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リボルバー 原田マハ:著

〈なぜこんなことに?〉警官が訊いた。
〈画家だからです〉私は答えた。
〈あなたが思いも寄らない苦悩が、私たちにはあるのです〉


最後までピンとこないというか、カタルシスを感じるとはいかなかった。そもそも、ゴッホもゴーギャンも名前くらいしか知らないというのもあったかもしれない。加えて、ゴッホ視点でもゴーギャン視点でもない、美術史の研究者視点の話では尚更である。私もまた、なぜ?と素朴に問いかけた警官のように、蚊帳の外に置かれっぱなしの物語であった。



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