kaiju-earth origin ⑤
kaiju-earthシリーズはKXsが考えたオリジナル怪獣にせっかくだからと作られた物語である。ざっくりしたあらすじしか書かれてないのは人間のキャラを考えてないからである。
この世界にウルトラマン的な存在はいません。どんな奴がきても人間が戦闘機と戦車とガーディアン(怪獣と戦う巨大ロボ)で何とかしなければならない。
originとは何か?それはシーズン2という意味である。
原始大海獣 メガムリオン
身長:61m 体重:4万6000t 第17話「ミッシング・リンク」ほか登場
地球上に現存する怪獣の中で最も古くからその姿を変えずに生きてきた生物。3億年以上前に姿を現して以降、様々な環境に進出し繁栄してきた。その後も5度の大量絶滅を生き延び現代まで種をつないでいる。
現存種、絶滅種を問わず様々な怪獣の祖先、あるいはそれに最も近い怪獣と考えられている。
水陸両用で深海から標高の高い場所までの過酷な環境に即座に適応できる強靭な組織と生命力を持つ。その体は怪獣としての「完成形」とも称され、もはや進化の必要がなくなったとも考えられている。
口から炎と冷凍光線、強酸性の唾液とそれを気化させて放つ毒ガス、耳介が変化してできた折り畳み式の発電器官から放つ強力な電気ショックなど多彩な攻撃手段を持つ。
動植物はおろか金属や岩石まで食べてしまう超雑食で、周囲がどれだけ大量絶滅を起こそうとも彼らだけは食べるものに困らず生き延びてきた。
対怪獣用水中ミサイルの実地試験中、何もいない岩塊と思われていた標的がミサイルの着弾と同時に突如動き出す。メガムリオンはクリプトビオシス状態になって休眠していたが、ミサイルの衝撃と熱エネルギーを吸収して目を覚ましてしまう。
モチーフは某怪獣王と、D&Dのティアマト。赤い目をした頭部、背鰭とその両脇の4色の棘が4つのドラゴンの顔を模していて5つの頭と属性を持つティアマトを表現。某怪獣王は顔が初代、体形がミレニアムと鎌倉くんを意識している。顔は初代の鼻の穴だった部分を目に、眉毛?だった部分を角の付け根にすることで遠巻きには「えっゴジ…?」って見えても近くで見たら違うみたいな感じ。
名前の由来は海底にむき出しになっているマントルの塊「ゴジラ・メガムリオン」から。
重世界悪魔 ヴァーサナル
身長:67m 体重:観測不能 第18話「夢から醒めて」
眠っている人間の夢に現れ、さらに夢から夢へ渡り歩く怪獣。
人間に奇妙な夢を見せて引き出した恐怖や不安の感情を集め、それをエネルギー源に現実へ実体化しようと目論む。大量の人間から感情を集めなければ巨大な実体を作り出すことはできないが、仮に実体が破壊されても夢の中に留まっている本体が無事ならば何度でも復活できる。
夢の中ではまさしく全知全能の如き力を持つが、その力は入り込んだ夢を見ている人間を悪夢で目覚めさせる以外に何の特殊性も持たない。たとえ夢の世界で地球を破壊しようとも、現実や眠っている人間には何の影響も及ぼさない。
だが一度恐怖の力を蓄え、3次元空間に実体化することに成功すれば幽霊の如き実体のない、それでいて自身は現実に触れることのできる脅威へと変貌する。実体化時の主な武器は口から吐き出す緑の炎、ブレード状の翼、鏃のような鋭く硬い尾など。
数か月にわたり世界各地で人間に悪夢を見せ、力を蓄え切って実体化を果たす。通常の対異次元ノイズ兵器(ブリムスキングなど異次元由来の怪獣の現実干渉を阻害する装置)で比較的簡単に倒されるも、翌日に再び出現。
