ソウルの春

韓国で大ヒットした全斗煥による軍事クーデターを描いた話題作を観てきた。
KCIA南山の部長たちで描かれた朴正煕暗殺による軍事政権の終焉、民主化への流れの中で危機感を抱いた全斗煥たちの秘密結社が国軍中枢を粛清するために起こした反乱の一部始終を
フィクション、ノンフィクションを交えて濃密に描いて飽きさせない。
私欲権力欲の権化である全斗煥と対照的に描かれる高潔な首都警備司令官との息詰まる攻防は二転三転するが無責任無能な上官たちの怠慢によって悲劇的な結末を迎えるのは歴史的事実であり揺るがない。
それでもなお、勇気をもって大勢に屈することなく国軍の大義を守ろうと最後まで諦めなかった人物がいたことは、この映画の救いであった。
その後の韓国の政治状況については「タクシードライバー約束は海を越えて」「光州5・18」「1987、ある闘いの真実」などの映画に描かれていて韓国映画ってすごいと思った。
映画の舞台で景福宮が登場するが、4年前に訪れた際には全く頭に入ってなかったことで自分の無知を認識させられた。
4年前には景福宮の周りを歩いていて不審人物として職務質問を受け、そこにブルーハウス(青瓦台)があって警戒しているのだと係官に教えられたことを思い出した。


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