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バックロードホーンのレゾンデートル①

レゾンデートル
【あるものの、存在する理由。】

市販品には ほぼ無いバックロードホーン
一部に熱狂的ファンを持ちながら受け付けない人もいる

長岡鉄男氏とバックロードホーン は書き尽くされているのでここでは極力触れないこととする

まずはなぜバックロードホーンが嫌われるのか
答えは明白
密閉箱やバスレフ箱用のユニットを使うからだ
ユニットは万能では無いのだ
バスレフに最適化されたユニット(大半はこれ)を密閉で使うと低音が出ない バックロードホーンで使うと低音過多になる
なんかボワンボワンしてバランス悪っ となる
そうならないように作ることはできるが それならバスレフでいい
F1カーに軽自動車のエンジンを載せても まともに動かないしレースにならない

ではなんで板もいっぱい使うし重いしデカいバックロードホーンが愛されるのか

答えはユニットにある
雑誌を読むと「スピーカーはマグネットがデカければいいわけでは無い」と知らない人が書いている 間違いである

むりやり車で例えるとマグネットはエンジンで 排気量がデカい方が高級車であり安定感もありF1カーなどは最たる物だ
ただし都会の街中に限定すればF1カーはいらない
ランボルギーニやフェラーリもいらない スーパーに買い物に行くスーパーカーは小さくて荷物がたくさん入る軽自動車が最適だ
サーキットや高速道路を知らなければエンジンなんて小さくても良いと言うのは仕方ない
街中を安全運転していればよい

オーディオというサーキットは軽自動車では戦えないのだ

ではデカいマグネットのユニットはなぜ少ないのか? まずコストがかかり儲からないから
音質的には低音が出ないからではなく高音が出過ぎるからだ 普通のユニットはバランスをとる為にマグネットを小さくコーンを重くして高音が出ないように調整する 高音の能率を下げてバランスをとるのだ
コーンを重くするとf0が下がる 昔は低音が弱い時ウーファーにサロンパスを貼ったりした
良い子は真似をしないように

閑話休題

バックロードホーンはバスレフではフラットにできないハイ上がりのユニットの低音を持ち上げてバランスをとる方式なのでデカいマグネットで軽量コーンのユニットが使えるしトータルの能率も上がる
強力なエンジンで軽い車体を引っ張るのでスタート ストップが速い
車と違ってエンジンは動く必要がないので より車体は軽い

バックロードホーンは世間的には低音がバンバン出て迫力があるイメージな気がするが筆者としては異なる
中高域に魅力があり特に人の声が人に聞こえる
強力な駆動力のユニットが使えるので高域も伸びる
コサギの6cmユニットは50KHzまで伸びている
下は50Hzまで出る超ワイドレンジ ウルトラスーパーデラックスハイスピードなので合うスーパーウーファーは無い 一つの頂点でありレゾンデートルである

マルチウェイだとチャンデバを使おうが複数のユニットで帯域をカバーすることに変わりはない

もちろんマルチが好きな人もいる
小さいことが絶対条件ならバスレフしかない

バスレフなら100人中100人が70〜80点をつける製品ができるだろう
バックロードホーンは100点をつける作品ができる
それがレゾンデートルだ



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