やるぞ!自作レバーレス[設定・使用編]
さて、完成した自作レバーレスコントローラー、二日ほどトレモで使い倒してみました。
使用感
使用感は極めて良好です。手首をホームポジションに置いたまま全てのキーにアクセスできるキーボードの良さはそのままに、余計なキーを省いてミスヒットの余地が無くなりました。(と言いつつ、もともとキーボードでもさほどミスヒットしていたわけではないのですが…)
キータッチはさすがのCherryMX銀軸。反応も良好ですし、タイプ感触も軽快。自作のひいき目かも知れませんが、同じCherryMX銀軸のゲーミングキーボード「CORSAIR K65 RGB MINI」よりもタイピング音はよく感じますね。もしかすると天板を木製にしたのがいい効果になっているのかも。
唯一、スタビライザを噛ませた最下段右側の水色のキーだけは、スタビライザのカチャカチャ音がしますが、ゲームしている間は気にならないので良いでしょう。このカチャカチャ音を軽減するための、スタビライザ専用グリスみたいなものもあるようですが、私はあえて手を着けないことにしました。先達の自作キーボーダー達が残した記録を読むに、期待したほどの効果はでないようなので。
パームレストと一体化することには結構迷いもありました。これに関しては正直、メリットもデメリットもありましたね。
メリットは、やはり単独で取り回せることです。膝置きスタイルで試しに使ってみたのですが、このスタイルでも手首を置いて安定させて使えるのは一体化構造の賜です。
一方で、デメリットは、卓上置きで使う場合に、キーボードを含めたPC運用が面倒になることですね。パームレストと分離しておけば、キーボードとコントローラーを取り替えるだけで済みますが、一体化構造だとキーボードとパームレストをまとめて置き換えないといけない。卓上の整理次第でどうにかできるとはいえ、ちょっと面倒と言えば面倒です。
あと、単純に、重くなる。936gは正直、なかなかの重量感です。これは「安定感がある」とメリットに捉えることも出来ますが…
現状は、メリットの方が上回っているかな、と思います。
ボタン配置
このコントローラーは標準ではXInput仕様のため、Windowsと接続するとXBOX 360のコントローラーとして認識されます。
で、各キーがXBOX 360コントローラーのどのボタンに該当するかを示したのが、下の図です。
ホームポジションは左手が「A」キー、右手が「左」キーになります。
右上に一個、空白のキーがあります。これは、デフォルト状態では死にキーですが、意味なく存在しているわけではありません。
コントローラーのファームウェアであるGP2040は、デフォルトではXBOX仕様のXInput方式の入出力をしますが、これは設定で、DirectInputやNintendo Switch仕様の方式に切り替えることが可能です。これらのケースで、このキーは「Capture」ボタンとして機能します。デフォルトのXinputモードでは役割が無い、ということですね。
LSとRSボタンの配置が妙なところにあるように思うかも知れませんが、これは運指効率を考えた結果、このような配置になりました。
以下の図をご覧ください。これは、ギルティギアSTRIVE(GGST)で使っていた、キーボード操作のキーコンフィグです。
左手のホームポジションはFなので、左手人差し指は他の指と比べて一個多い、3つのキー(F,R,G)を担当していました。
一方で、実はこの状況、左手親指が完全に遊んでいるということがわかるでしょうか。スペースバーは、J,K,Lと共に右手が担当するので、左手親指が完全に行き場を失っています。
本当は、人差し指が担当しているキーの一部を遊んでいる親指に担当させたい。しかし、単にキーボードで左手親指に役割を与えようとしても、うまくいかないのです。
左手親指が担当するとすると、最下段のスペースバーの左側のキーと言うことになりますが、これらのキーは特殊キーなので、ほとんどのゲームで操作ボタンとしては使用できないのです。
結果、タッチタイピングの原則に従い、人差し指がR, F, Gの3つのキーを担当しています。さらに言えば、鉄拳8ではTキーにも役割を与えているので、左人差し指が担当するキーは計4つになっています。
この左手親指ニート問題に対処したのが、LSボタンの位置取りなのです。ホームポジションに指を置くと、左手親指が丁度LSボタンの位置に来るようになっています。今まで遊んでいた左手親指を自然な形で活用でき、かつ人差し指の負担を減らせます。
で、RSボタンは右手小指の位置に置きました。これも、今まで役割のなかった右手小指に活躍の場を与えるためです。
もっとも、右手は基本的に移動操作に専念させたいので、ここには、そう頻繁に使うことがない、特殊系のキーを配置することになると思います。白ではなく灰色のキーキャップを使ったのはそういう意図ですね。もともと、移動系以外に10個のボタンを全部使う必要があるゲームは少なく、私の手持ちの格ゲーでは鉄拳8だけです。で、鉄拳8ではヒート発動のLP+RKか、レイジアーツの発動のLP+RPを割り当てることになると思います。GGSTではRSキーは使わないです(トレモでのみ使う)。スト6モダンでは、アシストボタンをRSに設定すると良さげな感じがします。
GGSTにおける設定
で、GGSTでは以下のような設定にしました。
キーボードからの変更点は2点で、まずはダストボタン。これは今までは、HS、サイクバーストとともに左手人差し指が担当していたのですが、今回の自作コントローラーでは左手親指に担当させます。親指のホームポジションになるので、以前よりも咄嗟に押しやすくなりました。少しは投げ抜けの精度があがるだろうか…
もう一つ。ダストを親指で押せるようになった関係で、ダスト+攻撃ボタンの同時押しがずっとやりやすくなったという判断から、サイクバーストは「ダスト+攻撃ボタン」で発動することにし、サイクバーストに割り当てていたボタンはフォルトレスディフェンスに変更しました。
ダストの担当指が変わった関係で、ダストを絡めたコンボや、投げを絡めた連携などの仕込み直しが必要になりましたが、まあこれはそれほど時間はかからないと思います。ある程度トレモで「いけるな」となったら、後は実戦で慣らすくらいで良いかなと。
CORSAIR K65 RGB MINIの処遇
さて、そうなると格ゲー用にわざわざ買ってしまったゲーミングキーボード、「CORSAIR K65 RGB MINI」をどうしようかという話になるのですが…
結論から言うと、長女に卸しました。
長女はイラストを描くのですが、前から机上スペースの狭さを嘆いていたので、60%キーボードがハマるんじゃないかと思って提案したところ、思いのほかフィットしたようです。
彼女は今まで、私が所蔵していた、昔のHPのPCに付属していた見るからに安っぽいフルキーボードを使っていたのですが、K65 RGB MINIはそれなりのグレードのメカニカルキーボードなので、カーソルキーが無いことにちょっと戸惑いつつも、好感触で使っているようです。私には要らない機能だった電飾も、長女は気に入ったもよう。
とりあえず、無駄にならなくてよかったよかった。
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