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バリキャリ、ピラティスに目覚める

突然だが、私の趣味は旅行・グルメ・料理・美容健康全般(ヨガ・パーソナルトレーニング・他)である。

結果的に都会のOLを凝縮したような趣味のラインナップで、こうして改めて言語化したり、人から趣味を聞かれて答えるたびに、何だか微妙に恥ずかしいのだが、事実なのだから仕方がない。

そしてこの度、美容全般(ヨガ・パーソナルトレーニング・他)にピラティスが加わったことをここに宣言したい。

これまたトレンドに流され、その上しっかりOLの趣味の王道コースを極めてしまい、ますますお恥ずかしいのだが、トレンドだろうが何だろうが、身体を動かしてスッキリしてるんだし、誰にも迷惑かけてないのだから、胸を張って、これらの趣味とともに2024年を過ごしたい。(仮に5年後くらいに女性の間でフェンシングが流行ったら、多分私ももれなくやっているであろう。)

まず、美容健康全般(ヨガ・パーソナルトレーニング・他)のヨガについて語りたい。
「運動したいけど、激しいのはちょっと・・・」「仕事で肩こりが気になる」「あわよくば痩せたい」という、ヨガを始めた人の9割が同じ回答をしそうな理由で、何となく近所のスタジオに通ったり、サボったりを繰り返していた。が、気づけばそれなりにのめり込み、学びを深めるためにインストラクターの資格まで取得した。今はお風呂上がりに気が向いたら自分でやったり、たまにレッスンに行ったり、のんびりと向き合っている。ヨガというのは、柔軟性を高めたりや難易度の高いポーズをすることだと思われがちだが、それはあくまで副次的なものである、と私は思っている。本来のヨガとは呼吸であり、人生を生きやすくするための手段である。難しいポーズを取れても取れなくても、その中で自分と向き合うことが重要である。なので、ヨガとの距離が縮まったり、遠くなったりを、繰り返しながら、生涯を通じて付き合っていければな、と思っている。


次に美容健康全般(ヨガ・パーソナルトレーニング・他)のパーソナルトレーニングについて。
これ関しては、正確に言うとトレーニングが自体が趣味ではなない。むしろ辛い時間である。トレーナーからも「まいさんってお金払って忙しい中こうやって自ら来てるのに、本当に嫌そうにトレーニングしますよね」と苦笑されるくらいである。が、トレーニングをした後の自分の状態が好きなため、何とか奮い立たせて、週に1回を目標に2-3年ほど続いている。毎晩仕事で疲れて帰ってきてから、お風呂に入って髪を乾かす行為を好きな女子はあまり多くないと思うが、全てを終えてスッキリとした状態は皆好きであろう。それと同じである。特に食事制限はしておらず、もともと自分にとって適正と思われる体重を保っていたので、凄く減量したということもないのだが、運動した方が心身の調子が圧倒的に良い。周りの人からも「引き締まった」「会うたびに痩せていく気がする」と言われたり、身体のパーツを褒められたり、影響されてパーソナルトレーニングに通い出す友人もいたりして、そんなこんなでどうにかモチベーションを保っている。「筋肉は未来の自分への投資」「お金は使えば使うほど減るが、筋肉は使うほど増える」といった趣旨の話を、なかやまきんに君さんも語っていた。その言葉を信じて、苦手なトレーニングに日々勤しんでいる。

そして美容健康全般(ヨガ・パーソナルトレーニング・他)の他について。
詳細は省略するが、美容・健康全般は私の趣味であり、生活の重要な一部である。毎月の美容院やネイルサロンをはじめとし、時には良さそうなサプリを海外から取り寄せたり、新しい化粧品やメイク方法を試してみたり、美容皮膚科に通ったり、私が私であるためにさまざまなアプローチを取っている。

そんな中で、更にピラティスに目覚め始めている。年初に会う友人に今年の目標を聞かれるたびに「美容・健康を頑張ろうと思って。ピラティスも始めようかな。」と言うと、「まだなんかやるのか」「こいつはどこに向かっているんだろう」「もういいんじゃない」と半ば呆れたような微妙な反応を見せてくれる。しかし、周りからどう思われているかなんて気にしないのが三十路である。土日の空き時間を最大限に活用し、予定の合間を縫って1ヶ月間で6カ所くらいのスタジオで体験レッスンを重ね、自分に合う先生やスタジオを探している。(現在も進行中) その期間もパーソナルジムやらヨガやら美容院やら、既存の美容健康ミッションはもちろん継続している。仕事であれば業務負荷の純増であり、上司にクレームを入れるところだが、好きが増えることに関しては全く苦痛ではない。むしろ喜びである。

ということで、マシンピラティスのパーソナルトレーニングで、できれば自宅から遠すぎず、先生やスタジオとの相性が良いところ、そして月に何度かは通える範囲の価格設定、予約が取りやすい、というあらゆる条件を携えて、スタジオのリサーチを始めた。さすがはトレンドのフィットネスということもあり、都内には次々と新しいスタジオができているようだった。

