OpenRouter経由でGPTを使うほうが、OpenAIから直接使うよりも安い現実【2025年1月現在】
Open Routerは複数のAIモデルにアクセスできる統一インターフェースを提供する革新的なプラットフォームです。
GPT, Claude, Geminiはもちろん、最近話題のDeepSeek V3などにも同じPythonコードで利用できます。
以下のような感じです。
# どのモデルを使う場合でも、クライアントの宣言方法は同じ
client = openai.OpenAI(api_key="OPEN_ROUTER_API_KEY", base_url="https://openrouter.ai/api/v1")
# GPTのテスト
response = client.chat.completions.create(
model="google/gemini-flash-1.5",
messages=[{"role": "user", "content": "こんにちは!"}],
)
print(response.choices[0].message.content)
# Geminiのテスト
response = client.chat.completions.create(
model="google/gemini-flash-1.5",
messages=[{"role": "user", "content": "こんにちは!"}],
)
print(response.choices[0].message.content)
# Claudeのテスト
response = client.chat.completions.create(
model="anthropic/claude-3-haiku",
messages=[{"role": "user", "content": "こんにちは!"}],
)
print(response.choices[0].message.content)
# DeepSeekのテスト
response = client.chat.completions.create(
model="deepseek/deepseek-chat",
messages=[{"role": "user", "content": "こんにちは!"}],
)
print(response.choices[0].message.content)
どんなモデルでもOpenAIのクライアントで接続するのが便利で面白いですね。
どのモデルを使っても、事前に追加した同一のクレジットプールからモデルの利用量が支払われます。
他にも全294種類の様々なモデルが使用できるため、複数のモデルを試したい場面で使っていきたいサービスになっています。
(少し問題もあるのですが、これは最後におまけで説明します。)
さて本題ですが、2025年1月現在、OpenAIを直接使うよりもOpenRouterを使うほうが安く利用できるようになっています。
OpenRouterはクレジットチャージ時に、5%+$0.5のサービス利用料を余分に取るため、一見OpenRouter経由で使ったほうがコスパが悪そうなのですが、現実はOpenAIを直接使った方がコスパが悪いです。
その理由は消費税にあります。
2025年1月からOpenAIは10%の消費税を徴収するようになり、これがOpenRouterの手数料よりも高いため、現在はOpenRouter経由で使うほうがコスパが良いのです。
実際にOpenRouterとOpenAIで$50チャージしたところ、OpenRouterは$53、OpenAIは$55かかりました。
OpenRouterの$0.5は定額のため、一度にチャージする額が大きいほどコストの差も大きくなります。
OpenRouterが手数料を上げるか、消費税を徴収するようになるまでこの差は続くと思われるため、手軽に複数モデルを試したい場合は使っていきたいですね。
おまけ
とはいったものの、OpenRouterを使いにくい以下のような理由があったりします。
APIを直で使うよりもStructured OutputがOpenAI以外だと超不安定(3回に一回は失敗するイメージ)
APIを直で使うよりも時間帯によっては不安定(特にDeepseek)
ただ、コンセプトは素晴らしいサービスなので、今後も定期的に使い勝手を試して行こうと思います。