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【歌詞語り】緑黄色社会「馬鹿の一つ覚え」
緑黄色社会「馬鹿の一つ覚え」
発売年:2024
作詞:長屋晴子
作曲:長屋晴子
11/30(土)フジテレビ系「ミュージックフェア」にて。
緑黄色社会が「馬鹿の一つ覚え」を披露。
何も知らずに聴くと、浮気な男性が女性に詰められている歌なのか、と思いましたが、映画のために書き下ろされた曲だそうで。
長屋晴子さんが思う"嘘"に対しての気持ちを歌にした、とのことですが、本稿では映画「六人の噓つきな大学生」とは切り離して、歌詞のみに焦点をあてて考えます。
確かに歌詞自体には、具体的なストーリー描写はないのですが、
もう言い訳は聞き飽きたわ
と、語り手が女性であること、そして
天秤にかけるほどに
…..
積み重ねてきた情が二つ
という言葉から、男性の心変わりがうかがえます。
しかし、語り手に詰められているのが男性だとして、その男性は
無闇に口だけはよく回る
そうで。歌謡曲(とりわけ阿久悠・松本隆)を多く聴いてきた筆者にとっては、男は無口なもんだ、という固定観念がありますが、「無闇に口だけはよく回る」そうで。。明石家さんまさんのエピソードトークかいな。何かを発したとしてもそれは「しどろもどろ」なもんなんじゃ、、
いやしかし、なるほど、そういう世界もあるんですね。
そしてもっと凄いのは
そちらが掲げた立派な誠があるなら
たゆたゆしすぎるわ 貫いてよ愚の結晶
どうした迷いなさんな
惚れた腫れたで済んだ事
芽吹かせたのなら最後までノッてあげる
ウソにも「誠」があるなら貫け、その「誠」に乗るわ、と。
加えて、歌詞冒頭~ラストで
もう言い訳は聞き飽きたわ
枝分かれした訳の先から花でも咲かせてみなさい
(中略)
枝分かれした訳の先から
すべて翻すような
誰もが見惚れるような
花でも咲かせてみなさい
と、超特大な大見得をきってみせます。ゴチャゴチャ言わんと、どっちでもええから、納得いく結論出せぇ、と。
この日、ミュージックフェアに共演していたアイナ・ジ・エンドさんは、2022年夏にブロードウェイミュージカル『ジャニス』でも長屋さんと共演しており、長屋さんを評して「男前」と仰ってましたが、そういう側面が歌詞にも垣間見える気がします。下衆の勘繰りですが。しかしリョクシャカ、ちょっと面白いですね、、今更ながら気づくオッサンです。
最後に、この歌のタイトルですが、、
この男性が言う「馬鹿の一つ覚え」な言い訳。どんな言い訳?
大喜利のお題にもなりますね。…ここでは回答は避けておきますが。