夜に出かける
9歳と7歳と5歳の子どもがいる。
家は、最寄り駅まで2キロほどで、普段は電車を使わない生活。
なかなか飲みに行く機会がない。
そんな私も唯一定期的に会ってご飯を食べる友達がいる。
第1子である息子が1歳になる前に知り合い、お互いに大変な育児期間を乗り越えてきた同志のような存在だ。
これだけ大好きな友達ができたということが本当に嬉しい。
電車で約1時間、ショッピングセンターと居酒屋が並ぶ駅へと降り立った。引っ越し前は約15分で行けたその場所が、今ではドア・トゥ・ドアで1時間半ほどかかってしまった。
それでも、子どもがいない1時間はゆっくり流れるから満足な買い物ができる。素敵なドリンクは冷めないうちに飲める。好きな食べ物は自分のペースで食べられる。贅沢な心の充電ができる。
今回予約したお店はこぢんまりした個人経営の居酒屋で、お母さんと呼ばれる女性が一人で切り盛りしている。
客席は10くらい?こういうお店がすごく好きだ。
メニューがまた素敵。豆腐と水菜のサラダ、鶏肉カリカリ焼きバルサミコ酢がけ、おでん、里芋の唐揚げ、ナスとベーコンのトマトパスタ、エビフライ・・・
定食屋なのかダイニングバーなのか?このごちゃ混ぜなところが最高。どのメニューも食べたかったけど二人で3品食べたところでお腹いっぱいになってしまった。
美味しい食べ物と美味しい飲み物(このお店で提供されるものは冷たいものは冷たい器、温かいものは熱い器で出てきた!)
程よく温かく、明るい店内
店主は楽しそうに料理を作り、言葉少なく提供してくれる程よい距離感
他のお客さんの気遣い(店主が料理のオーダーを間違って作ってしまった時に、「それ食べたいです!食べます!」と言って受け取っていた心温まる場面)
彼女とはいろんな話をした。
家族や人間関係に対する不安や不満や心配
好きな漫画やドラマの話
全て完璧な夜だった。
私はトレンチコートを着てきてしまったことだけを後悔しながら、寒空の中駅から家までの道の自転車を漕いだのです。
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