあと、会津・いわき・郡山も「前例会クリア」を達成して、盛り上がっているそうです。
 劇団俳優座の皆さん、またお目にかかれる日を楽しみに!

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