見通し元カレ今カレ理論
※自閉症支援の話しです。
Aくんと別れた。
いつまでもいつまでもAくんのことを考えてしまう。
次に出会うかもしれない、出会わないかもしれない新しい恋人についての妄想が止まらない。
↓
Bくんに出会って恋をした。
元カレ(Aくん)のことはすっかり思い出すことがなくなった。
Bくんをいつどこにデートを誘おうかな?など具体的な行動を考えることが増えた。
今カレができる(見通しがある)ことで、元カレ(過去のあれこれ)に苛まれず、いつかどこかで誰かにという妄想にも囚われなくなる(いまここに落ち着くことができる)。
おめめどうのセミナーで聞いた話し(とはいえ、上記のように語られていたわけではないと思う。細かいことは忘れてしまったんです。ようはこういうことってことに…)で、当時の自分に非常に響きました。
放課後デイとは別の仕事(10分程度の余暇活動の提供)で定期的に関わり始めた、成人(自閉症)のソルトさん。
同じ法人が運営している作業所で働き、グループホームで生活されている中年男性。
法人のスタッフさんからは「ソルトさんはとてもせっかちなの」とうかがっていました。
ソルトさんに出会った頃の私はおめめどうのコミュメモを買って本やメルマガはちょこちょこ読んではいるものの、セミナー類には未参加。
「選んでもらえばいいのよね」という感じでえらぶメモを。見通しが大事だから「10分まったら○○活動が始まります、○○活動時間は10分です」とおはなしメモに書いて見せ、それぞれ10分をタイムタイマーで示すという感じでした。
結果、ソルトさんは○活動を1分も続けられなかったり、5分もったら上々みたいな時期が続きました。
当時は、これでも見通し支援をしているつもりだったんですよね。
法人のスタッフさんからは「ソルトさんは何かを待つ分には長く座っていられるけど、いざ何かが始まるとすぐにどっかいっちゃうの。昔からそういう人だから仕方ないわ。気にしないでいいよ」と言われました。
でも、何十分でも待つことができる人が、10分の活動を座ってできないなんてことはないはずだ…どうすればいいのかしら…と悩むこと数ヶ月。
そんな時に、おめめどうのセミナーで元カレ今カレ理論を聞いたんです。コレダーーーーーーー!!!って心の中で叫びましたね。
セミナーの日はちょうどソルトさんとお会いする日でもあり、早速元カレ今カレ理論を活用しました。
このメモを見せたところ効果抜群。10分続けてくださったのです。
それまでのやりとりから、ほんの一文足しただけなんですよ。終わったら次に何をするのかいれただけ。
だけ、ですが。このほんの一文、このほんの一文を足して「次」の見通しをたてることが、すごくすごくすごくすごく♾️大事なんです。
これが無いと「見通し」が立たないんです。
この一文をわたしが足せていなかったせいで、数ヶ月もソルトさんの活動の機会を損失させてしまったわけです。大いに反省しました。
この経験のあと、ほぼ月一でおめめどうのセミナーに参加したり著書を読んだり、メルマガを読む頻度が高まりました。
おめめどうのコミュメモは、シンプルなツールなだけに奥が深い。でも、シンプルだからやることは至極簡単。知ってしまえば難しいことはありません。
ただ、なにを手間とするのか、だれの立場で「手間」を考えるのか。
発想の転換なんだと思います。