YMDK Air40完成!!
あ、あれ…これは一体…
キーボード沼にすっかりはまり込んだ私。
こちらの投稿で、「minipeg48だと若干の窮屈さが否めないので、普段使い用に標準的なキーピッチの40%オルソリニアを入手するぞ!!」と書いたのですが…
入手&完成しましたよ!! YMDK Air40!
とか言ってから一ヶ月と経ってないのですがwww
日に日に欲求が高まってしまいまして、「一週間寝かせても欲しいままなら、それは必要なもの」というマイルールに則って、早々の調達を決意しました。
モノは良いのだが…
前出の記事で書いたとおり、私がいくつかある40%オーソリニアキーボードからYMDK Air40を選んだ理由は、「ホットスワップ対応である」「木製ケースのオプションがある」という2点だったわけです。
パーツを集めて組み立てて、カスタマイズも済ませて、その使い心地にはかなり高い満足感があります。これはいいものです。
しかし、じゃあ、このYMDK Air40を人にも勧められるかというと、「No!!」と否定せざるを得ません。
これ、とにもかくにも情報不足のため、とくに自作キーボード未経験者にはハードルが高すぎるのです。
まあ、組み立てるだけなら正直難しくはないです。組み立て手順書みたいなのは一切ありませんが、まあカンである程度ナントカできると思います。はんだ付けも不要ですしね。
問題はカスタマイズです。40%キーボードは物理的なキー数が少ない故に、キー配列を各人の使いやすいようにレイヤーを駆使してカスタマイズするのがほぼ必須です。
で、私も試したのですが、RemapやVIAといった自作キーボード定番のカスタマイズツールは、Air40の出荷時のファームウェアには使えません。
じゃあどうすればいいかというと、一応、メーカーであるYMDKのサイトに手順書はあるのですが(ただし英語)、内容が既に陳腐化していて、現在では実行不能なものになってました。
とはいえ、私はもともと、minipeg48の時と同様に、qmk firmwireを自力ビルドしてそれを使うつもりでした。すでにビルドも完了して準備万端だったので、まあ大丈夫だろう、とタカをくくってたんですよ。
しかし、中華品質は甘くなかった。
ビルドしたファームウェアを書き込むためには、キーボードを「ブートセルモード」にする必要があります。が、どこを探しても、どうすればブートセルモードにできるかの情報がありません。minipeg48のような、わかりやすい背面のリセットスイッチもないですし。
この時はマジで途方に暮れました。すわ、高級文鎮の爆誕か?とマジで冷や汗出ましたね。
結局、minipeg48や、自作アケコン作った時の経験と知識を総動員して色々試し、何とか「左上隅のキーを押しながらUSBケーブルを挿す」ことでブートセルモードに入れるとつきとめました。で、無事ファームウェアも更新できて事なきを得たのです。
たまたま突き止められたから良かったものの、下手したら詰んでましたね。
使ってる人少ないのか、Webにもほとんど情報無いですし。
出荷時のキーマップは色々足りなすぎて、数字や大部分の記号類、ファンクションキーが使えません。よって、出荷時設定のまま我慢して使うという選択肢すらありません。せめてそのくらい整えておいたらどうなのよ…
今から40%オーソリニアキーボードの入手を検討している方は、定番に近いbm40やplunckあたりの方が、有志が公開している記事や動画がそこそこあるので、お勧めです。
パーツ所感
本体
本体については、以前の記事ではAliExpressで販売されているのを紹介しましたが、YMDK公式サイトで、木製ケース+基板のみのセットがあったので、そちらに発注しました。やっぱスイッチは自分で厳選したかったので。
同時に、専用のフォーム(金属音軽減用のクッション材)もあったので一緒に購入。
ウォルナットのケースは、正直質感が安っぽくて「思ってたのと違う」というのが第一印象でした。樹脂に木目柄の化粧シート貼ってるんじゃないか?と疑ったくらい。さすがにそんなことはなかったのですが…
ただ、組み上げてみるとやはり木目の外観と質感は存在感ありますね。
HHKB、Air40、minipeg48を並べてみました。おおよそのサイズ感は解っていただけるかと。
スイッチ
で、スイッチなんですが、今回はおなじみTALP KEYBOARDさんで、このスイッチを調達。
今まで私が使ってきたスイッチはほぼ全てリニアだったんですが、今回はタクタイルを試してみることに。
とはいえ、あまりタクタイル感ガツガツなのもなあ…と、「Light Tactile」を謳うこのスイッチに決めたのですが…
「え?これで"Light" Tactileなのか?」というのが正直な感想。
想像以上にしっかりしたクリック感があります。タクタイルスイッチの中でも、比較的軽い荷重のものを選んだつもりですが、それでもこの固さなら、私にタクタイルは向いてないかもしれない。
しばらくはこのまま使ってみますが、場合によってはリニアスイッチに置き換えるかもしれませんね。
キーキャップ
AliExpressで売られていた、DSAのキャップセットとXDAのキャップセットのどちらにするかでした。刻印のバリエーションの豊富さから、どちらかというとXDAの方に傾いてたんですが、最終的にはDSAの方にしました。
理由は二つ。
元々形状的にはDSAの方が好み
XDAのキャップセットは、実際には一般的なXDAより高さが少し低いらしい
とくに後者の理由が大きいです。なんらかの理由で、他のキーキャップと組み合わせたくなったとき、サイズ感が合わなくなる可能性が高そうなのが気になりました。
この完成画像ですが、実は最下段の4つの無刻印のキャップは、キャップセットとは別にTALP KEYBOARDさんで買ったDSAのブランクキャップです。自作レバーレスコントローラーVer.2でも使ったものです。
全く違和感無く共存できてます。
XDAのキャップセットだと、こういう合わせ方ができない可能性が気になりました。
結果、満足できる見栄えになりました。
使い心地
スイッチの選択で少しキータッチが硬くなった感はありますが、他は大満足です。打鍵感も、少し硬いかもと感じるくらいで、打鍵音も含め十分満足できます。
加えてキーピッチがminipeg48の17mmから一般的な19mmになったことによる余裕は想像以上に大きく、明らかに打鍵ミスが減りました。
私は現在、Astarte配列に順応する訓練中ですが、物理的な打鍵ミスが減ったことによって、Astarte配列への順応にも確実に好影響が出ています。まだ指が慣れきってなくて、どうしても運指の際に思考が挟まるのですが、打鍵ミスに割く意識が減ったことで、思考への負荷が明らかに減りました。
やっぱキーピッチは大事ですね。
minipeg48の処遇
今後、Air40が常用のキーボードになるのは確実でしょうが、minipeg48の可搬性はやはり捨てがたい。今後も、主に会社のオフィスに持ち込むキーボードとして使いたい。
ただ、Air40を触ってみて、minipeg48がミスヒットを起こしいすい構造だとわかったので、できることならなんとかしたい。
minipeg48がミスヒットをしやすい理由は、主に以下の3点だと思います。
キーピッチの狭さ
キーとキーの間にほとんど隙間ができないキャップの形状
軽すぎるキータッチ
この中でユーザー側で取れる改善があるとしたら最後だけなんですよね。現状使っているのは、荷重20gという他に類を見ない軽荷重のリニアスイッチ。これを、平均的な荷重(45g前後)のものに変えたり、それこそ、タクタイルスイッチを使ってもいいかも知れません。
まったく、これはヤバい沼です、本当に…
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