かずきっす

現在61歳になります! 今は一人暮らしですが、去年まで家族4人で普通の生活をしていまし…

かずきっす

現在61歳になります! 今は一人暮らしですが、去年まで家族4人で普通の生活をしていましたが、離婚して一人暮らしになりました。 Amazonから、かずき、と言う名前で【こころのかけら】と【パラレルワールド、ツインレイを求めて】言う本も出てますので、良かったら 読んでみて下さい!

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毒親 第6話 過去との対峠(たいじ)                        

第6話 過去との対峙(たいじ) カイとリナは、娘のユイを近所の友人に預け、二人でリナの実家へと向かった。車の中で、リナはずっと黙り込んでいたが、その目は少し怯えたように見えた。カイは彼女の手を握り、静かに声をかけた。 「リナ、辛かったらいつでも引き返していいんだよ。無理はしないでほしい」 リナは小さく頷いたが、顔は決してほころばなかった。彼女にとって、美和が待つ実家は決して帰りたい場所ではない。それでも、今ここで何かを変えなければ、彼女自身も家族も、過去の呪縛から逃れら

    • 毒親 第5話 消された真実

      第5話 消された真実 リナの母、美和からの連絡が増えるにつれて、カイとリナの穏やかな生活は少しずつ変わり始めていた。美和が電話をかけてくるたびに、リナは顔色を曇らせ、何かに怯えるような表情を見せる。その様子を見ていたカイも、次第に胸騒ぎを覚えるようになっていた。 ある夜、カイは意を決してリナに話しかけた。 「リナ、もし君が話せるなら、もう少し君の過去について教えてくれないか?僕も、君が抱えているものを少しでも理解したいんだ」 リナはカイの真剣な目を見つめ、迷いを見せな

      • 毒親 第4話 隠された過去の扉

        第4話 隠された過去の扉 カイとリナは、美和との距離を置く決意を固めつつあったが、リナの心にはまだ不安の影が消えずに残っていた。彼女の心を重くしているのは、母親に支配されてきた過去だけではなかった。リナには、いまだ明かしきれない家族の傷が存在していたのだ。 ある夜、リナはカイの隣で眠れぬ様子で、静かに口を開いた。 「カイ、私には…実は妹と弟がいたの」 カイは驚き、リナの言葉に耳を傾けた。「本当だったんだね。僕、もっと早く気づくべきだったかもしれない」 リナは小さく頷

        • 毒親 第3話 毒の芽生え

          第3話 毒の芽生え 翌朝、カイとリナが少し重たい空気の中で朝食をとっていると、突然リナのスマートフォンが激しく震えた。見ると、そこには美和からのメッセージがずらりと並んでいた。内容は、昨晩の食事への不満やリナの「母親としての自覚」についての小言がびっしりと綴られていた。美和の冷たく鋭い言葉が、画面越しにもリナを刺すようだった。 リナの顔は青ざめ、指が震え始める。カイが心配そうに「大丈夫?」と尋ねると、リナは唇を噛みしめ、「もうこんなメッセージを受け取るのは耐えられない…」

        毒親 第6話 過去との対峠(たいじ)                        

          毒親 第2話 訪問の日

          第2話 訪問の日 数日後、リナの母・美和が家にやって来ることになった。リナはその知らせを受けてからずっと落ち着かず、部屋を何度も掃除し直し、キッチンの棚を丁寧に整えていた。リナの様子が普段と違うことに、カイも心配になっていた。 「リナ、もう十分きれいだよ。これ以上は完璧すぎるくらいだ」とカイが声をかけても、リナは曖昧に笑って「そうかしら?」と不安げに応えるばかりだった。カイには、リナが母親の訪問を必要以上に重く受け止めているように見えてならなかった。 「ユイも楽しみにし

          毒親 第2話 訪問の日

          毒親 第1話 穏やかな日々

          第1話 穏やかな日々 カイ(40歳)は、妻リナ(38歳)と娘ユイ(5歳)とともに、穏やかで幸せな家庭を築いていた。しかし、リナの母・美和が現れたことで、家族の生活は一変する。美和はリナの幼少期から彼女を支配し、虐待を続けてきた「毒親」だった。 カイは、リビングで娘のユイと遊びながら、幸せなひとときを満喫していた。5歳のユイが夢中で組み立てるブロックや、笑顔でカイを見つめる瞳。その一瞬一瞬が、40歳を迎えたカイの人生にとって何よりも大切な宝物だった。妻のリナがキッチンで夕食

          毒親 第1話 穏やかな日々

          毒親 プロローグ

          プロローグ カイはリビングのソファに座り、目の前で遊ぶユイの無邪気な笑顔に癒されていた。妻のリナがキッチンで夕食を用意する音が聞こえ、彼にとってこの小さな家は、何物にも代えがたい温かな場所だった。穏やかな時間が過ぎていく。リナとユイと過ごす日常こそが、彼の人生にとっての宝物だった。 しかし、その平和は次第に脅かされていた。 きっかけは、リナの母・美和からの電話だった。久しぶりに娘や孫に会いたいとしきりに頼み込む声に、リナは戸惑いとためらいを抱えながらも承諾した。カイは、

          毒親 プロローグ

          哀しいホスト 最終話 ミサへの感謝と共に、新しい人生へ

          最終話 ミサへの感謝と共に、新しい人生へ タケルとのイベントから数か月が過ぎ、俺の生活は以前とはまるで違うものになっていた。地元の人々と関わり、地域に根ざした活動を通じて、心から「自分がここにいる意味」を感じられるようになっていたのだ。 タケルのサポートを受けながら、俺も少しずつ、地元の行事やボランティア活動に顔を出すようになった。人々と直接触れ合い、助け合う日々の中で、俺は自然と心が満たされるような感覚を覚えていた。ホスト時代に感じていた「一瞬の輝き」とは違う、もっと深

