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#31 5月の木陰に柔らかな風が吹き抜ける
2024年5月11日。
毎年この時期になるとバラを見に出掛ける。
東京に住んでいた頃は、主に調布市の神代植物公園ばら園に行っていた。すぐ隣が深大寺という落ち着いた環境。バラ園自体は噴水のある沈床庭園で、じっくり鑑賞するのに重宝していた。
京都に戻ってからは、近場では京都府立植物園、少し離れたところで吹田の万博記念公園にお邪魔させてもらっている。
そんな中、1番長い付き合いなのが神戸市の須磨離宮公園で、正確にはわからないが、20年くらい前に初めて訪れてから、東京で過ごした期間を除き、ほぼ毎年、春も秋も花に吸い寄せられる蜂のように、我々もせっせとこちらのバラ園に通わせてもらっている。
須磨離宮公園は、その昔、在原行平が京都を想いながら月を愛でていた月見山という緑豊かな景観地にあります。
「王侯貴族のバラ園」と名付けられた庭園は、眼下に須磨の海を見下ろすことができ、正面の須磨浦から海風が吹き抜け、突っ立ているだけでも大変気持ちが良い。
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平面幾何学式庭園。
遠くに須磨浦を望む
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須磨浦を行き交う船影も
たくさん見えました
こんなに見通しのいいところでも、庭園を一周し、一通りバラを鑑賞してしまうと、頃合いの木陰を見つけ、チェアをセッティングした。
連れ合いが一眼レフで熱心にバラの撮影に勤しんでいる間、チェアに沈みながら、読書とスマホでnoteの「#30 あの彼にもう一度会いたい」をぽちぽちと書いていました。
風が強く吹くと、庭園の噴水の飛沫が私のいる場所まで届いた。風は噴水の清涼感と共に、鼻孔にバラの甘い香りを運んでくれた。そんな柔らかい風が吹き抜ける昼下がりを、ただ本のページを捲るという贅沢な過ごし方をした。
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昼寝も挟み、あっという間の2時間半だった。
あと30分で17時の閉園時間を告げる放送が流れたところで、まだここに居たい気持ちに踏ん切りを付けるように、思いっきりバラの香りを吸い込むと、#30のようにヘビを連れて帰ったら大変※と、念入りに持ち物をチェックしてから、須磨離宮公園を後にしました。
***
さて、5月の陽はあと2時間ほど残されている。
天気晴朗を隅々まで味わっておかないと勿体ないので、明石海峡大橋へ足を伸ばすことにした。
以前から橋の横を通る度に、橋の袂に気持ち良さげな場所がありそうだと、私の中のセンサーがけたたましく反応していたのだった。
主塔からケーブルが下りる巨大な吊り橋が、道のどこからでも見える迫力は、山梨や静岡の町から見える富士山のそれに似ている気がする。
少しずつ近づく巨大建造物に否応無しにテンションが上がる。
近付くと、睨んでいた通りやっぱりあるやん!駐車場と広い公園。長年の謎が解ける思いで、はやる心を落ち着かせながら車を停め、辺りを散策しました。
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(ネットの情報によると5個らしい)
「BE KOBE」モニュメント
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芝生と松林があり
夕方にもかかわらずたくさんに人が
ピクニックをしていました
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1時間ほど滞在しましたが、犬の散歩をする人、ランニングする人、芝生でピクニックをする人、浜辺で黄昏る恋人たち、皆思い思いに過ごされていて、大変気持ちの良い場所でした。
改めてゆっくりとチェアリングしに行きたい、そんな場所を見つけて、大満足の休日だった。
※関連記事
この日須磨離宮公園で書いていた、こたつがヘビ相手に悪戦苦闘にする記事はこちらから読んでいただけると幸いです。
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