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しゃっくりが止まらない!

どうも、あさりです。

今日は、ちょっとした話を書いてみました。
良かったら、読んでってください。





夕飯を食べ終え、一人台所で使った皿を洗っていると、習い事をしに行った妹を迎えに行ったお母さんが帰ってきた。

「あとは、やるよ。」

腕をまくりながらお母さんは言った。

「え、いや、けど·······。」

こんな時間に妹の迎えなんかしてるんだから、疲れてるだろうに。
ましてや、そっちは夕飯これからだろ?
僕は、戸惑いながらなんて返事をしようかと迷った。

その様子を見たお母さんは、突き放すかのように、

「さっさと、風呂入ってこい。」

はい。
入ります·····。

が、そう思って歩き始めた次の瞬間!

「ヒック」

こ、これは!
しゃっくりだ!

しゃっくりなんて、いつぶりだろうか。
いつの間に記憶から抜け落ちてたな。
久しぶりの感触に、少し感動すら覚えた。

まあいい。
とりあえず自分の部屋に行って、パジャマを出そう。

部屋に着き、服がしまってあるタンスを開け····

「ヒック」

僕はちょっとイライラしてきた。


パジャマを出しこのまま浴室に向かうのもいいが、ちょっと八つ当たりしたくなってきた。

階段を上り、弟の部屋に向かう。

僕はノックもせず、ドアを開けた。

「なあなあ。ヒック。」

「ん?」

弟が、顔をスマホに向けながら言った。

「今、しゃっくり止まんなくてヒック、さ。だから、俺が風呂出てくるまで止まんなかったら100円ちょうだい?」

すると、弟は何も言わずにこちらを向いた。
なんだい、その人を見下すような目は。
なんか言えよ。

「·······。」

けど、何も言わないってことはOKってことだもんね!
お兄ちゃん知ってるよ!

僕は、何もなかったかのようにくるりと反対を向き、浴室に向かった。


さーて、100円がかかってるんだ。
しゃっくり君よろしく頼むよ。

僕は、服を脱ぐ。

未だに、しゃっくりは続いている。
だが、さっきとは違う。
僕のしゃっくりに対しての苛立ちはもうなくなっていた。
だって、ゲーセン1回分浮くからね!

いざ、尋常に勝負!



とりあえず、軽く体を流す。

「ヒック」

よし、まだまだ現役バリバリのようだ。

次に頭を濡らし、髪の毛を洗う準備をする。

「ヒック」

OK。まだ元気だな。
喉はかなり窮屈になってきた感覚がするけど。

僕は、シャンプーを手に取った。

「·····。」

あれ?まあ、ちょっと間隔が長いだけだよね。

髪を洗い始める。

「······。」

いや、鳴るよ。絶対鳴る。
僕は信じてるから。

待つこと3秒。

「·······。」

頼むよ!マジで!

待つこと2秒。

「········。」

しーん。

待つこと10秒。

「·····················。」

あーあ、ダメか。
現役引退か。
お前、老けんの早いな。


髪を洗い終わった。



とりあえず、一通り全身洗い終わったのでお風呂に入る。

しゃっくり君はどこかへ行ってしまいました。
今ごろ、素敵なセカンドライフを過ごしていることでしょう。

また、ひょっこり現れたりしないかな。

しないか。

また来てくれたら、ゲーセン一回分浮くのになあ。
そしたら、なんでもしてあげちゃうよ~?

瞑っていた両目を片方だけ開ける。

「···。」

知ってた。
来るわけないよね。

もういい、諦めるよ。

仕方ないので、しゃっくりの演技を練習しよう。

「ヒッック」

これちょっと長い。
息吸いすぎかな。

「ヒッ」

これは、短かすぎ。
丁度良いところを見つけないと。

「ヒック」

これだ!
息を止めながら、やるイメージ。
これは、なかなか似てるかも!

よし。
僕はお風呂を出て、体をいつもより早いペースで吹き、浴室を出た。


階段を上る。

「ヒック」

よし、リハーサルは完璧だ。

また、ノックをせずにドアを開ける。

弟はゲームをしていた。
僕が来たのには気づいているようだが、そんなのお構い無しのようだ。

僕はしゃっくり(ニセ)をしながら、然るべきタイミングで弟に言った。

「いやー、お風呂入ったんだけどさ、ヒック。全然しゃっくり止まんなくっヒック、て。止まらなかったら100円くれるって約束しただろ?ヒック、だから、ちょうだい。」

さあ、どうだ!
僕のこの、素晴らしい演技力に騙されたまえ!

「なに言ってんだ、お前。」

弟は、ゲームの画面を見ながら言った。
もう、こっちも向いてくれない。

うん。

帰りますか。

僕は、階段を下りて自分の部屋に向かう。 
上からは、鼻歌が聞こえた。




こういう、くだらない話書くの楽しいんですよね~
因みに、ほぼ実話です。
あ、僕がこんな変な人だってバレちゃうね。
ヤバイヤバイ。

なんか今日、高校行ったら、図書部入らないかと誘われて。
とりあえず、覗くだけだよ?と言って、覗いてみたんですけど、けっこう楽しそうでして。

書いた小説の感想を言い合うみたいなことをしてた。
今日は、3年生の先輩が書いた小説を読んだんですけど、どれも素晴らしくて。
これを読めるってだけでも、部活に入る価値があるかもしれない。

だけど、僕もこんな文章を書いてる身。
自分の書くものにどういう反応をされるかは興味がある。

最初のやつとして、この「しゃっくり」持っていったらどんな反応されるかな。
まあ、変な人扱いされるだろうなw

勇気を出して、顧問の先生や部員の人たちに送ってみたいと思います。

どんな反応されるかな……w

それじゃ、今回はこの辺で
(⌒0⌒)/~~