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【企画参加】渡せなかった缶ジュース【思い出のサポート】

今回はこちらの企画に参加します。

けど、正直、これまでサポートすることもされることもあまりなかった僕だから、思い出なんかあるかいな、と思っていたのだけど、ひとつだけありました。

そうだった。そうだった。

僕がnoteを始めたばかりの頃、やたらと僕の記事にサポートしてくれる足長おじさんみたいな人がいたのだ。

けど、さっきまですっかりそのことを忘れていたのは、それがちょっとほろ苦い結末を迎えた思い出でもあったからである。

まあ、これってSNSの世界ではどこにでも転がっている割とありきたりな話なんだろうけれど。

そう、お互いに興味を持った僕たちは、当然の帰結のような顔をしてオフ会などで実際に会って交流を重ねていったのだけど、それ以降、なんとなくお互いの気持ちが離れていったのだった。

ね、no+eあるあるでしょ?

何か決定的な出来事があったわけじゃないけれど、確かに僕自身

「この人とはもしかしたら大事にしている価値観がだいぶ違うかもしれない」

と思ってしまったのだ。(もちろんそれは彼に限った話ではなく、だから今ではよほどのことがない限りヴァーチャルで知り合った人とリアルに会うことはしなくなった)

そして、気づいたら、彼からサポートされることもスキを付けられることもなくなっていた。

今なら

「ま、そーゆーこともあるわな」

と軽く受け流していただろうけど、SNSを始めたばかりの当時の僕は、その事実をなかなか受け入れられず、ずっとモヤモヤしていた。

そんな僕は、関係の修復は無理だとして、せめてたくさんのサポートのお礼だけはしたい、と鹿の子鹿の子虎視眈々とその機会を伺っていた(ちなみに彼はサポートを受け取らない仕様にしていた)

それは純粋に感謝の気持ちばかりじゃなくて、なんだかもらいぱなしも癪だなあ、と意地になっていたところもあったのだと思う。

そんなある日、彼がちょくちょく記事にしていた世間に馴染めない親戚の変なおじさんが亡くなったという記事を読んで、その中でおじさんとある缶ジュースの思い出がとても印象的に綴られていた。

僕は何気にこの変なおじさんのファンでもあったから、

「そうだ!これを彼にお礼の品として渡そう!」

とひらめいたのだった。

早速、Amazonで調べたら、たまたま期間限定で復刻発売していたから、それをポチッた。

でも、そんなてめえ勝手な思い入れだけがたっぷり詰まったお礼の缶ジュースは、結局、彼の手元に渡ることはなかった。

数年後、仕方なく賞味期限が切れたそれを自分で飲んだら、確かにちょっとほろ苦かったな。

しかし、当時の僕の頭の中には絶えず

「なぜ?」

という呼往副詞がぐるぐると駆け巡っていたけれど、他人の行動の理由をとやかく考えるほど野暮なことはないって真理に遅ればせながらちゃんと気付いた今の僕の目の前には、

noteを始めたばかりの頃、僕には、やたらとサポートをしてくれる足長おじさんがいて、そんな彼のおかげでnoteを諦めずに書き続けることができた

という事実だけが

燦然と輝いているだけである。

というわけで、最後に、記憶の深海の底に沈んでいたそのかけがえのない宝箱を引き上げるきっかけを与えてくれた、この企画の主催者に改めて感謝の意を表します。

れおくん、ありがとな!



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