伊志嶺(LLMで業務改善する人)

沖縄からフルリモートで働きながら、ビジネスデザイナー、データアナリスト、テックリードエンジニアを兼任してます。 GPTを使ったアプリの考案・開発に携わることが多いです。

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沖縄からフルリモートで働きながら、ビジネスデザイナー、データアナリスト、テックリードエンジニアを兼任してます。 GPTを使ったアプリの考案・開発に携わることが多いです。

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GPT APIを組み込んだ業務システムを開発するときの虎の巻

はじめに幸運なことに、今年は多くのGPTを組み込んだシステムのPoCなどを担当させていただいた。 自身の備忘録も兼ねて、それらで得られたコツのようなものをまとめてみる。 ここで解説するテクニックは、OpenAI公式で解説されている基本的な情報は含んでいないため、未読の方はOpenAI公式のドキュメントも読了することを強くおすすめする。 プロンプトはできる限り単純に、単一タスクの指示にするまず、一番大事なことはこれである。 プロンプトエンジニアリングと検索してよくヒットする様

    • 眠れるデータを呼び覚ますData Revive AIとは

      皆さんの会社には使われていないテキストデータはありますか? たとえば過去のアンケートデータや報告書など、世の中には作られたはいいけど二度と使われないテキストデータが山程あります。 今回はそんなデータをLLMを使って呼び覚ます、Data Revive AIの紹介です。 Data Revive AIとはData Revive AIは、大規模言語モデル(LLM)の力を活用して、埋もれたテキストデータを有用な構造化データへと変換する技術です。 これにより、これまで活用されていな

      • 【Dify】悪用厳禁!!撮影した問題に回答してくれるAIを作る方法

        問題文を撮影するとそれに回答してくれるAIの紹介です。 無料部分のみで作成方法まで公開しています。 例えば、以下のような専門知識が必要な問題に対して、 回答は以下のようになりました。 ちゃんと正解できています。 # 回答2. Self Attentionは、同じ系列内の要素間の関係性を学習するためのメカニズムです# 理由Self Attentionについての理解が重要であり、それが正しい選択肢となる。# 問題文問題:Transformerモデルのアーキテクチャについて、正

        ¥980〜
        割引あり
        • Difyを生成AI活用基盤として採用する6つの理由

          私は普段から、企業の生成AIを活用した業務改善や新規事業企画などを担当しています。その中でお客様から、「社内で生成AI活用を始めるには何から始めたら良いですか?」とよく質問されます。その際、私は必ずDifyの環境構築から始めることをおすすめしています。 Difyはオープンソースで開発されている、生成AIに特化したノーコードアプリ開発ツールです。現在の生成AI活用基盤の最適解は、このDifyであると考えています。この記事では、その理由を6つにまとめてご紹介します。 Dify

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        マガジン

        • 保護者会DX計画
          1本
        • GPT
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        記事

          LLMさんの気持ちになって考える:LLM=人間という考え方

          大規模言語モデル(LLM)の進化により、私たちの仕事や生活の様々な場面でAIの活用が進んでいます。LLMを効果的に活用するには、ちょっと変わった視点が役立つことがあります。それが「LLM=人間」という考え方です。 LLM=人間:新しい視点の意味この話は「AIにも人権を認めるべきだ」みたいな21世紀末に発生しそうな社会問題の話ではありません。 ここで言いたいのは、「LLMを人間だと考えると、LLM関連の問題をうまく理解できる」ということです。つまり、LLMをより深く理解し、

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          Difyで最初に作りたい画像生成ChatBot

          今回はDifyを使うときに最初に作りたい、画像生成ChatBotの作り方を紹介いたします。 ちなみに前回は情報収集ChatBotの作り方を紹介しました。 このChatBotはDALL-E 3を使って以下のようなシンプルで使いやすい画像を手軽に作成できます。 作っている様子は以下のような感じです。 「カフェで勉強中」というようなざっくりとした指示から具体的な3つの提案をしてくれるので、イメージに合った画像を手軽に作ることができます。 また、フラットでシンプルなデザインで

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          Difyで最初に作りたい情報収集ChatBot

          今回はDifyを使うときに最初に作りたい、情報収集ChatBotの作り方を紹介いたします。 このChatBotはGoogle検索を使ってPerplexityのように情報収集をすることができます。 プライベートでも仕事でも大活躍するBotなので、ぜひ作ってみてください。 では、解説を始めます。 作り方全体構成は以下のようになっています。 アプリの形態 : エージェント 設定するツール googleのgoogle_search firecrawlのscrape

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          生成AI関連PoCのツールと選び方

          生成AIに限らずAIの開発には不確実性を伴うため、それらを用いた機能を開発する時は、PoCを事前に行うことがほとんどです。 PoCでは主にUX(ユーザーが受け入れるか)と技術(〇〇できるか)を検証します。 この時重要になるのは、検証方式です。 目的に合わせて適切に選択しなければ、最良の効果は得られません。 検証方式によって、可能な技術検証とUX検証の範囲が決まってしまうので、慎重に選ぶ必要があります。 また、PoCでは予算や期間が限られていることがほとんどなので、コスパ

