途切れた日記
旦那の治療経過を綴ってきた日記は、ここで途切れました。
それからロックダウンが緩まると同時にコロナ感染がまた増えていき、薬局はワクチン接種で過去一番忙しくなりました。
感染を家に持ち込まないように緊張感をずっと感じていた日々。
旦那ちゃんはクリスマス前に抗がん剤が終わり、副作用から回復するまで家で療養。次は放射線治療をする予定でした。
私はシフトが増え、朝から晩までほとんど家にいなくなりました。
パソコンの前に座って今までのように一週間を振り返て思ったことを文字に起こす時間も、あえて取らなくなりました。
周りはクリスマスに向けて華やかなムードになりますが、今年は感染を避けるため私たちは何もしないし、誰も家に呼ばないことにしていました。
ステージ4と言われた時は、もう一人で歩くことも、息することも難しそうだった彼。
クリスマスにはどうなっているかなんて、考えることができませんでした。こうやって、何もできないけど、治療が進んでクリスマスを無事に迎えることができるだけで、感謝。
そんな中、私は私で、彼は彼で、クリスマスが近づくにつれてなんとも言えない寂しさを感じていました。クリスマスと言えば、ホリデーシーズン。多くの人が集まり、旅行に行く人だっています。今年は、皆とちょっと違った過ごし方になります。
私は12月にホリデーに行く薬剤師のシフトを数名カバーすることになり、羨ましさと複雑な気持ちを全部エネルギーに変えて仕事に注ぎました。同時に、本当は看病のために家にいないといけないのに、外で仕事をしている自分に罪悪感も感じていました。
今思えば、日記を書かなくなったのは、これ以上自分の気持ちを感じることを避けていたのかもしれません。またエモーショナルになると、面倒なので、そんな暇は無いと、言い聞かせていたのかもしれません。
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