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          哀しいホスト 第42話 地に足をつけた再出発、タケルと共に進む新たな挑戦

          第42話 地に足をつけた再出発、タケルと共に進む新たな挑戦 ミサへの誓いを立てた翌日、俺はどこか吹っ切れた気持ちで一日を迎えた。マキとの再会は確かに俺を迷わせたが、もう過去の自分に戻ることはないと、心に決めた。これからは、もっと地に足のついた新しい道を見つけよう、そう思っていた。 そんな時、タケルから電話がかかってきた。 「キク、ちょっと相談があるんだ。実は今度、地元の人たちともっと近づけるようなイベントを企画してるんだよ。お前も手伝ってくれないか?」 タケルの話に少

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          哀しいホスト 第41話 過去への誘惑とミサとの約束、揺れ動くキクの決断

          第41話 過去への誘惑とミサとの約束、揺れ動くキクの決断 マキとの再会で、俺の心には再び過去への憧れと未練が生まれていた。ホストとしてナンバー1に登り詰めた日々の刺激と高揚感が、いつの間にか忘れられないものになっていたことに気づかされた。そして何より、マキはその時代の象徴そのもので、彼女の存在が俺を再びあの世界へと引き戻そうとしている。 ある夜、マキからまた誘いが入った。豪華なレストランでの食事や、高級なクラブでの一夜を共にする中で、彼女は次第にその提案の真意を明かし始め

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          哀しいホスト 第40話 過去の誘惑と新たな挑戦、揺れるキクの心

          第40話 過去の誘惑と新たな挑戦、揺れるキクの心 マキとの再会から数日が経った。彼女の言葉が、俺の心の中に深い影を落としていた。 「本当にそれで満足してるの?」 彼女の問いかけが、何度も頭の中で響いていた。地道な生活を選んだはずだったが、彼女に再会してからというもの、ホスト時代の刺激的な生活が懐かしく、そして再び求めている自分に気づき始めていた。 その日の夜、俺はタケルの店に顔を出した。プロジェクトは順調に進んでいるが、俺の心はどこか落ち着かない。タケルはすぐに俺の様

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          哀しいホスト 第39話 新たな出会いと過去の再来、再び揺れるキクの決意

          第39話 新たな出会いと過去の再来、再び揺れるキクの決意 タケルのプロジェクトを手伝いながらも、自分のペースで生きる道を選んだ俺は、少しずつ落ち着いた生活を取り戻しつつあった。配送の仕事も順調で、地元のボランティア活動に参加することで、人とのつながりも広がっていた。しかし、その平穏は突然訪れた出来事によって揺さぶられることになる。 ある日、配送先で車を降りた俺は、信じられない人物に出会った。 「キクさん……久しぶりですね」 その声に振り返ると、そこには俺がホストをして

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          哀しいホスト 第38話 ミサへの感謝とともに、新しい道を歩み始める決意

          第38話 ミサへの感謝とともに、新しい道を歩み始める決意 俺は毎日、少しずつではあるが、過去の自分と和解しながら前に進んでいた。タケルたちとのプロジェクトも順調に進み、トラックドライバーとしての日々の仕事も、以前とは違った意味を持ち始めていた。大きな成功や派手さを追い求めるのではなく、もっとシンプルな喜びや満足感を大切にする!そんな生き方が今の俺には合っていると感じていた。 ミサとの思い出が、俺を支えてくれていることは変わらない。だが、その思い出に縛られるのではなく、彼女

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          哀しいホスト 第37話  キクが再び自分の生きる意味を見つけ、日常の中で小さな喜びを感じる

          第37話 キクが再び自分の生きる意味を見つけ、日常の中で小さな喜びを感       じる タケルのプロジェクトが軌道に乗り始めた頃、俺は自分の生活に新たなリズムを見つけていた。ホスト業界を離れた今、地道にトラックドライバーとしての仕事を続けながら、タケルたちと新しい事業の手伝いもしている。だが、それだけではなく、日常の中で見つける小さな喜びが、俺の心を少しずつ満たしていた。 配送の仕事で各地を回るたびに、見知らぬ町や人々との出会いが俺の心を豊かにしてくれた。以前なら、ただ

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          哀しいホスト 第36話 トラックドライバーとしての新しい目標や、人生の新たな展望

          第36話 トラックドライバーとしての新しい目標や、人生の新たな展望 タケルのプロジェクトを手伝うようになってから、俺の生活は少しずつ活気を取り戻していった。ホストとしての経験を活かして、新しいエンターテイメント事業をサポートするというのは、今の俺にとって刺激的な挑戦だった。だが、それだけではなく、俺自身の仕事であるトラックドライバーとしての生活にも、新たな目標を見つけ始めていた。 「タケルのプロジェクトは順調に進んでる。でも俺には、もう一つ考えなきゃならないことがある」

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          哀しいホスト 第35話 キクが自分自身と向き合い、過去を整理する

          第35話 キクが自分自身と向き合い、過去を整理する タケルから話を聞いた翌日、俺は再び自分のこれまでの人生を振り返っていた。ホスト時代の栄光、ミサと出会ってからの穏やかな日々、そして彼女を失った深い悲しみ!すべてが今の俺を作っている。だが、これからの人生は、過去に縛られずに前へ進む必要がある。 「過去を整理しなきゃな……」 ミサが残してくれた手紙や思い出を胸に抱きつつ、俺は少しずつ自分の未来に向けた準備を始めることにした。 タケルのプロジェクトに参加すると決めたものの

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