数度の交戦を繰り返し、そのたびに対異次元ノイズ兵器群に敗れてきた。だが「夢に出てきた怪獣」の噂が広まったことでなんど倒されても復活するカラクリを見破られてしまい、さらに鉄龍海の干渉を受け本体を現実に引きずり出されてしまう。
モチーフはそのまんま悪魔。悪魔的要素としてヤギと羊とタコをチョイス。これらには目つきがほぼ同じという共通点がある。あと某戦隊に出てきた獏の怪人が悪夢を模したディテールをしていて、それも意識している。煙のように渦を巻く悪夢のイメージと羊の毛とタコの吸盤や茹でて丸まった脚を重ねた造形だけど、この色だと完全に悪魔の実だ…
双頭怪獣 ブルーズル
身長:66m 体重:3万t 第19話「赤と青の衝突」
地球に帰還する惑星探査機にしがみついていた幼体が大気圏内で急成長、探査機の落下地点に現れた怪獣。
体の両端に頭部を持ち、それぞれに別の意思を持つ。上を向いている方の頭部が体の主導権を握るようで、逆立ちあるいは側転によって体の上下を入れ替える。
触覚の生えた側の頭部は赤外線視力を持ち、触覚を展開し強力な熱線を放つ。4本の角を持つ側の頭部はロレンチーニ器官を持ち、角を大顎のように動かし獲物を切り刻む。
一方で熱線の頭は熱線照射後の一瞬は高熱によって視力を失い、角の頭は後頭部の触覚が破壊されると電気信号探知能力を失う。
実は角の頭は雌、熱線の頭は雄であり、2つの頭を持つ怪獣ではなく中型の怪獣2匹が合体し1匹のように振る舞っているだけなのだ。一部の内臓を共有しており、片方が死ねばもう片方もすぐに死んでしまう運命にあるが、生存率や繁殖などにおいて利点が多く幼体のうちに出会ったつがいと一生添い遂げる。
地球で成体に成長した後、急成長した分の必要なエネルギーを補うべく市街地を襲う。そのさなか放った熱線がたまたまグレンカガチに命中し目覚めさせてしまったが、かなり離れた位置から放った熱線が飛んでいった先のことなので気付いていない。
モチーフはオニイソメとイバラカンザシ。あと岡本太郎の絵画「青」。「青」は「極彩奇獣 青」として赤、緑とともにタローマンに登場し、タローマン、水差し男爵と壮絶な戦いを繰り広げたことで有名だ。
爆炎怪獣 グレンカガチ
身長:61m 体重:3万t 第19話「赤と青の衝突」
火山地帯や特殊な鉱脈に棲む怪獣。眠っていたが、ブルーズルの放った熱線が偶然直撃し目を覚ましてしまう。
全身を鋭い棘状の鱗に覆われ、これを攻撃や防御に役立てる。この鱗は金属の成分を含み、こすれ合うたびに火花を散らす。さらに興奮すると可燃性の体液を分泌、点火することで文字通り火だるまとなる上にこの状態では非常に俊敏で攻撃的な性質に変化する。
武器は体を激しく振動させて撒き散らす火花、口から吐き出す火炎。手足の爪や腕に生えたブレード、口内などは難燃性の組織で構成されている。
金属や岩石の体を持つ怪獣を溶かしてしまうほどの高熱を武器にそれらの怪獣を捕食する一方、炎以外の攻撃手段は乏しく、ブルバゴンなど鎮火能力を持つ怪獣には手も足も出ないことも多々ある。
ブルーズルが放った熱線が直撃、その熱で目を覚ましてしまう。眠りを妨げられて非常に不機嫌な状態だが、たまたま近くに人間が集まっていたせいでそちらに気を取られてしまい、ブルーズルのことは眼中にない。
ブルーズルと対を成す怪獣として赤いやつにしようというとこだけは決まってた怪獣。モチーフはヘアリーブッシュバイパーとススキ花火。
