勇気を出した
ある日、僕は勇気を出した。
ある日、僕は数学の先生(T先生)に相談をしたい旨を言った。勇気がない僕は相談したいことを伝えるだけで精一杯だった。僕は「T先生、悩み事あって、相談したいんですけど、迷惑じゃなければいつ頃空いてますか。」と聞いた。先生は「迷惑じゃないで。明日の昼休みで大丈夫?」と言った。僕は「はい。大丈夫です。ありがとうございます。」と言った。
次の日、僕とT先生は理科室で話すことが決まり、給食時間中に伝えられた。その時、(今日のニットは白か〜。)と思っていた(T先生は白ニットと赤ニットを交互に着回している)昼休み、僕とT先生は担任(理科担当)に理科室の鍵を開けてもらい、中に入った。僕は椅子を下ろし、座ろうとしたが、T先生が「他の人に見られたら色々言われるかもやし、閉めとこか。」と言った。僕は「はい。」と言い、カーテンを閉める作業をした。閉めているとふと担任と話したあとの部活で下ネタ祭りが始まったことを思い出し、少し嫌な気持ちになった。カーテンを閉め、T先生が、「ここら辺に座り。」と言った。僕が座ると「どうしたん?」と聞かれた。僕は死にたいことを話そうとしたが、何故か涙が出そうになり、兄が優秀で自分には何も無いことを話した。終始緊張で吃っていたが、たまに緊張しすぎて言葉が出なくなったり、「あっえっあっ」となり(どうしよう怒られるちゃんと喋らないと)という思いが頭の中でグルグルしていた。すると、「夏目さん、ゆっくりで大丈夫やで、喋ろう喋ろうって焦らんでいいからな。」と優しく言ってくれた。僕はゆっくり言って、先生は「うんうん」と相槌をってくれた。全部話すと先生が「夏目さんは自分にいいとこないって言ってるけど、実際はいいとこあるし、今日話してくれた内容も自分のことを分析してるし自分のことを卑下せんで大丈夫やで。」って言われた。頷いたり、ゆっくりでいいよって言ってくれるし担任より話しやすいな。と思った。チャイムが鳴り、授業が始まるので話を切りあげた。僕は先生に「すみません、迷惑かけて。」と言ったが、先生は「迷惑ちゃうで。またいつでも相談してな。」と言ってくれた。
僕は最近、定期的にT先生に相談している。未だに隠すためにリスカを引っ掻くと言っている。だが多分バレているが直接言ってきたりはしないため、話しやすい。ちゃんと相談できる人が初めてできた気がした。