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不登校を受け入れるために:受容と黙認を分ける視点
こんにちは元不登校ママのあぐりです。
不登校のわが子との関り方は、たとえ親子であっても…いや親子だからこそ難しい問題なのかのもしれません。
当時のわが家の親子関係は、ひとつ間違うと一瞬で崩れてしまうくらい、繊細で危ういものでした。
ほんのちょっとした刺激や出来事で壊れかねない…その関係を何とか保ちたいと思う気持ちは、不登校ママなら理解していただけるのではないかと思います。
わが家ではこのような時期の後に、穏やかな時間がありました。
でもそこはまだ解決までの通り道にすぎません。
安定していても、「これでいいのか?」は常に付きまとっていました。
この安定が正しいのかどうか…
それがわからなくて、この時期にはまた別の辛さがありました。
これからどうなっていくのか。
このまま変化はないのか。
今回は、そう感じていた時期の話をします。
受容と黙認は異なる
わが子が不登校になってから、激しい葛藤のあと結局わが子を受容して不登校を受け入れることになった。
ここで「受容」とは何なのかをもう一度確認すると、定義はこのようになる。
✤不登校のわが子に対する受容とは
わが子の話をまずじっくり聞き受け止めること。
その気持ちや態度を否定したり評価をしないこと。
どうしてそう思うのかをたずね、その視点を尊重すること。
そのうえで安心できる環境を整えること。
母である私が受容することで、わが子は自分の気持ちを分かってくれていると感じ、次第に心を開いてくれそうだった。
ただ思春期のわが子場合、私は受容しているように思えても、その時期が長くなってくると、何も考えずに放置したままの状態に陥ってしまっていることがある。
私は受容することが出来ずに、見てみないふりをしていることを受容と解釈しようとしている自分にも、なんとなく気づいていた。
これは「受容」とは言えない。
正しくは「黙認」という行動になり、特に不登校が安定して続いている中期段階では、時々確認した方が良いポイントだと思う。
黙認の状態はこんな感じ・・・
✤不登校のわが子に対する黙認とは
わが子が抱えている、感情や状況に対する理解やサポートをしない、
わが子が学校に行かない状態が続いても、何らかの解決策を考えアプローチをしない状態である。
この「受容」と「黙認」は、同じように見えるけど少し違う。
不登校ママである私はこの違いを言語化できなかったため、ずっとモヤモヤしていた。
なぜこの違いを認識するのが重要なのか
受容とは、子どもの状況を理解し受け入れること。一方、黙認は問題を見て見ぬふりをすること。
どちらも愛情があるからこその対応だと思う。
でも考えないといけないのは、その違いがわが子にどんな影響を与えるのかということだ。
不登校のわが子と共に過ごす時間が長くなると、対応の軸をどこにおいて良いのかがわからなくなることがある。
わからなくなった時は「受容して共感する」その言葉に落ち着く。その言葉が私の気持ちを安定させてくれ、安心を取り戻せるからだ。
それでもそんな日々が続いていると、やっぱりモヤモヤしてくるのだ。
長く「受容(?)」しているのに
どこから何が変わって、わが子は学校に行くのか?
この時は自分の対応に自信がなくなり「受容」と「黙認」の間を行ったり来たりしている。
私が、思わしくないわが子の行動に物申すこと自体が「受容できていない」と思ってしまったり、「わが子の自己肯定感を下げてしまう」という恐れを持ってしまうからだ。
要するに、この状態が「受容」に隠れた「黙認」となる部分を作ってしまうのではないか。
誤って黙認を続けることは、わが子の成長の機会を無くし、社会で必要なかかわり方を学ぶキッカケを妨げるかもしれない、その影響で解決を遅らせてしまうことも心配だ。
黙認は子供の変化を見逃す可能性がある
「黙認」は問題があっても何も対策を講じずに放置状態になっているため、ここに親子の信頼関係は作りにくく、会話の機会を得ることが難しい。
わが子は孤立状態になり、親としても変化を促すキッカケを提供しにくい空気がある。
わが子の気持ちがわからなければ、どうアプローチすればよいのかがわからない。
十分に受容することが出来ている状態から、すこしづつ「受容」と「黙認」を意識して接していったり、わが子の意見を言う機会を作っていけば、次の段階に進むタイミングに気付ける可能性があると感じるようになった。
受容を選ぶことの大切さ
「受容」から自ら進む気持ちが芽生え、わが子の言動が変わってきた。
良いところもそうでないところも、一度は受け入れそれから正していく。その姿勢が、わが子の信頼を得られる親としての態度だということが分かった。
不登校の解決の土台には、親の受容と共感があることは必須。
「受容」と「黙認」を切り分けることで、わが子への真の理解が出来たと感じた。そしてその先に解決の道が開けてくると信じられることが出来た。
迷ったときはこのシンプルな考えに立ち返ることも、時には良いのかもしれない。
不登校が落ち着いてきたときに、ちょっと視点を変えてみると新しい景色が見えるのかもしれない。
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※ 参考
不登校のどの時期にいるかによって対応が変わることを意識しつつ、時にはその判断が正しいのかを確認することを忘れないようにしたい。
1.初期段階(不登校になった時)
・感情の受容
・安心感の提供
2.中期段階(不登校が続く状態の時)
・原因の探求
・小さな目標設定
3.後期段階(長期不登校)
・専門的支援の検討
・社会復帰の計画
それぞれの段階で、子どもの気持ちに寄り添いながら、柔軟に対応することが大切。
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