エアロヴァイパーとかスネークダークネスとかニジカガチとか、蛇的な要素を名前に持つ怪獣はみんな蛇に見えないので「蛇に手足生えたみたいな怪獣」がコンセプト。
流動エイリアン トネリオ星人
身長:2~59m 体重:140㎏~2万t 第20話「闇の帳の向こう側」
地球から遥か遠く天の川銀河の反対側から地球にワープしてきた宇宙人。
彼らの宇宙船をはじめとする装備は地球より遥かに進歩した科学技術の産物。
彼らがこれほどの技術を有すのは、その特殊な体組織構造に由来する。彼らは半液体状の体を持ち、個々が明確な自我を持つ一方複数の個体が混じり合いひとつになることで単一の存在となることができる。自在に自我や人格の統合・分離が可能で複数個体のニューロンを並列につなぐことでスーパーコンピューター数百機分に匹敵する高い演算処理能力を発揮する。
自在に伸縮、変形させられる上に合体すればいくらでも巨大になれる体は彼らの文明の発展に大いに役立ち、かなり早期に機械文明を発展させた。
トネリオ星にも彼ら以外の生物が無数に存在し、怪獣も存在する。
月面の「静かの海」に突如ワームホールを展開、6機の母船が出現。そのまま地球に侵攻、一瞬で12もの地球の言語を習得、全人類に対して根絶を宣言した。
モチーフはイカ。個人的にタコは怪獣でイカは宇宙人っぽいと思っていて、そういうイメージ。顔(オレンジの部分)が嘴、肩についてる丸い部分が目、体についてる金属の輪っかはイカの吸盤の角質。
超能怪獣 リジェントイズ
身長:70m 体重:3万t 第20話「闇の帳の向こう側」
トネリオ星人の宇宙船から現れた怪獣。
当初はトネリオ星人に操られている怪獣だと思われていたが、リジェントイズに対する攻撃をトネリオ星人が庇ったことから主従が逆であることが発覚。
非常に知能が高く、6本の触覚から脳波を照射し対象を洗脳する。たった1体で30億人のトネリオ星人を全員洗脳し自らの支配下に置いた。
トネリオ星人は怪獣との共存に成功しており、自分たち以外の生物と意思疎通する技術も存在した。そのためトネリオ星に飛来したリジェントイズにも友好的に意思疎通を試みてしまい、思考を共有できる彼らの性質も手伝って瞬く間に惑星を制圧されてしまった。
いっぽう地球人は思考を直接共有する手段を持たず、トネリオ星人と比べて単純な脳の構造しか持たないため脳波の効果が非常に弱い。せいぜい頭痛や吐き気を起こさせる程度であった。
原型を留めないほどの度重なる突然変異と自己改造の末に誕生した異形の宇宙怪獣。自分を含む「怪獣」こそが宇宙の頂点に君臨するべき存在と考えており、生息する怪獣の種類が多い惑星を狙って襲撃を繰り返している。
主な武器は脳波を収束して放つショックパルス。直撃すれば脳死は免れないが、生体部分に直接接触しなければ効果はないうえにたとえ最大出力で放っても思考接続能力を持たない生物に対しては一度に1体の相手にしか効かない難点を抱えている。
リジェントイズ本体の攻撃手段はほぼそれだけであり怪獣としても細身で非力な部類であるが、トネリオ星人に作らせた各種装備でそれを補っている。右肩にはシールド発生装置、左肩にはビームランプを装備。最大の武器は腹部に装備した超空間ポータル発生装置で、攻撃を吸い込み無力化したりあらかじめ用意させておいた武器を取り出すこともできる。
怪獣と宇宙人がペアで出てくるときはたいてい宇宙人が飼い主とか創造主とかなので、こいつらは逆。めっちゃ頭いいことがわかるでかい脳みその入ってそうな頭と、それをクモの胴体に見立てた触覚の配置。
⑥に続く。