初めて行ったのは友人に教えてもらったスタジオだった。都心のスタジオながら景色も風通しも良く、接客の距離感も近すぎず遠すぎずで、ここで私はピラティスにハマることになる。ピラティスは、私が日頃やっているヨガとパーソナルトレーニングの中間のような運動負荷で、何も知らない人から見たら欧州の拷問器具のようなマシーンを使用しながら、普段使わない身体の筋肉を目覚めさせたり、柔軟性を高めたりする。日頃の運動経験が活き、初めてながらもピラティスの独特な動きも自分なりに楽しむことができた。ピラティスというのは、元々は戦争で負傷した戦士のリハビリのために、ヨガなどを参考にしながら、ピラティスさんという人が開発したものらしい。ヨガの経験が活きるのも納得である。美味しいお茶を淹れながら、「ピラティスって動く瞑想とも言われているんですよ」と、インストラクターのお姉さんが優しい声のトーンで教えてくれた。このスタジオは入会金も取らずに、来たかったら来てね、というスタイルだった。とは言え自宅からはやや遠く、「何事も初めてで決めるのは良くないわ」という過去の経験と実績に基づき(?)、スタジオ探しを続けた。

次に近所のスタジオに行った。確かにマシンピラティスだし、確かにパーソナルレッスンだったのだが、ジムも併設されており、同じ空間に私以外にも3組くらいが、それぞれのパーソナルトレーニングを受けていいた。ゆえに、とにかくうるさい。なぜかインストラクターは全員若い女性で、スタジオ内には、インストラクターたちの高い声があちこちで響き渡っていた。私の隣では40代と思しき男性が、筋肉のトレーニングをしていた。「最近太っちゃってさー」と男性が言うと、インストラクターが「えー、そんなことないですよぉ。日頃こうやって運動されていて素敵ですぅ。わぁ、こんなに持ち上げられてすごいですぅ。」という、シチュエーションこそ休日の早朝のジムではあるが、完全にちょっとしたキャバクラ状態になっていた。奥の方では若めの男性が、これまた同じく若い女性のインストラクターとの会話を、失礼、ピラティスを楽しんでいた。

先週、ピラティスは動く瞑想だと習ったばかりだが、果たしてこの俗世的な状況で私は瞑想できるのだろうか。これもピラティスさんが意図したリハビリの形なのだろか。

間も無くして、「Youは一体なぜこのスタジオに・・・」状態の私にも、もれなく若い女性のインストラクターがついた。一言目には「うわぁ、身体柔らかいですねぇ!キャハ」という接客を受け、開始1分で過ぎる「帰りたい」という気持ちを押し殺しながら、スタジオの男性陣に負けじとトレーニングに勤しんだ。終わりがけに、「LINEでお友達になっていただいてぇ、今日中に連絡いただけたらぁ、入会金3万円をゼロにするキャンペーン中なんですぅ。」と言われて、「あ、いや、一旦大丈夫です。」と伝えたのに、分かってるんだか分かっていないんだか「うわぁ、ありがとうございますぅ。」と言われ、強制的にQRコードを差し出されて、渋々友達になってしまった。このLINEでメッセージをやり取りする日も、このスタジオに足を踏み入れる日ももう2度と訪れないであろう。

その後も何件かのスタジオを経て、直近は、都内ではかなり有名と思しきスタジオに挑戦した。1レッスンあたりの費用も、スタジオの雰囲気も、他のスタジオとは少し格が違った。有名な女優さんやモデルさんも通っているようだ。前回とはまた違う意味で「Youは一体なぜこのスタジオに・・・」状態になりそうだったが、レッスン自体の質は圧倒的に高く、いい意味でピラティスの概念を覆され、「あ、これが本当のピラティスなのでは」と体感した。体の動かし方や正い位置など、かなり細かくインストラクションされ、動き自体は他のスタジオでもやったことあるはずなのに、全く違うもののように感じた。終わった後の爽快感も素晴らしかった。自宅から遠く、加えてレッスン代も嵩むため、毎週はさすがに難しいが、定期的に訪れたいスタジオであった。終わった後にインストラクターとの会話の流れで「まいさんのお仕事はOLさんですか?」と聞かれて、ところで私ってOLなんだろうか、少なくともこのお姉さんが想像しているOLではないだろうな、という謎の自問を心の中で始めてしまった結果、咄嗟に「あ、ちょっとしたOLみたいなもんです。」という謎の回答をしてしまった点は、悔やまれる。

そんなこんなでスタジオ探しは現在も楽しみながら継続している。
果たして自分にぴったりのスタジオに出会えるのか、そもそもこの趣味自体もいつまで続くのかは謎であるが、この命が続く限り、美容と健康への飽くなき探求を続けていきたい所存である。

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