アンメット ある脳外科医の日記
ほんの少し脳が損傷しただけで、半身が消えてしまったり、性格がガラッと変わったりと、人間というものの存在がいかに紙一重の領域にあるのか。自分が自分であることの奇跡を思い知らされような物語だった。派手な手術シーンも神業を操るドクターも出てこない。だけど理不尽に抗い続ける人間の苦悩、人と人が繋がる喜び、記憶や理性がなくなっても人間に最後に残る愛、心、そんな濃密な人間ドラマを見せてもらった。自分が自分として生きている事の奇跡に思いを馳せる、そんな体験をさせてもらえるドラマだった。