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          保護者会DX計画①~現状分析と目標設定~

          さて、なんの因果か、子供が通う保育園の保護者会会長になってしまいました。 極力家から出たくないのでDXします。 この記事は1年後どのくらい変わったのか見直すための、備忘録として残しておきます。 ついでに皆様の保護者会のお役に立てると嬉しいです。 では、まずは現状分析と目標設定から始めていきます。 現状分析以下の方法で現状分析を行いました。 保護者会前会長からのヒアリング 過去の資料閲覧 試しにオンライン保護者会を開催し、アンケートを取る 結果、以下の内容がわかり

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          Claudeで記事を執筆している会話履歴全公開

          私はよく個人として、会社の一社員として記事を書くのですが、このときClaudeをよく使っています。 今回は実際の会話履歴を共有いたします。 LLMに指示をする時のコツなど、読み取れるテクニックが結構あると思うので、よければ参考にしてください。 具体的な使い方は以下の記事で解説しているので、こちらを読んでいただけるとより理解が深まると思います。 また、この会話履歴で執筆している記事は以下で実際に公開されています。 こちらも企業のDXを担当されている方の参考になるように書いて

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          私はClaudeを使って寝かしつけをしながら記事を書いている

          1. はじめに私はモンスターラボという会社でLLMを活用した業務改善などを担当しており、普段からChatGPTなどを業務に組み込んで仕事をしています。 最近、Claude 3 Opusを使うことにより、子どもの寝かしつけの時間を使って記事の執筆ができるようになりました。 執筆に必要な作業の大部分を寝かしつけ時に終わらせておき、PCの前で作業する時間を大幅に短縮するイメージです。 この方法によって、執筆時にPCの前に座る時間を4時間から30分~1時間程度にまで短縮できています

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          【HHKB】木製パームレスト兼キーボードルーフを6,640円で手に入れる!

          HHKBをお使いの皆様、以下の商品をご存知でしょうか? HHKBのキーボードルーフを探して、まず最初に憧れるのが上記の商品かと思います。 木製のパームレストであり、持ち運ぶときにはキーボードルーフになるという、見た目と実用性を兼ね備えた素晴らしい逸品です。 しかし、、、高い!! 36,000円あればHHKBがもう一台買えてしまいます。 しかし、他に木製パームレスト兼キーボードルーフなんてものはないため、プラ製のキーボードルーフを買った方は私だけではないはずです。 自

          ¥0〜
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          【HHKB】木製パームレスト兼キーボードルーフを6,640円で手に入れる!

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          Difyの商用利用に関して詳しく聞いてみた

          Difyは商用利用できるOSSですが、一部条件があることがライセンスに記載されています。 その条件とは以下の通りです。 以下に該当する場合は、商用ライセンスが必要 マルチテナント型SaaS Difyのロゴ・著作権情報を削除・変更する 二番目の条件は明確ですが、一番目の「マルチテナント型SaaS」というものが何なのかが曖昧です。 そこで、実際に大丈夫な範囲を具体例を基にDifyにメールで聞いてみたので、共有します。 Difyに関しては以下でも解説しています。 結

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          Dify.AIが実務に耐えられるか試してみた

          ここ一年、LLMを使ったチャットボットや業務改善ツールを仕事で開発しています。 普段はPoCならStreamlit、本番開発ならゴリゴリにフロントとバックを作っているのですが、Dify.AIがオープンソースで商用利用も可能ということなので、試してみました。 DifyとはオープンソースのLLMアプリ開発プラットフォーム。 ノーコードでRAGを使ったチャットボット、エージェント、AIを使ったワークフローなどを作成・公開できる。 githubからリポジトリをcloneしてき

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          AIチューナー : ビジネスとAIをつなぐ新たな役割について

          はじめに近年、ChatGPTなどの人工知能(AI)技術は目覚ましい発展を遂げ、様々な業界で活用が広がっています。AIを導入することで、業務の効率化やコスト削減、新たな価値創造が期待できると多くの企業が考えているようです。 しかし、AIを実際のビジネスに適用するには、ビジネス要求とAI技術のマッチングが重要なポイントになります。ビジネスの現場で発生する課題や要望を的確に捉え、それに適したAI技術を選定・適用することが求められます。 こうした中、私が所属する会社では、AIを新

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          LLMを使ったRAG開発の処方箋【チートシート】

          実装するだけならノーコードでも可能なRAG構成ですが、社内問い合わせBotなどの運用に耐えられるレベルを開発するのは結構難しかったりします。 RAGの性能を上げる手法はいくつか存在しますが、メリットだけでなくデメリットもあるなど、とにかく全てを適応するのではなく、状況に応じて適切に選択する必要があります。 そのため、今回はRAG開発の処方箋と題して、チートシートのようなものを作ってみました。 RAGの動作を以下の四段階に分けて、それぞれの改善方法を記載しています。 質

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